気温が高くなるにつれ、降り注ぐ紫外線量が増え始めます。
初夏頃から、日焼けを気にして帽子や日傘を活用したり日焼け止めクリームを塗ったりする人は多いでしょう。
しかし、実は紫外線による害は肌への日焼けだけではありません。
肌にダメージを与えることでシミやしわをつくるだけではなく、髪の傷みの原因にもなります。
日焼けしたとき、髪もバシバシになってしまったことがある人もいるのではないでしょうか。
肌だけでなく、髪や頭皮も紫外線からしっかり守ることが大切です。
ここでは、紫外線予防やケアの方法を紹介します。
Contents
そもそも紫外線とは
紫外線が肌に良くないことは知っていても、具体的にどういうもので、何が悪いのかよくわからないという人は多いのではないでしょうか。
ここでは、紫外線の特徴や種類、どんな影響を与えるかについて説明します。
そもそも紫外線とは
太陽から降り注ぐ光は、波長によって赤外線・可視光線・紫外線に分類されます。
この3つのなかでもっとも波長が短いのが紫外線です。
季節やお天気、時間などによって降り注ぐ量は異なります。
紫外線量が増える季節は6~8月ごろです。
そのため、この時期は特に予防とケアが大切です。
とはいえ、ほかの季節は地表に届いていないのかというと、そんなことはありません。
また、曇りの日でも、晴れた日の半分程度の紫外線が届いています。
そのため、1年とおし、晴れでも雨でも予防とケアをしっかり行ったほうが良いでしょう。
なお、1日のうち紫外線量がピークとなるのは10~14時ごろです。
初夏から夏の紫外線が増える時期は、この時間帯の外出は可能であれば避けたほうが良いでしょう。
紫外線の3つの種類と特徴
紫外線は、さらにUV-A、UV-B、UV-Cに分かれます。
それぞれ違いを見ていきましょう。
【UV-A】
UV-Bほどではないのもの、長時間浴びた場合に肌に害を与えます。
メラノサイトまで到達してメラニンの生成を活発化させ、黒くします。
日焼け止めでは、UVAのカット率をPAであわらしています。
PA+、PA++、PA+++、 PA++++があり、プラスの数が多いほど防止効果が高いです。
この表示は皮膚に対しての効果を表してのもので、髪に対する効果ではありませんが、参考になるでしょう。
【UV-B】
大半がオゾン層などの大気層で吸収されるものの、一部が地表に届きます。肌が赤く日焼けする原因となるのはUV-Bの仕業です。
UVカット率はSPFで表します。
SPFのあとの数値が高いほど、カット効果が高いという意味です。
この表示も皮膚に対する効果であり、髪に対する効果ではないもの、参考にはなるでしょう。
【UV-C】
ほとんどがオゾン層など大気層で吸収されるため、地表に到達することはありません。
紫外線を浴びた頭皮や髪はどうなるの?
肌が紫外線を浴びると、赤くなったり火傷ようになったりし、黒く変わります。
それでは、より紫外線を浴びやすい位置にある頭皮やには、どのような影響がでるのでしょうか。
実は、紫外線が与える毛髪への影響は、まだはっきり解明されていない部分もあります。
しかし、およそ以下のような影響があると考えられています。
紫外線を浴びると、まず頭髪表面のキューティクルがダメージを受け、ツヤがなくなったりがさついたりするようになります。
また、破損したキューティクルの隙間から毛髪内部のたんぱく質や水分などが漏れてしまい、パサつくようになるのです。
毛髪内部のメラニン色素やカラー剤も破壊されてしまうため、髪色が褪色することもよく起こります。
頭皮への影響も無視できません。
頭皮が紫外線を浴びると髪の元となる細胞がダメージを受けてうまく機能しにくくなり、抜け毛を招いたり髪が成長しづらくなったりすることがあります。
予防の方法
紫外線の影響を避けるためには、顔や腕など露出している肌だけではなく、髪や頭皮もきちんと対策しましょう。
紫外線を浴びて害が発生してから慌ててケアするよりも、浴びないように予防することが大切です。
帽子や日傘で物理的に紫外線を遮断
外出する際は帽子をかぶったり日傘をさしたりして、日に当たらないようにしましょう。
帽子はUVカット加工が施されたものが望ましいです。
日傘もUVカット率の高いものを選びましょう。
白や薄い色の日傘は、UVカット加工が施されていても年月を経るうちに効果が落ちることがあり、黒いほうが効果が長持ちする傾向があります。
UVカットスプレー
肌に日焼け止めクリームを塗るように、髪にはUVカット効果のあるスプレーをかけるのもおすすめです。
スタイリングしたあと、頭から15cmほど離してUVカットスプレーをかけましょう。
髪だけでなく頭皮も守ります。
朝スプレーして終わりにするのではなく、スプレーを持ち歩いて2~3時間ごとにつけなおすと効果的です。
買い物や洗濯などの時間も気を抜かずに
日常の買い物や洗濯物を干すときなども、紫外線を浴びています。
短時間だからいいかと思わず、UVカットスプレーを使う、帽子をかぶるなどきちんと対策しましょう。
洗濯物を干すときは、先に室内で洗った衣類をすべてハンガーにかけてしまい、あとは出すだけにすると日差しを浴びる時間を短縮できます。
紫外線を浴びたときのケアは?
予防していたつもりでも、うっかり紫外線を浴びて髪がバリバリになってしまうこともあるでしょう。
頭皮も髪もダメージを受けているため、丁寧なケアが大切です。
まずは頭皮と髪を労わろう
日焼けしてしまった直後、頭皮や髪が熱を持っているときは、冷たい水で濡らして絞ったタオルなどでそっと覆ってクールダウンしましょう。
その後、頭髪用の美容液などを使って、傷んだ肌を労わります。
シャンプーはそっと優しく
シャンプーは低刺激の優しいものを選びましょう。
髪を洗うときはゴシゴシこするようにしてはいけません。
髪も頭皮も傷めてしまいます。
手のひらでもこもこに泡立て、その泡で包み込むようにしてそっと洗いましょう。
普段シャンプーブラシを使っている人は、日焼けが気になるときは使わないほうが無難です。
力加減を間違うと、弱った頭皮を傷つけてしまうことがあるからです。指の腹で優しく洗いましょう。
しっかり乾かす
頭皮が日焼けしていると、ドライヤーの熱が悪いものに思われて自然乾燥させようと考える人もいるかもしれません。
しかし、濡れた頭皮を放置していると、雑菌の繁殖を招きニオうことがあります。
日焼けした頭皮に温風がかかって痛いときをのぞき、ドライヤーを使ってしっかり乾かしましょう。
まずはタオルドライをして、しっかり水気をとりましょう。
タオルドライをするときは、ごしごしこすらず、そっと押さえつけて水分を吸収する感じです。
こすると、紫外線ダメージを受けた髪や頭皮をより傷める恐れがあります。
乾かすときは、頭から20~30cmほど離した距離から温風をかけましょう。
紫外線を予防して美しい髪を
紫外線が気になる季節は、肌の予防やケアに気が取られがちです。
しかし、髪も紫外線を浴びるとダメージを受けてしまいます。日焼けした肌は、しばらくすると自然に回復して色も戻ることがほとんどです。
しかし、髪は修復することはできません。
トリートメントやヘアオイルでコーティングしてケアすることはできても、傷んだ部分が修復されることはないのです。
そのため、紫外線を浴びないように予防する必要があります。
帽子や日傘は肌の日焼け対策で使っている人も多いでしょう。
そこに、さらにUVカットスプレーをプラスすることがおすすめです。
毎日の予防とケアで美しい髪をキープしましょう。