年齢を重ねるにつれて、髪質の変化とともに抜け毛や薄毛などの髪や頭皮に関する悩みが増えてきます。
そんな髪に関するさまざまな悩みを解消する方法のひとつとして、筋肉トレーニングが有効であると言われていることをご存知でしょうか?
そこで今回は、薄毛を防ぐためになぜ筋トレが効果的なのか、その理由などについて詳しく見ていきたいと思います。
Contents
筋トレが薄毛の予防につながる理由とは?
人間の頭皮には10億個もの毛母細胞があり、細胞分裂を繰り返すことにより髪は成長しています。
また髪の成長を促し健康な状態に保つためには、体内の基礎代謝が正常に機能していることが非常に重要であるとされています。
基礎代謝とは内臓を働かせたり体温を維持するなど、人間が生きていくために最低限必要なカロリーのことを指しており、活動している日中はもちろん、実は就寝中も基礎代謝によりカロリーを消費しています。
しかし何らかの原因により基礎代謝の機能が低下すると、細胞分裂の回数が減少して抜け毛や薄毛の引き金となります。
この基礎代謝の機能を活発に働かせるためには、筋トレやウォーキングなどを行い、筋肉量を増やすことが非常に効果的であると言われています。
運動不足により筋肉量が少なく逆に脂肪の量が多くなると、基礎代謝量機能が低下して少なくなるため、抜け毛が増えて薄毛の原因となります。
特に男性に比べ女性は体全体の筋肉量が少なく基礎代謝が低下しやすい傾向にあるため、継続的に筋トレを行うことで高い効果が期待できます。
筋トレにより得られる薄毛ヘの効果とは?
以下では、筋トレを行うことにより得られる抜け毛や薄毛への効果について詳しく見ていきたいと思います。
血流の改善
筋トレにより体の筋肉量を増やすことで、頭皮を含めた全身の血行を改善することが可能となります。
そうすれば髪を生成するために欠かせないタンパクやビタミン類、ミネラルなどの栄養素を毛細血管へ届けることができるため、髪の成長を促し薄毛や抜け毛を防ぐことができます。
髪の成長ホルモンの増加
髪の成長ホルモンには、頭皮の毛母細胞の働きを活発にして髪を成長させる役割があります。
筋トレを行うと成長ホルモンの分泌が促進され、薄毛の予防につながります。
体内の成長ホルモンは、20代をピークとして徐々にその分泌量が減少していくため、無理のない範囲で少しずつ筋トレを始めてみるといいでしょう。
女性ホルモンの分泌量の増加につながる
女性ホルモンは女性特有の機能を正常に働かせる他にも、コシやツヤのある健康的な髪を保つために重要な役割を果たしています。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類がありますが、この二つのホルモンのバランスを正常に保つためには、自律神経を整えることが非常に大切となります。
自律神経のバランスを整えるためには、栄養バランスの整った食事や質の良い睡眠に加え、筋トレなどの定期的な運動が大変有効であると言われています。
ストレスの緩和
筋トレを行い体を動かす習慣を身に付けることは、ストレス解消にもつながります。
ストレスは血管を収縮させ、頭皮の血流を滞らせて頭皮環境の悪化や毛母細胞への栄養不足の引き金となるため、筋トレによりストレスを発散することは薄毛や抜け毛の予防に非常に効果的であると言えます。
女性におすすめの筋トレや運動方法とは?
ここでは、特に女性におすすめの筋トレや運動方法などについて詳しく見ていきたいと思います。
スクワット
女性には筋トレの中でも、スクワットや腹筋、背筋などの体の大きい筋肉を鍛えるための筋トレがおすすめです。
例えばスクワットの場合、ゆっくりしゃがんで立ち上がるスロースクワットを10~20回行うだけで、基礎代謝機能が高まり筋肉量アップにつながります。
ある程度筋肉がついてきたら、無理のない範囲でウェイトにより負荷をかけていくなどすると良いでしょう。
ただし筋トレ中に痛みを感じたり、筋肉痛になった場合には無理に続けようとせずに、痛みが治まるまで様子を見るようにしてください。
・ウォーキング
しっかりと腕をふり足を大きく踏み出すウォーキングは、これまで運動してこなかった方でも気軽に始めやすく、体力に自信のない女性にもおすすめです。
最初は一週間に3回程度を目標に続け、だんだん慣れてきたら毎日30分ほど行うようにしましょう。
・サイクリング
周囲の景色を楽しみながらサイクリングは、気分転換になりストレス発散にもつながるためおすすめです。
こちらも無理のない距離やペースから始めて、さらにロードバイクを利用するようになれば、移動範囲が広がり長距離のサイクリングを楽しめるようになります。
ストレッチやヨガ
自律神経には昼間に活発に活動している際に分泌される交感神経と、就寝中やリラックス時に分泌される副交感神経があります。
ストレスなどが原因による薄毛に悩んでいる方は、交感神経優位になっているため、血行が悪くなるだけではなく、女性ホルモンの分泌量の減少にもつながると言われています。
そんな女性には、発汗作用と高いリラックス効果の期待できるホットヨガやストレッチなどが特におすすめです。
筋トレと併用したい生活習慣の見直し
ここでは、筋トレと合わせて行いたいさまざまな生活習慣の改善について詳しく見ていきたいと思います。
良質な睡眠を心がける
深い睡眠、つまりノンレム睡眠時には、体内で髪の成長に欠かせない成長ホルモンが分泌されるため、できれば毎日6~8時間は睡眠をとるようにしましょう。
質のよい睡眠を得るためには、就寝する2~3時間前には入浴を済ませておき、寝る前にアルコールやカフェインの摂取を控えることをおすすめします。
またストレッチなどの軽い運動を行うと、リラックスしてぐっすり眠ることができます。
食事の栄養バランスに気をつける
髪の成長に必要なたんぱく質、亜鉛や鉄などのミネラル類、ビタミン類などを摂取してバランスのよい食事を心がけましょう。
また炭水化物や脂質など、体を健康に保つために必要な栄養素を摂ることも非常に大切です。
ちなみに脂身の多い肉やスナック菓子などに多く含まれている飽和脂肪酸は、動脈硬化などを引き起こし血流を悪化させてしまうため、髪の成長に必要な栄養素が頭皮に行き渡らない状態になってしまいます。
ですから脂質を摂る際には魚類や植物油などに多く含まれている不飽和脂肪酸を摂るように心がけましょう。
ストレスを溜めないようにする
ストレスが蓄積されると、交感神経の働きが活発になるため緊張状態となり血管が収縮し、血流に悪影響を及ぼします。
またストレスにより眠りが浅くなるなど睡眠の質が低下すると、成長ホルモンの分泌量が減少するためくれぐれも注意が必要です。
禁煙する
タバコを吸うとニコチンやタールなどの影響により、頭皮の毛細血管が収縮して血行不良に陥るため、薄毛や抜け毛など大きな原因となってしまいます。
また喫煙すると体内に活性酸素が発生しますが、活性酸素を取り除くために髪の生成に必要なビタミンCなどが使われ不足しがちになり、髪の成長に悪影響を与えたり頭皮環境の悪化につながります。
まとめ
筋トレなどの有酸素運動を定期的に行うことで、基礎代謝機能をアップさせ、さらに頭皮の血流がスムーズになることで頭皮の毛母細胞に髪の成長に必要な栄養素と酸素を運ぶことができ、抜け毛や薄毛対策を行うことができます。
薄毛や抜け毛で悩んでいるという女性は、大きい筋肉に刺激を与える筋トレと、自律神経を整える効果の期待できるヨガやストレッチなどを毎日の生活に取り入れていきましょう。
ただし筋トレだけではなく、不規則な生活習慣を見直したり食生活の改善やストレスの解消も薄毛予防には非常に重要となります。
また筋トレは無理に行うと筋を痛めたり体調不良の原因となる場合もあるため、無理のない範囲で少しずつ進めていくようにしてください。