実は冬には抜け毛が増えると言われていることをご存知でしょうか。
確かに季節により髪の抜ける量には変化が見られますが、そのまま放っておくと悪化して薄毛につながる可能性もあるため、くれぐれも注意が必要です。
そこで今回はなぜ冬には抜け毛が増えるのか、また抜け毛が薄毛の原因とならないようにするためにはどのような対策を講じればよいのかについて、詳しく見ていきたいと思います。
そもそもヘアサイクルによる抜け毛はどのくらいある?
人間の髪はヘアサイクルにより、古い髪が抜け新しい髪が生えてきます。
ヘアサイクルは成長期、退行期、そして休止期の3つの時期に分かれており、成長期には2~6年かけて髪が伸び、その後成長が止まる退行期に入ります。
退行期が約2週間ほど続いた後には休止期に入り、約3ヵ月で毛根が退化し髪が抜け落ちます。
このサイクルにより一日に抜ける髪の本数はだいたい50~100本程度となっており、髪が抜けること自体には問題はありません。
ただし一日に200本以上髪が抜ける場合や、朝起きると大量の抜け毛が枕に付いているなど急激に増えた場合には、頭皮に何らかのトラブルが生じている可能性があるため注意する必要があります。
冬に抜け毛が増え薄毛のリスクが高まる原因とは?
以下では、冬に抜け毛が増えて抜け毛につながる原因について、具体的に見ていきたいと思います。
体の冷え
特に女性には冷え性に悩んでいる方が多いといわれていますが、気温が急激に低下する寒い冬には体の冷えに注意する必要があります。
体が冷え体温が下がると、全身の血管が収縮するため血流が悪くなってしまいます。
その影響は頭皮にも及ぶため、毛細血管の血液の流れが悪くなると髪の成長に欠かせない酸素や栄養が十分に行き届かなくなってしまい、抜け毛が増えてしまうとされています。
頭皮の乾燥
冬には空気が乾燥するため、頭皮も乾燥しやすい状態となり、バリア機能が低下してフケやかゆみ、炎症などの頭皮トラブルが起こりやすくなると言われています。
また頭皮だけではなく髪も乾燥するため、髪が弱くなったり細くなったりして、結果的に抜け毛が増え薄毛を招く引き金となってしまいます。
外気と室内の温度差
冬は外の寒さと室内の温度差が激しいため、それがストレスとなり抜け毛や薄毛の原因となる可能性があります。
例えば夏の室内と外の温度差はだいたい10度ほどしかありませんが、冬の場合は外がマイナスで室内は20度などと、20度以上の気温差が生じることがあります。
冬に体調を崩しやすくなるのもこの寒暖差のためであり、頭皮にも悪影響を与える場合があるためくれぐれも注意が必要です。
冬の抜け毛を抑えて薄毛を防ぐ方法とは?
ここでは、冬の抜け毛を減らして薄毛を予防する方法について詳しく見ていきたいと思います。
食事の取り方に気を付けよう
毎日3食きちんと取ることもちろん大切ですが、寒い冬の朝の朝食には消化が良く、体の芯から温めてくれるメニューを選ぶようにしましょう。
特にたんぱく質やビタミン、ミネラルなどをしっかり摂取して、体を温め新陳代謝を活発にして血行促進を促すことを重視するようにしてください。
また昼はしっかりと取り、夜は軽めに食べるというのがおすすめです。
夕食には根菜類やショウガ、唐辛子などを使用した鍋料理などがいいでしょう。
ショウガにに含まれているジンジャーオールや唐辛子のカプサイシンには血管を広げる働きがあるため、薄毛予防のために血行不良を改善するためにはまさに最適な食材となっています。
ちなみに唐揚げや揚げ物、焼肉といった脂質の多い料理は、血液をドロドロにして血流を滞らせるため、できるだけ控えるようにしましょう。
頭皮を保湿する
冬は空気が乾燥しているため、頭皮も乾燥してフケやかゆみが出やすくなり頭皮環境が悪化しやすい状態になります。
頭皮の乾燥を防ぐためには、グリセリンやヒアルロン酸、セラミドなどの保湿成分が多く含まれているローションなどを使用して、頭皮に潤いを与えることも大切です。
また室内で暖房器具を使用するとさらに乾燥しやすくなるため、加湿器を使用するなどして適度な湿度を保つようにしましょう。
体を冷やさないようにする
冬に体を冷やさないようにするためには、首と手首、足首を温めるようにすることがとても重要です。
特に首回りは血流が滞りやすい部分であるため、マフラーやネックウォーマーなどで防寒対策を講じるようにしましょう。
また下半身からくる底冷えにも注意が必要であるため、インナーなどをうまく活用して寒さ対策を万全に行うようにしましょう。
さらに外と室内では屋内と寒暖差が非常に大きいため、上着を利用してできるだけ気温差から身を守るようにしてください。
運動して血行を促す
寒い冬にはどうしても室内に閉じこもりがちになってしまうため、運動不足に陥ってしまいます。
頭皮の血行を促すためにも、ウォーキングやストレッチなどで意識てきに体を動かすのがおすすめです。
デスクワーク中心の方も、長時間同じ姿勢でいると体が硬直して血流が悪化してしまうため注意が必要です。
時々肩や首を動かすなどして、筋肉をほぐすようにしましょう。
入浴時に湯船に浸かり体を温める
寒い冬には全身を温めるために、シャワーだけではなく湯船にゆっくり浸かり体を温めるようにしましょう。
お湯はあまり熱くしすぎず、ぬるめのお湯に浸かり血行を促すのがポイントです。
そうすることで血流がよくなるだけではなく、副交感神経が優位に働きリラックスしてストレス解消にもつながり、頭皮にもよい影響を与えます。
また入浴後には想像以上に体内の水分が失われているため、冬でも水分補給は忘れないようにしてくださいね。
質のよい睡眠をとり成長ホルモンの分泌を促す
睡眠中にはノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返されます。
特にノンレム睡眠時は副交感神経が優位に働くため、髪の成長ホルモンが多く分泌されて抜け毛や薄毛予防に効果が期待できます。
なお就寝前の喫煙や飲酒、またパソコンやスマホを見ることは、睡眠の質を低下させて成長ホルモンの分泌量を減少させてしまう原因となるため避けるようにしましょう。
できるだけストレスを溜めないようにする
ストレスは冬の抜け毛をさらに増やす可能性があるため、できるだけ溜め込まないようにして、うまく解消させることが大切です。
就寝前にリラックスして好きな音楽を聴く、またアロマオイルを焚くなどして、ストレスを翌日まで持ち越さないように心がけましょう。
髪や頭皮に優しいシャンプーを使用する
毎日行うシャンプーは、頭皮や髪の状態に大きな影響を与えます。
頭皮に痛みを感じるなど何らかのトラブルが生じている場合には、刺激の少ないアミノ酸シャンプーや無添加シャンプーを使用することをおすすめします。
ちなみに天然成分配合のオーガニックシャンプーは頭皮に刺激を与える場合もあるため、使用していて異常を感じた場合には、すぐに使用をやめるようにしましょう。
正しい方法でシャンプーする
間違った方法でシャンプーを行うと、頭皮や髪の乾燥を悪化させるなどして頭皮の痛みを悪化させることがあるため注意が必要です。
シャンプーする前にはブラッシングを行い、髪についたホコリなどを取るとともに髪の絡みやもつれをほぐしておくようにしましょう。
ぬるま湯で丁寧に予洗いしてから、シャンプーを十分に泡立てて頭皮を指の腹を使って洗いましょう。
その時に爪を立てて頭皮の角質を傷つけないようにすることが大切です。
その後すすぎ残しがないようにしっかり洗い流し、タオルドライした後にドライヤーで乾かしましょう。
熱いお湯は頭皮の保湿に必要な皮脂まで洗い流して乾燥を招く原因となとなるため、避けるようにしてください。
熱風で髪や頭皮ダメージを与えないように、ドライヤーは30cm以上離して動かしながらまんべんなく風を当てることが大切です。
シャンプーの回数は、1日1~2回に止めておきましょう。過剰なシャンプーは、頭皮を乾燥させ抜け毛を増やす可能性があるため注意するようにしましょう。
ヘアカラーやパーマはできるだけ控える
変化カラーやパーマは頭皮や髪にに刺激を与えるため、抜け毛が増え薄毛になるリスクが高まります。
ですから冬の間は、できるだけヘアカラーやパーマを控えることをおすすめします。
まとめ
ヘアサイクルにより髪が生えたり抜けたりを繰り返すことはごく一般的なことですが、冬には体の冷えによる頭皮の血行不良や温度差、また乾燥などにより抜け毛が増え、薄毛につながる可能性もあるため、くれぐれも注意が必要です。
冬の抜け毛を防ぐためには、食事の取り方に注意したり適度に運動して体を温めたり十分に睡眠を取り成長ホルモンの分泌を促すことが大切です。
また髪や頭皮への刺激を抑えて頭皮トラブルを防ぐためにも、低刺激のシャンプーを使用したり、ヘアカラーやパーマなどを控えることも大切であると言えるでしょう。