私たちの髪の毛を作っている主成分はご存じでしょうか?
実は鶏肉や卵、大豆などの食材に豊富に含まれていて、私たちの身近にある「タンパク質」が髪の毛を作り出しているのです。
タンパク質だけで成分そのものの99%を占めるとされています。
この記事ではそんな髪の毛の主成分であるタンパク質やその他の成分、髪の毛が伸びる仕組みや硬さや強さを解説していきます。
艶のある美しい髪の毛を保つために、まずは自分自身が髪の毛に関する知識を身に着けておきましょう!
Contents
髪の毛の成分
毛を作っている、最も主要な成分はタンパク質です。
タンパク質というのは、色々なアミノ酸が結合してできた化合物であり、
毛のタンパク質もわかっているものだけでも18種類のアミノ酸の結合によってできているのです。
毛を作り上げているこのタンパク質は、ケラチンと呼ばれています。
ただ、ケラチンは、別に髪の毛にだけでなく爪や皮膚の成分としても知られています。
キューティクル
テレビのCMなどでよく知られるキューティクルとは、角化したうろこ状の硬い細胞が毛根から毛先に向けて少しずつ互いに重なり合いながらびっしりと並んでいます。
ちょうど屋根瓦のような状態で、この固いガードによって内側の毛髄質と毛皮質は保護されているのです。
キューティクルがキレイに揃っている状態の髪の毛は艶やかで美しいのですが、
傷むと必要な潤いが保たれなくなって、パサパサした髪の毛になってしまいます。
ひどく傷むとキューティクルだけでなく毛皮質までそぎ落とされ、毛髄質がむき出しの状態になってしまうのです。
その他の成分
タンパク質以外での成分がの代表的なものが、髪の毛の色を決定づけるメラニン色素と呼ばれるものです。
メラニン色素はチロシンというアミノ酸から作り出され、ケラチンと結合して水に溶けない状態で、髪の毛の色を保っています。
チロシンが不足すると必然的にメラニン色素も不足しますので、白髪などが生えてくるようになるのです。
髪の毛の硬さ、強さ
毛にも猫毛といわれるほどの軟髪から、針金みたいな太く硬いものまで、色々な硬さがありますが。
その硬さを決めるのに大きな役割を果たしているのがキューティクルだといわれています。
髪の毛の太さ
毛の太さは日本人の平均的な髪の毛で1本0.07~0.08mm。ですが例外ももちろんあり、0.05mmのひともいれば、0.1mmを超える人もいます。
また、これは別に個人的な差だけではなく、同じ人間の髪の毛の中でも生えている場所などによって、その太さは違ってくるのです。
例えば前頭部の毛よりも後頭部の方が基本的には太くなっています。
伸び縮みする髪の毛
髪の毛は、そのほとんどがタンパク質で作られているだけに、ある程度、伸び縮みできる性質があります。
正常な髪の毛なら、5%くらいの長さなら力を加えて伸ばしても、またその力を取り除くとすぐにその長さに戻ります。
自分の髪の毛が、5%伸ばして、またすぐには元に戻らなかったり、あっさり切れてしまったら、少し薄毛を心配した方がいいかもしれません。
髪の毛はどのようにして伸びるのか
髪の毛の伸び方は、その人の体質、栄養状態など、様々な要素によって微妙な違いがあります。
ですが平均的には1日0.35mm~0.4mmくらい伸びるといわれており、もっともこれは頭の毛の成長度で、
ヒゲや眉毛は髪の毛よりもだいぶ成長が遅く、眉毛の場合だと半分以下の速度になります。
季節や年齢によって成長速度は左右される
季節別で髪の毛の伸び下限をみてみると、なぜか気候が温かくなる4月あたりから成長の速度は高まり、
夏にピークが来て、気温が下がるとともに、また成長が鈍っていきます。
髪の毛をカットした直後の3,4日はそれ以降の日より成長速度が速いのも確かで、場合によっては通常の倍近い伸びを示すケースもあります。
また、年齢によっても伸びの速度は変わり、日本人だと、男性の場合は20歳、女性の場合は30歳を超えると歳とともに成長は遅くなっていくのです。
ヘアサイクルとの関係性
例えば「ロングヘアーを目指したい」と思ったとして、いったいどこまで髪の毛を伸ばせるかということになれば、当然ヘアサイクルの問題があります。
成長期の髪の毛がたくさんなければ、いくらカットせずにずっと伸ばしていても意味がないのです。
例えば、1日0.4mm伸びて成長期が6年続く女性が髪の毛をずっと伸ばしていたと考えても、やっと90cm足らずです。
もし2メートル以上の髪の毛にしたいと思ったら、15年位もずっと成長期の髪の毛が維持され、脱毛しないという計算になります。
しかし、現実には2メートルの人もいるのですから、まったくもう髪の毛というのは千差万別というしかありません。
髪の毛が血余といわれるわけ
中国では、古来から髪の毛を「血余(けつよ)」、つまり「血の余ったもの」といわれているのは、良く知られていると思います。
人間は食事で栄養素を摂取して体内で血を作り、その余った栄養分で髪の毛や爪などを作る、というメカニズムを中国では言い伝えられています。
漢方では身体全体として髪を見る
漢方では髪の毛をただ単独では見ずに、身体全体の一部として見る傾向が強いです。
内科・外科・皮膚科などと専門を細分化していく西洋医学とは発想が根本的に違うのです。
白髪が急に増えた、とか、脱毛が広がっているという髪の毛の変調が、即
内臓の疾患に繋がっていると漢方発祥の中国は考えます。
髪は各種臓器と深い関係がある
髪の毛の深い関係のある臓器は肺と腎臓とされていました。
肺は血液の中の二酸化炭素を吐き出し、新鮮な酸素を新たに吹き込むいわば血液の生鮮工場。
タバコの吸い過ぎなどでこの肺の働きが鈍ると必然的に、髪の毛につながる毛細血管二送られてくる血液の鮮度も悪くなり
髪の毛は抜けやすく、またパサパサに乾燥しやすくなる。
だから、妙に髪の毛の乾燥がひどいときには肺の調子が悪くなっているかも、と疑ってみるのもいいのです。
一方、腎臓の異常は髪の毛の色に出る、とされています。
本来なら尿などで体外に出されるはずの老廃物が腎臓の動きが鈍るとしばしば体内に残り、
それが髪の毛のメラニン色素に悪影響を与えて、急激に白髪が進行するのだといいます。
頭皮のターンオーバー
頭皮の生まれ変わりは約28日間が理想的といわれており、その速度は速すぎても遅すぎても問題があります。
また、この期間は部位や年齢により異なります。
基底層では基底細胞の分裂によって細胞が新しく作られ、
様々な細胞へと次々に形を変えながら、約2週間で角層に到達します。
そして、この角層にさらに約2週間とどまって皮膚を保護するために働き、役目が終わるとアカとなってはがれていきます。
この頭皮の生まれ変わりをターンオーバーといいます。
【まとめ】髪を知って美を追求!
いかがでしたでしょうか?この記事では髪の毛の成分であるタンパク質についてや、
髪の毛の太さや強さ、硬さなど髪の毛に関することを詳しく解説してきました。
美しい髪の毛を手に入れるには必要のなさそうなこれらの知識ですが、
髪の成分やどのようにして伸びるのかを知っておけば、何かトラブルが起きた際の原因も把握しやすいです。
また、身体との関係性を知っておくことで、髪の毛の変化で身体の異常に気づけることがあるかもしれません。
なので是非この記事を参考にして、髪の毛についてのスペシャリストとなり、艶のある美しい髪の毛を常に追求していきましょう!