日本人はどうしても海外に憧れがありますね。
ファッションはもちろん、ヘアのトレンドやニーズは、いつも「海外への憧れ」から生まれるといっても過言ではないですね。
それほど、外国人の髪質やスタイルは日本にはないものばかり!だから憧れるのかもしれないですね。
それは、生まれながらに持ってるものが違うのですが、どうにかして近づくために、美容師が技術や感性を磨き、試行錯誤を繰り返しているのでしょう。
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「外国人のヘア」は実際のところどんな色?
「外国人のヘア」は実際のところどんな色だと思いますか?
なんとなく頭にあったイメージがあるでしょう。
しかし、そのイメージをひっくり返すことになるかもしれません。
実は、地毛が金髪な外国人の方はほとんどいないのが現実なのです。
確かに、日本人に比べると色素は薄く、赤味も少なく、こめかみ辺りの細く薄い部分は、金髪に近い地毛の方もいます。
フィンランドやスウェーデンなど北欧出身の方は、地毛が金髪に近い方もいます。
しかしながら、それ以外の方のヘアはほぼ「暗い色」をしています。
スペイン・イタリア・フランス・ポルトガルなどのラテンの血が入ってる方々は特にそうと言えます。
ブロンドのヘアでキレイにしている人のほとんどが「ブリーチ」をしてその光り輝く美しい金髪を手に入れています。
日本人と同じように、外国人もまめにカラーをしなければならないほど、ヘアにコンプレックスを抱いてる方が多いのが事実なのです。
外国人のお悩みは、「色ムラが激しいこと」
色ムラとは?
日光に当たる頭頂部は金髪になり、あまり日光に当たらない襟足のあたりは黒色に近い茶色になります。
また、眉毛も同じです。
日光に当たる上の方は金髪で、日光に当たらない下のほうは茶色に。
典型的な白人顔でホリが深い男性は、日光が当たるまつ毛の先の方が金髪になりますが、深いホリのせいで普段は眉毛にさえぎられてしまい、直射日光に当たらないまつ毛は茶色です。
地毛が茶色でも日光に当たる部分だけ金髪に変色してしまうのです。
メラニンに原因が…
メラニンには、実は2種類あります。
ユーメラニンとフェオメラニンに分かれます。
ユーメラニンは黒色→こげ茶色になり、フェオメラニンは赤茶色→黄色の色素になります。
髪に含まれる量によっても色が変わります。
これが特徴です。
ユーメラニンとフェオメラニンの量と髪色の関係があります。下記を参考に。
ユーメラニン黒色〜こげ茶→☆
フェオメラニン赤茶色〜黄色→♢として記載されています。
黒→☆…非常に多い→♢…少ない
ダークブラウン→☆…多い→♢…少ない
ブラウン→☆…やや多め→♢…少ない
ブロンド→☆…少ない→♢…少ない
赤毛→☆…少ない→♢…多い
白髪→☆…ほとんどなし→♢…ほとんどなし
シミにも違いがあります。
メラニンの役割とは?
細胞の中にある核が紫外線にあたることで、核の中にあるDNAが破壊されるなど変異してしまいます。
細胞が死んだり皮膚癌を引き起こす引き金になる可能性も高まります。
それを防ぐために、表皮の基底層にあるメラノサイトは、メラニン色素を産生し、周囲の表皮角化細胞に供給することで、傘のようなガードの役割をします。
そして、真皮に紫外線が届かないようにします。
メラニンの種類
大きく分けて私たちの肌は、3つに分けられます。
黒人(African)、アジア人(Asian)、白人(Caucasian)です。それを分けるのは、メラニン色素の比率になります。
メラニンについて上記でご紹介しましたが、肌の色も髪の色も、このユーメラニンとフェオメラニンの量の多い・少ないで決まります。
金髪は黄色のフェオメラニン、赤毛は赤色のフェオメラニンにユーメラニンが混ざったものなのです。
黒髪は、ほとんどがユーメラニンになります。
実は褐色~黒色のメラニンは、紫外線により発生する活性酸素を消去されます。
しかし、フェオメラニンは、紫外線を浴びてしまうと、活性酸素を発生させてしまいます。
白人に皮膚癌が多いと感じる方もいるでしょうが、このことが理由の1つでしょう。
アジア人に多いのは「ユーメラニン」
「黒色メラニン」ともいい、黒い髪や黒い肌を作られます。
黒人のメラニンは、ユーメラニンなのはわかりますが、日本人も黒髪なので、持っているものになります。
外国人に多いのは「フェオメラニン」
「黄色(肌色)メラニン」は、透明感のある白い肌を生み出します。
フェオメラニンだけでユーメラニンがほとんどない白人は、肌は透けるように白く、髪は金髪に近い色です。
アジア人である私たちは、ユーメラニンとフェオメラニンを両方持っていますので、混合型となりますね。
肌は黄みがかっており、髪は黒から茶色の人が多いからです。髪が傷む理由もわかりますね。
白髪になるメカニズム
メラニン不足で白髪になるメカニズムは、どちらのメラニンタイプとも変わりません。
しかし、紫外線の刺激から肌に黒いシミを作り出すのは、ユーメラニンだけなのです。
私たちアジア人はこれに、悩まされていますね。
しかし、フェオメラニンはシミを作り出さないのですが、皮膚癌を引き起こす可能性がある炎症を起こすとされてます。
両者の特徴を踏まえ、メラニンの生成と働きのメカニズムについてみていきましょう。
メラニンの生成と働きのメカニズム
肌に紫外線が当たることで、肌の内部で活性酸素が発生しますが、活性酸素は増えすぎると、悪影響を及ぼす可能性が高まります。
表皮にあるメラノサイトが伝達物質から危険信号を受けてしまうと、メラニンを生成開始してしまう。
わかりやすく説明すると、メラニンの生成経路は「シロチン」というアミノ酸が酵素「チロシナーゼ」に酸化された後、ドーパ→ドーパノキンと変化をたどり、ユーメラニン・フェオメラニンへ。
ここで生成されるユーメラニンは、黒色が紫外線を吸収してしまうことで、細胞へのダメージを軽減に!メラニンは悪者と考えやすいですが、実は活性酸素から細胞を守ってくれる救世主になります。
メラニンとブリーチの関係とは?
ブリーチとは、メラニン色素を壊して髪色を明るくすることをいいます。
白髪用ヘアカラーなど一般的なヘアカラーリング剤には、ブリーチ作用があります。
とはいえ、メラニンは、そんなすぐに壊れるものではありませんので、ご安心ください。
例えば、黒髪をブロンド色までブリーチした場合、メラニンの半分ぐらいが壊れたくらいのものです。
金髪碧眼の人もブリーチしてる?
欧米には、輝くばかりのプラチナブロンドの人がたくさんいるとイメージが大きいでしょう。
実は、生まれつきこのようなキレイに金髪になっている人は少ないです。
黒髪のアジア人が、頭の部位によって白髪の量が多かったり、少なかったりになりますね。
同じように金髪の人たちも部位によって色が多少変わります。
そこで、外国人は自分でブリーチすることで整えている人がほとんどです。
日本ではブリーチ剤は、2種類ありますが、海外ではたくさんの種類のブリーチ剤が販売されてます。
外国人は髪質からみて、ブリーチをしてもキューティクルが傷まないため羨ましいものです。
しかし、お国柄のお悩みがあるのは、「ないものねだり」にも感じますね。
知れば知るほど面白いことがわかりました。
日本人は黒髪でキレイと言われますが、ダメージを受けやすい髪質のため、お手入れが大変ですが、艶ある美髪を維持することが大切です。