今やビジネスだけではなくプライベートにおいてもパソコンやスマートフォンが欠かせない時代となり、老若男女を問わずさまざまな場面で使用する機会が増えています。
特に毎日仕事でパソコンを使うという女性の中には、以前に比べて眼の疲れや乾きを感じることが多くなったと感じている方も多いのではないでしょうか。
実は眼精疲労は目が疲れるだけではなく、体の不調や薄毛の原因になるいわれています。
そこで今回は、眼の疲労と薄毛の関係について、またその改善方法などについて詳しく見ていきたいと思います。
Contents
眼の疲れと薄毛の関係性とは?
眼が疲れると目のかすみなどの症状の他にも、ドライアイや肩こり、頭痛などが起こる場合があります。
実は頭皮や髪にも大きな影響を与えると言われているため、くれぐれも注意が必要です。
眼の疲れは、レンズの役割をしている水晶体を支える毛様体筋のコリによって引き起こされると言われています。
パソコンの操作などにより近距離でディスプレイを見ると、遠い距離から見る時よりも調節する力が必要となるため、毛様体筋は長時間緊張状態にさらされます。
毛様体筋の緊張が続くと筋疲労が生じ、遠近の調節機能が失われピントが合わなくなったりかすんだりといった目の不快な症状が現れます。
また毛様体筋の動きが鈍くなる原因としては、筋肉の緊張による血行不良が挙げられます。
血流が滞り血液がスムーズに流れなくなると、髪の成長に必要な栄養素が頭皮に行き届かなくなり、薄毛や抜け毛につながります。
そもそも頭皮は人間の体の最も上に位置しているため、元々血流が行き渡りにくい場所であるととされているため、十分に注意する必要があります。
髪への栄養不足も薄毛の原因に
髪を構成している主な成分はケラチンと呼ばれるたんぱく質ですが、ケラチンを合成する原料となっているのがL-システインという栄養素です。
さらにビタミンB群、特にビタミンB2やビタミンB6は代謝を活発にし、髪の作っている毛母細胞の働きを活性化させる重要な栄養素となっています。
しかも疲労した目を回復させるためにこれらの栄養が必要となると、
髪の成長に必要な栄養素が不足し、やはり薄毛の症状が起こりやすくなります。
眼の疲れは白髪を引き起こすとも言われていますが、これも髪に必要な栄養素がきちんと頭皮、髪の毛に届かないことから起こるとされています。
眼の疲れにより起こる薄毛の対策方法は?
ここでは、眼の疲れにより起こる薄毛や抜け毛の症状を改善するために気をつけるべきポイントについて詳しく見ていきます。
眼を休ませる時間を作る
仕事でどうしてもパソコンなどの操作が必要だという方は、例えば1時間作業をしたら15分程度休憩を取るなどしたり、時々窓の外の景色を眺めたり、首や肩を回して軽くストレッチするなどすると、眼の疲れを軽減させることができます。
また、ディスプレイを上から見上げるような形は毛様体筋を緊張させる原因となるため、上から下に見ることができるようにデスクの高さを調整しましょう。
正しい姿勢を心がける
パソコンやスマホを使う際に姿勢が悪いと、ストレートネックなどを引き起こす可能性がありさらに血流を悪化させてしまうため、背筋を伸ばしてディスプレイからは30cm以上間隔を開けるなど、正しい姿勢を心がけることも大切です。
部屋やパソコンのモニターの明るさを調整する
パソコンやスマホなどを使う際には、暗い部屋での使用を避けたり、モニターの明るさを調節すると眼の疲れに対して効果が期待できます。
またブルーライトを遮断するメガネなどもあるため、眼の疲れの他にも視力の低下が心配な方は使用することを検討してみましょう。
蒸しタオルやホットアイマスクを使う
眼を酷使した際には眼に通常より多くの血液が送り込まれるため、眼の血管が拡張し充血や痛みなどが起こることがあります。
そんな場合は冷やしたタオルなどを眼の上に乗せて冷やすと、症状がやわらぎます。
また眼を休めたい時には、水に濡らしたタオルをしっかり絞り、電子レンジで約40秒600w目安加熱してホットタオルを作り眼を温めてあげましょう。
10分間くらい温めていると筋肉がほぐれ、血行が改善されるため症状の緩和が期待できます。
仕事の合間などに使いたいという場合には、市販のホットアイマスクなどを持っていると便利ですよ。
目薬を使用する
特に眼の乾燥を感じた場合やコンタクトレンズをしている場合は、目薬を使用するといいでしょう。
ドラッグストアなどで販売されている市販の目薬で問題ありませんが、ドライアイの症状が見られる場合、眼科を受診して医師に適切な点眼薬を処方してもらうことをおすすめします。
ドライアイの状態が続くと、目の表面の細胞が傷つくため、症状が現れたら早めに眼科を受診しましょう。
適切な治療を受けることで、ドライアイの症状が悪化を防ぎ眼の疲れを改善することができます。
眼の疲労を回復させる栄養素を摂取する
眼の疲労を回復させるためには、体内でビタミンB群とL-システインなどが消費されてしまうと言われているためため、これらの栄養素を食事から摂取するようにしましょう。
実はこれらの栄養素を摂取することは、薄毛や抜け毛の改善にも効果があるとされています。
ビタミンB2は魚介類や海藻類、レバーなどに、ビタミンB6はかつおやまぐろ、バナナなどに多く含まれています。
L-システインのほとんどは体内で合成されており、豚肉や卵に多く含まれるメチオニンからL-システインが合成されるためそれらの食材から間接的に摂取することができます。もちろん普段からバランスの良い食事を心がけることも大切です。
またブルーベリーやカシス、ナスなどに含まれているポリフェノールの一種であるアントシアニンは、眼に対してまざまな効果を期待できると言われています。
視覚を正常に機能させるには、網膜にあるタンパク質の一種であるロドプシンが必要であるとされています。
このロドプシンは眼を酷使することにより消費されるため、眼の疲れににつながるとされています。
アントシアニンには、このロドプシンの再合成を促進する効果があるともされているため、アントシアニンを摂取することで視覚機能に対する効果が期待できます。
目の周りのマッサージや体操を行う。
眼の周囲の筋肉の緊張がほぐして血流を良くするためには、目の周りのマッサージや体操を行うのがおすすめです。
目の周りの骨の部分を軽く押すなど簡単なマッサージを行ったり、両目をしっかりと開いて上下左右にぐるぐる目を回すだけでもリフレッシュでき、眼の疲れを改善することができます。
定期的に運動する
ウォーキングやジョギングなど軽い運動を定期的に行うと血行促進につながり、また自律神経の乱れを整え薄毛や抜け毛を防ぐ効果も期待できます。
毎日するのは少し大変というのであれば、一週間に2〜3回程度、20分〜30分ぐらいでもOKです。
また時々大きく伸びをしたり、足首の曲げ伸ばしやつま先立ちをしてふくらはぎの筋肉を鍛えるなどを、仕事や家事の合間などに行うのも効果的ですよ。
まとめ
眼の疲労の蓄積は、頭皮の血行不良や髪への栄養不足を引き起こす原因となり、薄毛や抜け毛につながることがあるためくれぐれも注意が必要です。
仕事などで長時間パソコンを使うという方は、できるだけ眼への負担を減らし疲れを軽減するために定期的に眼を休ませたり、部屋の明るさなどに気を付けるといいでしょう。
また眼によいとされるビタミンB群やL-システイン、アントシアニンなど栄養素が含まれている食材を毎日の食生活に取り入れたり、血流促進のために軽く体を動かすのも効果的ですよ。