冬になると湿度が下がり、空気もだんだんと乾燥していきます。
空気の乾燥が気持ちいいと思うような季節でもありますが、寒さのあまり暖房をつけてしまうとさらに空気が乾燥していくでしょう。
このような状態は頭皮に影響を与えるため、十分に注意しなければいけない状況です。
空気の乾燥と頭皮
寒さに対して暖房をつけ、暖を取るのは当然です。
寒いまでは体も動きにくく、風邪をひいてしまったりするケースも出てくるでしょう。
空気を暖めた時には、同時に湿度にも注意しなければいけません。
空気が乾燥してしまうと、様々なデメリットを生じてしまうからです。
空気の乾燥と体の水分はバランスが取れるようにできています。
空気が乾燥してしまえば、体から水分が奪われやすくなるでしょう。
肌がカサカサしたりするのも、空気が乾燥してきていることを示しています。
逆に湿度が高ければ、じめっとした感触を受けるようになるのが人間です。
このような変化は肌だけに起きるのではなく、頭皮にも影響を与えています。
家庭であれば、自分の好きな湿度に保つことが可能です。
しかし、仕事場などでは暖房を好きなように調節するわけにはいきません。
このような状況になると、頭皮の乾燥も自分でコントロールできなくなるでしょう。
だからこそ、自分の頭皮にどのような変化が起きてくるのか、理解しておく必要があるのです。
人間の頭皮と皮膚
人間の頭皮は肌と変わりません。
構造的にもほぼ同じようなものであり、皮膚の下には体の中の水分を保つような構造を作っています。
ただし他の部分に比べ、頭皮はとても薄くこの構造が強固ではありません。
頭皮に関しても、肌のようなターンオーバーがあります。
だんだんと新しい皮膚が下から出来上がりを押し出していくような構造です。
押し出された皮膚は、フケとなりだんだんと剥がれ落ちていきます。
乾燥してしまうと、このターンオーバーが狂ってきます。
下から新しい皮膚ができ押し上げられて行かなければいけませんが、先に乾燥して角質が剥がれ落ちてしまうのです。
新しい皮膚ができる前に角質が落ちてしまうと、内部の水分を保てなくなります。
本来バリアの機能として働いている部分が、乾燥しなくなってしまうからです。
単純に1度や2度程度であれば、徐々に戻して行くこともできます。
ところが、空気の乾燥はそれほど簡単なものではなく、ターンオーバーを乱してしまうだけの条件を持っているのです。
特に職場で乾燥してるような状況は、自分で対処しにくい部分があるでしょう。
乾燥はどんどんと進んでしまい、頭皮の状況は悪化の一途をたどるのです。
乾燥が進んでしまうと、血液の流れも悪くなり、髪を作り出す毛母細胞に栄養が届かなくなります。
栄養が届かなくなり毛母細胞がダメージを受けるようになると、髪の生育に影響を与えるのは間違いありません。
抜け毛が目立つようになり、薄毛につながる可能性が出てきます。
皮脂が増えてしまう悪循環
頭皮が乾燥すると、皮脂が増える原因にもつながります。
乾燥すると皮脂が増えるというのは、あまり繋がりが無いように感じるかもしれないでしょう。
皮脂が増えると湿度が高くなった時のようにべたついて感じるからです。
頭皮にとっての役割はとても大切です。
頭皮の周りに皮脂がついていると、内部の水分の蒸発を防いでくれます。
洗顔後の化粧水と乳液の関係と似ていますが、表面に油分があることにより、蒸発を防ぐ構造なのです。
これが頭皮の自衛作用とも言えますが、完走して水分が失われてしまうと、異常な状態が起きていると判断し皮脂の分泌を進めていきます。
皮脂の過剰分泌が起こるプロセスのひとつですが、乾燥とともに酸化しやすくなるのです。
本来必要のない皮脂が酸化し乾燥してしまうと、頭皮から臭いが出てしまう原因にもつながります。
この臭いが出てくる背景には、皮脂をエサとする細菌の繁殖が考えられるのです。
細菌が繁殖してくれば、頭皮に炎症を起こす原因ともなり、髪の成長に影響を与えます。
毛穴に詰まって髪が伸びにくくなるなど、薄毛につながる原因を作り出すと言ってもいいでしょう。
さらなる悪循環として、この皮脂を落とそうと強いシャンプーを使う場合も出てきます。
洗浄力の強いシャンプーを使えば、皮脂を洗い流すことが出来る代わりに、頭皮の乾燥を加速させることになるのです。
頭皮はこの状態をさらに守らなければならず、皮脂の分泌を送り返して行きます。
過剰分泌も加速度的に進むようになり、頭皮の状態はさらに悪化してしまうのです。
頭皮を守るためにケアを
頭皮の乾燥を防ぐためには、風に直接当てないようにするのが一つの方法です。
風にあたることで、頭皮表面の水分を失ってしまう可能性が出てきます。
蒸発する時の気化熱によって頭皮の熱も奪われてしまうため、状態の悪化を招くことになるでしょう。
帽子をかぶったりするだけでも、違いが出てきます。
冬場に外に出るときには、頭皮を守ってあげるようにしなければいけません。
職場など部屋の中で乾燥をしてしまう状況は、なかなか防げない部分があります。
暖房の風が当たりにくいような場所を選ぶという方法もありますが、現実的には難しいでしょう。
改善する方法はなかなか取れないため、頭皮の状態を悪化しないようにケアしていく必要が出てきます。
ケアの方法として簡単なのは、シャンプーの使い方です。
どうしてもべたついた状態ができやすい乾燥状態の中で、できるだけ洗浄力の穏やかなものを選ぶと良いでしょう。
頭皮に対する刺激を抑えることにより、乾燥から受ける刺激を和らげるようにできます。
ターンオーバーを正常に保つためにも、強い刺激を受けないようにしなければいけません。
髪を濡れたままにしないのが大切
乾燥とともに、冷やさないというのも大事なポイントです。
皮膚が冷えてしまうと、血液の流れが滞りやすくなり、必要な栄養が届かなくなります。
このような状況を避ける必要が出てきますが、注意したいのはお風呂上がりです。
シャワーを浴びた後などを髪を洗った直後は濡れている状態でしょう。
この状態のまま自然に乾燥させようとすると、蒸発する時に熱を奪ってしまいます。
必ず乾かしてあげることが大切です。
タオルで水分を拭き取り、ドライヤーで髪を乾かすだけで、冷える前に元の状態に戻せます。
濡れたままの状態だと、細菌が悪化しやすい状態を作るのも注意しなければいけません。
湿度の高い状態が続いてしまい、細菌の温床となってしまうからです。
細菌が増えてしまうと悪臭の元となりますし、頭皮の状態を悪化させる原因にもつながります。
乾燥した状態の中で細菌が繁殖してしまえば、頭皮環境の悪化はさらに進んでしまうのです。
髪のキューティクルが開いた状態のままとなり、キレ毛や枝毛を作りやすいのも大きな問題となるでしょう。
髪を乾かすのにはわずかな時間で済みます。
職場の乾燥した状態から守るためにも、頭皮は常にケアできる状態を作っていかなければいけません。
まとめ
冬場の空気の乾燥や職場の暖房などは、自分でコントロールできるものではありません。
コントロールできない以上、すでにケアしてあげる姿勢を取るべきでしょう。
ダメージが増えていき後から回復できないような状態持って行ってきます。
後悔しても間に合わないような薄毛につながるかもしれないのですから、美しい髪を維持するためにも空気の乾燥の状態を考慮して生活していくべきです。