以前と比べて髪が細くなりにハリやコシがなくなり、抜け毛が増えたような気がする、そんな風に感じるようになったら、それは髪や頭皮の老化のサインかもしれません。
年齢を重ねると肌にシミやシワが増えて状態が変わるように、髪や頭皮も変化していきます。
ですから健康的で若々しい髪を保つためには、普段の髪や頭皮のケアも非常に重要となります。
そこで今回は、髪の老化のサインやその原因、また老化の進行を食い止める方法などについて詳しく見ていきます。
髪の老化のサインとは?
髪のハリやコシが失われたり白髪が増えるのは、頭皮の老化を表していると言われています。
頭皮と顔の肌は一枚の皮膚でつながっており、肌の曲がり角が28歳といわれるているように、頭皮が乾燥しやすくなりハリや弾力が失われていくのもその時期であるとされています。
頭皮が老化すると髪を若々しく保てなくなり、その影響は特に30代後半頃から徐々に髪に現れてきます。
また髪がうねりやすいという場合には、生まれつきのものと頭皮の状態の変化による後天的なものがあります。
年齢を重ねてから起きる髪のうねりは、頭皮の毛穴のゆがみと髪へのダメージが大きな要因だと考えられます。
頭皮の毛穴が円形であればストレートの髪が生えてきますが、加齢によって頭皮がたるんでしまうと毛穴がゆがみ、うねりのある髪が生えてきてしまいます。
年齢ごとによる髪の悩みの変化
30代前半までは髪の痛みや髪の多さによる広がりなどが主な悩みとなっています。
30代後半から40代になると、老化が原因と思われる髪のトラブルが増えていき、多くの女性がハリやツヤがない、また白髪が増えてきてうねりやすくなったなどの髪質の変化を感じるようになります。
年齢を重ねると頭皮の新陳代謝の機能が低下して血行が悪化して、髪が細く乾燥してパサパサパサしていると感じるようになります。
また頭皮がたるんできて毛穴がゆがむことで、髪がうねったりくせ毛になりやすい状態となります。
50代になると白髪が目立つようになり、髪の本数が減りボリュームダウンすることにより分け目やつむじなどの薄毛が気になるようになります。
またほとんどの女性は50歳前後で更年期に入るため、女性ホルモンの分泌量が大幅に減少します。
女性の体内には女性ホルモンだけではなく、男性ホルモンも存在しているため、女性ホルモンの分泌量が少なくなると逆に男性ホルモンの分泌量が増えて、薄毛や抜け毛の原因となるケースもあります。
このように女性の髪や頭皮には加齢とともにさまざまな変化が見られるようになりますが、では老化の原因としてはどんなことが挙げられるのでしょうか。
髪や頭皮の老化の原因とは?
以下では髪や頭皮の老化の引き金となるさまざまな原因について詳しく見ていきたいと思います。
加齢
髪の老化の原因として最初に挙げられるのが、やはり加齢です。
30代に入ると毛母細胞の再生能力が低下して新陳代謝も落ちるため、頭皮の細胞に髪の成長に必要な酸素や栄養素が行き渡りにくくなり、髪が老化する原因となります。
女性ホルモンの分泌量の減少
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、髪の成長を促すホルモンでもあります。
40代になるとエストロゲンの分泌量が減少していき、年齢を重ねるごとに、その量はどんどん少なくなっていきます。
エストロゲンが減少すると、ヘアサイクルに変化が起きて髪の成長期が短くなり休止期が長くなります。
そうすると髪が細いうちに抜けてしまうため髪の本数が減り、ボリュームダウンしてしまいます。
また血流も滞りがちとなり、頭皮の毛母細胞まで栄養素が行き届かなくなってしまうため、髪がやせたりうねりが出やすくなります。
髪の水分量の変化
髪の水分量も年齢を重ねるとともに減少していきます。
髪の水分が足りなくなるとキューティクルがはがれやすくなり、その隙間からたんぱく質などの栄養素が外に流出してしまいます。
そうすると髪にコシやハリがなくなり、抜け毛が増え薄毛が進行することがあります。
不規則な生活による髪の栄養不足
食生活の乱れや睡眠不足、ストレスや運動不足などは、髪の栄養不足を引き起こし老化の原因となります。
特に髪の多くを占めているタンパク質などの栄養素が不足しがちになると、髪が細くなりボリュームダウンして薄毛の引き金となります。
喫煙習慣
日常的に喫煙している方は、血管が収縮するため常に体が栄養不足や酸素不足に陥っているといわれています。
血管が収縮すると血液の流れが悪くなるため、頭皮まで栄養素が届かなくなり髪の老化となってしまうため注意が必要です。
髪や頭皮の老化を防ぐ方法とは?
ここでは、髪や頭皮の老化を抑えて抜け毛や薄毛を防ぐためにはどうすれば良いのかについて詳しく見ていきたいと思います。
栄養バランスの整った食事を摂る
頭皮や髪の老化を予防して若々しい状態に保つためには、毎日の食事の栄養バランスに気をつける必要があります。
脂質や糖質の摂り過ぎに注意しながら、髪の成長に必要な不可欠な豆類や鶏肉、青魚や卵、ブロッコリーに含まれているタンパク質、レバーや緑黄色野菜に含まれているビタミン類、チーズやレバー、ウナギなどに多く含まれている亜鉛などのミネラルなどを、日々の食生活にを取り入れるように心がけましょう。
また女性の髪や頭皮の老化を防ぐためには、女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをするイソフラボンを摂取するのがおすすめです。
特に豆腐や納豆、豆乳などに多く含まれている大豆イソフラボンを摂取すると、抜け毛や薄毛などの髪の老化を遅らせる効果が期待できます
シャンプーを見直す
頭皮に優しいシャンプーを使用することは、髪や頭皮の老化を抑えるために非常に重要です。
シャンプーにはさまざまな種類がありますが、ドラッグストアなどで販売されている高級アルコール系シャンプーは洗い上りはさっぱりしていますが洗浄剤が強く、頭皮を保湿するために必要な皮脂や水分まで洗い流してしまうというデメリットがあります。
また刺激が強いため、乾燥や頭皮のべたつきなどのトラブルが起こりやすいとも言われているため注意する必要があります。
頭皮や髪に優しいシャンプーを選びたいという方には、低刺激のアミノ酸シャンプーがおすすめです。
アミノ酸シャンプーであれば、頭皮や髪の汚れや余計な皮脂は落としつつ、必要な皮脂や水分はきちんと残してくれます。
正しい方法でシャンプーする
シャンプーする際には、最初にブラッシングで髪についた汚れなどをある程度取った後、37度ぐらいのぬるま湯で予洗いして髪や頭皮の汚れを落としておきましょう。
次にシャンプーを手でよく泡立ててから洗っていきます。頭皮を洗う際には爪は立てずに、指の腹で頭皮をマッサージするように優しく洗ってください。
シャワーですすぐ際には、耳の周りやえり足などのすすぎ残しがないようにしっかりと洗い流しましょう。
その後軽く髪の水気を切り、トリートメントやコンディショナーをつけてから流します。
髪を乾かす際には、タオルドライした後にドライヤーを使って頭皮まできちんと乾かしましょう。
ドライヤーを使う際には同じ場所に長時間当てないようにして髪から20cm以上離すようにすると、熱や摩擦のダメージから髪を守ることができます。
さらに髪が乾いたら最後に冷風を当てると、髪にツヤが出ますよ。
頭皮マッサージを行う
ストレスや睡眠不足などによる頭皮の血行不良が気になるという方には、頭皮マッサージがおすすめです。
頭皮マッサージをする際には、爪を立てないように指の腹を使い優しく頭皮をもみほぐしていきましょう、
頭皮が柔らかくなることで、毛穴がまっすぐになりうねりが改善する効果が期待できます。
また頭皮だけではなく、耳の後ろからあごの下に向かってマッサージを行うと、肩や首の血流アップにもつながりより効果的です。
まとめ
髪のハリやコシがなくなったり、白髪や抜け毛が増えて全体的にボリュームダウンしてきた、また頭皮の毛穴がたるんでうねりが目立つようになるのも、髪や頭皮の老化のサインであると言えます。
髪の老化は加齢はもちろん、女性ホルモンや髪の水分量の減少、また不規則な生活習慣や喫煙なども進行を早める原因となってしまうため、食生活を改善したり適切なヘアケアを行うなどして、年齢を重ねても健康的な髪を保てるように普段から心がけていくことが大切です。