ヘアケア

薄毛予防にトマトを食べよう!女性に嬉しい美容と健康効果もバッチリ

トマトといえばサラダやケチャップがすぐ思い浮かびますよね。

最近は結構お値段も高くなってきて、毎日食べている人はあまりいないかもしれません。

しかし、トマトの健康効果はとても高く、しかもそれが薄毛予防や改善にも働きかけてくれるのです。

今回は、トマトの効能・効果について解説しましょう。

トマトとは

八百屋でいつも見られるトマトですが、どんな野菜なのか簡単に説明します。

世界中に広まるトマト

真っ赤な実が美しいトマトですが、実はナス科の植物です。

原産はペルーやエクアドルのアンデス山脈といわれ、夜から朝は10℃~20℃、昼は20℃~25℃が成長に適温だといわれています。

また、乾燥し過ぎたり降雨量が多くなり過ぎたりすると、質が悪くなります。

現在世界中で8,000種類以上あり、日本でも120種以上が登録されています。

世界で多く生産しているのは中国、インド、アメリカなど、日本では熊本、北海道、茨城の順に多くなっています。

なお、日本ではトマトは野菜と考えられていますが、国によっては果物とされる場合もあります。

例えば、中国や韓国では、果物として砂糖をかけて食べることが多いとされています。

トマトの栄養素

西洋では、トマトを評して「トマトが赤くなると医者が青くなる」といわれ、健康維持に非常に効果が高いといわれています。

特にビタミン類が豊富で、ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEなどが含まれています。

また、ミネラルはそれほど多くないものの、カリウムやカルシウム、鉄、亜鉛、マンガン、セレンなどを含んでいます。

さらに、タンパク質を構成するアミノ酸20種のうち18種類含有しており、量は少ないながらバランスが取れた食品といえます。

また、トマトはうま味成分のグルタミンを多く含む食材で、熱を加えることでさらにうま味が増します。

欧米でトマトソースなどが料理の味付けによく使用されるのは、日本人がやはりグルタミン酸の多い味噌や醤油を使うのと全く同じなのです。

その他、注目されている成分が「リコピン」です。スイカにも含まれる赤い天然色素ですが、非常に高い抗酸化作用や血行促進などがあります。

欧米で「トマトが赤くなると医者が青くなる」というのは、これらの働きによって医者要らずの健康体になるから、という意味なのです。

トマトで期待できる健康効果とは

トマトには、女性に嬉しい健康と美容効果がたくさんあります。代表的なものをご紹介しましょう。

美肌を保つ

トマトには、若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEが含まれています。

ビタミンEには血液をサラサラに保つ働きがあるので、全身にくまなく栄養と酸素が送られます。

すると細胞の新陳代謝が促進され、若々しい肌を保つサポートをしてくれるのです。

また、ビタミンEとビタミンCには紫外線から肌を保護する作用もあります。

シミやそばかすは紫外線が肌の奥に浸透することでできるのですが、この2つを摂取することでメラニン色素の活性化が抑えられます。

するとシミやそばかすが出来にくくなるのです。

血流を促進する

ビタミンEには、毛細血管を広げて血流を良くする作用があります。

私たちの全身には太い動脈から分岐した毛細血管がありますが、この太さは髪の毛の1/10ほどしかありません。

そのため、血流が悪くなると毛細血管まで送られなくなり、顔の皮膚や頭皮に充分な栄養が届かなくなります。

そこでビタミンEを摂取すると、血液がサラサラになるだけでなく血流も良くなるので、質の良い血液がお肌や頭皮に送られるようになるのです。

病原菌の侵入を防ぐ

トマトに含まれるビタミンA(β-カロテン)には、皮膚や目、内臓などの粘膜を強化して、病原菌の侵入を防ぎ免疫力を高める作用があります。

そのため、ビタミンAが不足すると粘膜から水分が蒸発して硬くなり、様々な雑菌やウイルスが侵入して肌荒れや風邪などが起こりやすくなります。

活性酸素を除去する

活性酸素には外敵が侵入するのを防ぎ、侵入した時は素早く攻撃を加えて健康を守る働きがあります。しかし増えすぎると健康な細胞まで攻撃してしまい、酸化させてしまうのです。そのため、活性酸素が増えるほど老化が早くなり、動脈硬化など生活習慣病にもなりやすくなります。

トマトに含まれるビタミンA・C・Eはビタミンエース(ACE)と呼ばれ、それぞれに抗酸化作用があるだけでなく、3つが揃うことで非常に強力な抗酸化物質になります。その結果、活性酸素を除去する効果が期待できるのです。

余分な水分を排出する

日本女性の多くは水分が滞留しやすく、むくみなどの症状が出やすくなっています。

これは、塩分(ナトリウム)の摂り過ぎで水分が排出されにくくなっていることが、大きな理由です。

また、塩分摂り過ぎで水分が滞留すると身体が冷え、血流が悪くなります。

すると水分を含んだリンパ液も流れにくくなり、さらに水分が溜まります。

この悪循環によって身体が芯から冷えてしまい、肩こりや腰痛などの原因となるのです。

トマトには、利尿効果のあるカリウムが含まれています。

余分な水を無理なく排出してくれるので、むくみが取れてくるだけでなく身体の冷えも改善されます。

クエン酸効果で疲労回復やダイエット効果

トマトにはクエン酸が含まれています。

クエン酸はエネルギー代謝に重要な役割を果たし、不足するとエネルギーが充分作られなくなるため疲れやすくなり、さらに疲れがなかなか取れなくなります。

トマトは豊富なクエン酸を含有するため、食事で摂った糖質や脂質、タンパク質を効率よくエネルギー源に変えることができます。

その結果、疲れても翌朝にはすっきり目覚めることができるようになり、疲労が蓄積されにくくなるのです。

また、食べた物がしっかり代謝されると脂肪が燃焼されやすくなるため、ダイエットにも効果が期待できます。

トマトで髪の毛が増えるという噂も

トマトやトマトジュースを飲み続けていたら髪の毛が増えた、髪の毛にハリやコシが出た、という人が少なくありません。

現在のところ、トマトに育毛効果がある成分は発見されていません。

しかし、血液がサラサラになり、さらに毛細血管が拡張されて頭皮に充分栄養が届くことで、毛母細胞の成長が促進されたと考えられます。

また、頭皮は一年中紫外線を浴びており、紫外線は活性酸素を発生させる原因として最も大きなものの一つです。

髪の毛は毛穴の毛根部にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長していくのですが、活性酸素はこの働きを阻害してしまいます。

その結果、髪がなかなか伸びなくなったり、成長途中で抜けてしまったりするのです。

トマトに含まれるビタミンA・C・Eとリコピンは非常に高い抗酸化作用があり、紫外線による害を防いでくれます。

すると毛母細胞がダメージを受けにくくなり、髪が健康に成長しやすくなるのでしょう。

トマトを効率的に摂るには

医者要らずになる上に薄毛防止効果もあるという噂のトマトは、できるだけ効率的に摂取したいですよね。

そこで、その方法をご紹介します。

普通のトマトよりミニトマトを

もちろん普通のトマトでも良いのですが、ミニトマトはトマトより栄養価が高くなっています。

同じ重さで計算すると、ビタミンA(β-カロテン)は1.7倍、ビタミンCは2.1倍、鉄は2倍、亜鉛は1.9倍、リコピンは2.5倍です。

ミニトマトやプチトマトを積極的に食べましょう。

火を通したほうが吸収率アップ

トマトに含まれるビタミンA(β-カロテン)やリコピンは、火を通したほうが吸収率が良くなります。

そのため、加熱する料理にトマトを入れたり、ケチャップやトマトソースを入れて煮込んだりしたほうが、抗酸化作用が高まります。

ただし、ビタミンCは熱を加えると水分中に溶け出してしまうので、汁やソースも残さずいただきましょう。

まとめ

非常に身近に思えるトマトですが、以外にも日本人の摂取量は決して多くありません。

2013年の資料になりますが、世界で最もトマトを摂取するのはトルコで、1人当たり平均99kg/年。それに比べると日本人はたった10kg(トマトMサイズ60個程度)で、世界平均の18kgにも遠く及びません。

健康にも美容にも、そして美髪にも効果が期待できるトマトを、もっと積極的に食べてみませんか?