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はじめに
「湯シャン」という言葉を聞いたことはありますか?
美容に関心が高い人たちの間で抜け毛やフケ、その他の頭皮トラブルに効果があると話題になっていた洗髪法なんです。
「湯シャン」とは、お湯でシャンプーする、つまりお湯だけで髪や地肌を洗うという洗髪方法です。
それだけ聞くと抵抗がある人も多そうですが、適切な方法で「湯シャン」することで薄毛リスクを低減し、髪の毛の状態をより良くすることができると言われています。
この記事では、「湯シャン」の目的や効果についてお伝えし、その正しい方法についてもご紹介します。
また、「湯シャン」に挫折しないための工夫と効果を高めるためのヘアケアも提案します。
最近生え際やつむじが気になるようになったという人や、髪や頭皮の乾燥が気になるという人、自分に合ったシャンプーがなくて困っているという人は、ぜひ一度「湯シャン」をお試しください。
湯シャンの目的と効果
ここでは、なぜ「湯シャン」をするのが薄毛に効果的だと言われているのかをご説明します。
まず前提として、市販のシャンプーの洗浄力が強すぎて、頭皮にかえって害を与えている場合があることを踏まえる必要があります。
強い洗浄力を持つ市販のシャンプーで髪を洗うことにより、人によっては本来頭皮に必要な皮脂まで洗い流されてしまいます。
もちろん頭皮は乾燥するわけですが、それを元に戻そうと頭皮の皮脂が過剰分泌されて、髪や地肌のべたつき、臭いの原因になります。
フェイスケアでも、洗顔のしすぎによって乾燥だけでなく、オイリー肌が引き起こされるということを聞いたことがある人もいると思いますが、ヘアケア・頭皮ケアでも同じ現象が起こるわけです。
また、頭皮に刺激を与えることで、かゆみやかぶれ、赤みや湿疹などが起こることもあります。
シャンプーに入っている化学物質は、頭皮を守るために働く頭皮の常在菌まで除菌・殺菌してしまうので、頭皮環境を悪化させることがあります。
「湯シャン」は、シャンプーによる髪や頭皮のこれらのトラブルを解決するのに効果的な方法と考えられます。
頭皮の環境を整え、常在菌を守ることで、抜け毛を減らし薄毛を改善することができます。
湯シャンの方法
ここでは、湯シャンの方法をお伝えしていきます。
以下の手順で進めましょう。
ブラッシングで汚れを落とす
洗髪前のブラッシングは、髪についている皮脂や汚れを落とすために必ず行ってください。
また、髪のもつれや絡まりをほぐすことで、「湯シャン」のときの抜け毛を減らすことができます。
ブラッシングは、頭皮の血行促進のためにも重要と言えます。上から下へ、下から上へ、色んな方向にブラシで髪を梳いて、頭皮に適度な刺激を与えましょう。
100回ほどのブラッシングが湯シャンの効果を高めてくれます。
ヘアブラシは定期的に洗い、清潔に保つようにしてください。
シャワーで、ざっと頭皮と髪の汚れを落とす
シャワー温度は36〜38度が望ましいです。シャワーの水流で、地肌までお湯が行き渡るようにしましょう。
シャワーヘッドを頭皮から10センチほどまで近づけて、シャワーヘッドを動かしながら手も一緒に動かして頭皮全体をまんべんなく洗います。
指の腹で頭皮をマッサージするように洗う
頭皮を傷つけてしまわないよう、頭皮を指の腹で優しく揉むように洗います。
シャンプーの泡がないため、髪の毛がからまりやすくなっていますから、強くこすらず、そっと指を通すようにします。
洗い慣れないうちは10分ほどかけて湯シャンしましょう。
慣れてきたら5分くらいでできるようになります。
洗い残しやすい耳の周りや首のあたり、前髪の生え際あたりなども意識して丁寧に洗っておきます。
ドライヤーで髪を乾燥させる
湯シャンに限らず、髪の自然乾燥は厳禁です。
よくタオルドライしてから、ドライヤーにかけます。
ドライヤーは温風と冷風を繰り返し当てることで、ダメージを防ぎ、艶やかな髪を保つことができます。
タオルを頭にかぶせながらドライヤーをすることで、時間短縮にもなります。
濡れたままにしておくと雑菌が繁殖しますので、完全に乾かすようにしてください。
湯シャンに挫折しないための工夫
髪や頭皮へのダメージを減らし、薄毛や抜け毛に効果的と言われている「湯シャン」ですが、挫折する人も多いと言われています。
いいことづくしの「湯シャン」に挫折するのはなぜなのか?
一番多い理由は、シャンプー特有の爽快感が得られず、皮脂が落としきれないように思うから、だと言われています。
特に、脂性肌(オイリー肌)の人は、髪や頭皮がベタついて不快だというケースが多いようです。
また、シャンプーの良い香りに慣れてしまうと、湯シャン後の何の匂いもしない髪に不安や違和感を覚えるというケースもあります。
いずれにしても、シャンプーに慣れてしまっている状態から、完全にシャンプー断ちをするのはハードルが高く、挫折するリスクが上がる行為と言えそうです。
そこで、まず湯シャンを始めるときは少しずつ移行するようにしましょう。
予定がない日の前日だけ湯シャンにする、あるいは週に1~2回だけ湯シャンしてみる、一日置きに湯シャンするなど徐々にシャンプーを使う日を減らすようにしていきます。
また、ワックスやスプレーなどのスタイリング剤を使うときは湯シャンではなくシャンプーで洗髪しましょう。
スタイリング剤を必要としないヘアカットやパーマヘアなど、ヘアスタイルを工夫すると良いでしょう。
湯シャンと合わせて行いたい炭酸水の頭皮マッサージ
湯シャンと合わせて取り入れてほしいのが、炭酸水を使ったヘアケアです。
炭酸水は、肌や髪と同じ弱酸性のため、肌や髪のpHの乱れを正常に整える作用があります。
洗浄力の強いシャンプーを長期間使用することで、頭皮や髪のpHは大きく乱れている可能性があります。
弱酸性の炭酸水をヘアケアに取り入れることで、乱れをリセットし健全な状態に戻すことができます。
また、炭酸水は、地肌の表面や毛穴の汚れをしっかりと落とす作用があります。
炭酸水の気泡は、老廃物や皮脂などの汚れを吸着し、除去する働きがあります。
炭酸水の洗浄力は、シャンプーなどの泡だけでは届かないような毛穴の奥の汚れも落としてくれます。
さらに、近年の研究では、炭酸水を肌につけると、血行が促進され新陳代謝が促されることが分かっています。
このように、さまざまな観点から、炭酸水を使ったヘアケアが薄毛に効果的だと考えられます。
炭酸水を使ったヘアケアには、市販のシャンプーを使う前の頭皮マッサージに炭酸水を使ったり、市販のシャンプーに炭酸水を混ぜたりするものがありますが、「湯シャン」にもこれを応用することができます。
念入りにブラッシングをした後、シャワーを頭皮や髪に当てる前のタイミングで、炭酸水を使った頭皮マッサージをしましょう。
炭酸水をたっぷりと頭皮に振りかけるか、洗面器に入れた炭酸水に頭を浸します。
指の腹を使ってマッサージしてみましょう。
こめかみから頭頂部に向かって、ゆっくりと指圧していきます。
その後、手のひらで頭皮全体を覆いながら、炭酸水が行き渡るように揉みこんでいきます。
あとは、「湯シャン」の方法をそのまま実践するだけです。
湯シャンだけでは得られなかった爽快感や皮脂の落ちている感覚を味わうことができます。
注意点としては、無味無臭の炭酸水を使うことです。
糖分が入っているものは使わないでください。
炭酸水は、重曹とクエン酸で手作りすることもできます。もちろん市販されているものを使ってもかまいません。
まとめ
市販のシャンプーで疲れやダメージを溜め込んでいる髪や頭皮をリセットし、健やかな状態に導いてくれる「湯シャン」。
その方法はいたってシンプルです。
(1)ブラッシングで汚れを落とす
(2)シャワーで、ざっと頭皮と髪の汚れを落とす
(3)指の腹で頭皮をマッサージするように洗う
(4)ドライヤーで髪を乾燥させる
この記事では、(1)と(2)の間に、炭酸水を使った頭皮マッサージを行うことを提案させていただきました。
ベタつきが気になって挫折する人も多いという「湯シャン」ですが、炭酸水を使ったヘアケアと組み合わせることで、より効果的な薄毛ケアが実現するはずです。