睡眠不足は、さまざまな病気の元になります。
体の不調を訴えることも多いのが睡眠不足ですが、薄毛に繋がるような原因にもなりかねません。
薄毛対策として、良質な睡眠をとることが成長ホルモンの分泌を促す鍵ともなるのです。
良質な睡眠と体のメンテナンス
人間には睡眠が欠かせません。
睡眠不足になると、何かとイライラする機会も増えるでしょう。
なぜ人間は眠らなければいけないのか、眠らなかったら何の影響が生まれるのか考えたことがある人は、そうそう多くはないかもしれません。
人間は寝ている間にさまざまなメンテナンスを行っています。
活動としてみれば最小限の内容に押さえている時間です。
この時間の間に、必要な修復を繰り返して、また活動できるようにしています。
体だけを休めているわけではなく、心や記憶という形には見えない部分のメンテナンスもしている時間です。
そのため睡眠不足になると、イライラしたりすることも増えますし、体がうまく動かないといった事態も出てきます。
疲れが抜けないというのもその原因であり、なかなか物を覚えられないというのも睡眠不足が関わっているのです。
体を休めている時間であることから、寝る前に何かを食べたり飲んだりしても、あまり吸収が出来なかったりします。
水分のように吸収の早いものは問題ありませんが、消化して分解しなければいけないようなものは体が休んでいるためうまくいかないのです。
日本人の睡眠時間は、だんだんと減少していることが分かっています。
現在は平均7時間程度といわれていますが、1960年代には8時間以上あったのです。
つまり、平均して1時間程度、年間で360時間以上減ってしまったと考えて良いでしょう。
注意しなければいけないのは、人間の体は睡眠時間が長ければいいというわけでもありません。
必要な睡眠の時間が確保できれば、体はメンテナンスできるのです。
良質な睡眠と言い換えることもできますが、睡眠の時間が短くなれば必要な睡眠も失ってしまうかもしれません。
メンテナンスをするためには、修復できるような指令を出す必要があります。
これが成長ホルモンであり、寝ている時に分泌されるのです。
成長ホルモンは体のメンテナンスに使うだけではなく、毛母細胞に届くと細胞分裂を促し髪が伸びていきます。
ここからもわかる通り、睡眠不足に陥り成長ホルモンの分泌が少なくなれば、髪の成長は進みません。
メンテナンスとして体の各所で使われるため、分泌様が下がれば髪の成長は更に後回しになるといってもいいでしょう。
睡眠不足が薄毛に繋がる大きなポイントです。
睡眠不足に陥りやすい理由
現代の日本人が睡眠不足に陥りやすい理由はいくつか考えられます。
人間の生活したいが夜型にシフトしてきているというのは、多くの人が指摘しているポイントです。
1日が24時間では短いという人も出てくるほど、忙しい日々を過ごすのが現代人です。
その中で24時間営業の店舗ができたり、インターネットの普及によりいつでもどこでも必要な情報にアクセスできるようになったのは、夜型生活を加速させた原因ともいえるでしょう。
このような状況になると、睡眠のリズムはどんどんと狂いが出てきます。
人間の体のつくりとして、強い光を浴びると覚醒するという性質があります。
これがスマホやモニターなどから発せられるブルーライトとの関係も指摘されるようになりました。
強い光を浴びたことによりなかなか眠りにつけなくなり、良質な睡眠がとれなくなってきているわけです。
まだまだ研究が必要な部分ではありますが、睡眠不足の原因となる可能性なのは間違いないでしょう。
人間の体は体温が下がると眠りにつくようになります。
冬山で遭難してたようになり眠ってしまって死亡するようなケースがありますが、人間の体がもつ本来の機能だからです。
日中は太陽の光で体温が上がりますが、日が沈む夕方にかけて徐々に下がっていきます。
体温が下がったことで眠くなっていきますが、現代の生活の中ではいくらでもカバーできる方法があるでしょう。
これによって体が休まらなくなっているのも事実です。
こうした問題を一つずつ解決していくと、良質な睡眠がとれるようになります。
薄毛対策を考える上でも良質な睡眠をとることが大切となるため、自分の生活を見直していく必要があるのです。
寝だめと経済的損失
人間の体がメンテナンスをしなければいけないのと同様に、寝だめするという考え方も出てきます。
集中してメンテナンスをすればいいという状況となりますが、これができるかどうかはさまざまな議論の対象となってきました。
結論からいけば寝だめはできません。
睡眠貯金という言葉もありますが、あくまでも短期的なものであり、長期的に見れば体に負担がかかってしまう状態です。
1日2日は睡眠貯金でカバーできる可能性はありますが、睡眠不足が続ければ必ず眠気がやってきます。
睡眠不足を解消するためには長い時間をかけて行かなければならず、その間のメンテナンスも上手くいかなければ薄毛になる可能性も高まるでしょう。
普段から良質な睡眠をとれるように心がけなければいけない理由です。
少し違った見方をすると、睡眠不足になると驚くほどの経済損失を招くといわれるようになりました。
遅刻や早退、仕事がうまくいかなかったり、運転中に事故を起こしたりする可能性まで含めて考えると、現代社会の睡眠不足の状況は生産性の低下という意味でも5000億円以上の経済損失を招いていると言われているのです。
それだけ大きな社会問題とも言えるでしょう。
睡眠不足の解消をするためのポイント
睡眠不足を解消するためには、生活のリズムをつくることが大切です。
人間の体は一定の時間起きていると、必ず眠りが促されるようになります。
朝早く起きれば、夜早く眠くなるのもこのリズムから生まれる行動です。
朝早く起きると気分がいいというのもあるでしょう。
これは、朝日を浴びることで体の中にセロトニンと呼ばれるホルモンが分泌されます。
幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが分泌されると、1日の行動も軽やかに感じるようになるでしょう。
ストレスの耐性を高めるという意味でもセロトニンの分泌が重要です。
ストレスがかかると人間の体は睡眠がうまくとれなくなります。
交感神経が刺激され、興奮状態に陥りやすいからです。
セロトニンの分泌によってストレスに対する耐性がつくだけでも、良質な睡眠がとりやすくなります。
睡眠不足を解消することにより、心のメンテナンスもできるようになるので、良質な睡眠を取れるサイクルが作れるでしょう。
睡眠が取りやすい環境を作るのも大切です。
寝具を揃えてみるだけでも、快適な眠りにつながります。
枕も大切で自分にあったものを選ばなければ、良質な睡眠がとれません。
良質な睡眠がとれないと薄毛になる可能性が高まる以上、悩んでいるのであれば対策として捉えなければいけないのです。
枕だけではなく、季節に合った布団なども選ぶと体温の変化も適切な状態にできます。
まとめ
人間の体には睡眠が必須です。
眠っていなければできないことも多く、髪の成長にも大きな影響を与えます。
肌のターンオーバーにも影響を与えるため、美しく健やかな状態を保つためにも良質な睡眠をとらなければいけません。
薄毛対策を含め明日への活力を養うためにも睡眠が必要となるため、改めて生活リズムを考えて見る必要があるのです。