体幹とは、一般的に胴体の事を言います。
体幹を鍛えるとは、胴体の姿勢を正しく保つために使われる筋肉を鍛えるということ。
なぜ髪の毛の話で体幹が出てくるのか?
「猫背」と言われる悪い姿勢はあらゆる不調を身体にもたらします。
姿勢が悪いと、骨盤が歪み内臓が圧迫され、血液やリンパの流れも悪くなりその結果肌が荒れたりたるんだり、肩こりなどの症状に繋がります。
血流は髪の毛にも影響があります。頭皮への血流には首回りの血管が関わってきますが、その部分が凝り固まってしまうと、頭皮への血流が悪くなり、その結果栄養が十分に行き渡らなくなってしまう可能性が出てきます。
肩こりや目の疲れが頭皮への影響があることはよく知られていることですね。
姿勢を正しくすることは、一瞬気を付けただけではなかなか治りません。
気を抜くとまたゆがんだ姿勢に戻ってしまいませんか?
正しい姿勢を保つための筋肉が弱まっているため、すぐに楽な歪んだ姿勢に戻ってしまうのです。
そこで、体幹トレーニングです。
体幹トレーニングのメリット
「筋トレ」と聞くとなんだか辛そうですが、「ヨガ」や「ピラティス」と聞くとイメージが変わりませんか?
ヨガやピラティスも体幹を重要視します。インナーマッスルを鍛えてバランスの取れた身体にすることが目的です。
それに加えて呼吸などでリラックス効果もあり精神面のコントロールを目的とするのがヨガで、ピラティスはまさに体幹トレーニングそのものと言ってもいいでしょう。
体幹トレーニングをすることで、骨盤周辺の筋肉や腹横筋などが鍛えられます。
腰の背骨は首まで続いていますが、骨盤周辺の筋肉が鍛えられることにより、背骨を支えやすくなり理想的なカーブを取り戻すことが出来るとされます。
骨盤を調整することができると、血流の改善が期待できます。
骨盤周辺は、沢山の血管や筋肉があり身体の上半身と下半身をつなぐポイントでもあります。この部分の血流改善は、身体全体の血流改善に繋がるのです。
呼吸を整えて行う
ヨガやピラティスでも呼吸が重要視されますが、ゆっくりと深い呼吸が自律神経を整えるとされます。
胸式呼吸・・・交感神経を刺激
一般的な、普段している呼吸はこちらです。短く吸って吐く。
腹式呼吸・・・副交感神経を刺激
吐くときにお腹をへこませる。意識しないと難しい深い呼吸法です。
この腹式呼吸が自律神経を整え、リラックス効果があるとされます。
抜け毛の原因でもあるストレス。リラックスは抜け毛予防にもとても大切だと考えられます。
体幹を鍛えるトレーニングの時はもちろん、普段からストレッチをする時につい呼吸を忘れてしまう人が多いです。
意識しゆっくりと呼吸をすることが大切です。
簡単体幹トレーニング
デスクワークで姿勢が悪くなっている方、ついボーっとテレビをテレビを見ている時に猫背になってしまっている方、その時間にトレーニングができるのです。
簡単な体幹トレーニングを紹介します。
椅子に座っている時
意識してお腹をひっこめることでお腹の筋肉が引き締まります。
胸を開くことを意識してみましょう。
できる方は背もたれから背中を離し、足を浮かせて30秒キープ。
更に余裕があれば、せず児を伸ばした状態で胸の前で両手を合わせます。
その手を頭の上まで伸ばし、伸びきったらゆっくりとまた胸の前に戻してきます。
手をあげるときに息を吸い、降ろしてくるときに息を吐きます。この時必ず腹式呼吸を意識して下さい。
デスクワークの合間に、休憩時間に是非やってみてください。
立っている時
駅で電車を待っている時間、信号を待っている時間、待ち合わせ場所で待っている間など、つま先立ちでも体幹トレーニングになります。
かかとを合わせてつま先は外側に向けます。
そのままつま先立ちをし、ゆっくりと戻します。
10回程度繰り返すことが効果的だと考えられます。
もちろん、立っている時にお腹を意識してへこませることも座っている時と同じようにインナーマッスルの強化に繋がります。
横になっている時
お家で横になってできる体幹トレーニングは沢山あります。
【うつ伏せ】
身体を頭から足まで板の様にまっすぐにした状態を保つトレーニングです。
うつ伏せで、手のひらではなく肘をついて身体を浮かせます。
足はつま先でバランスをとり、膝はつきません。
頭からかかとまでまっすぐになっていることを意識して。
お尻が飛び出したりしないように。呼吸も忘れないでください。
1回10秒を3セットから始めてみましょう。
【仰向け】
仰向けで横になり、膝を立てて足の裏はピッタリと床につけて、膝の間は少し開けます。
そのままお尻を浮かせます。
腰をそり過ぎない様に、お尻の穴をキュッと締めることを意識して。
足の筋肉でお尻を持ち上げるのではなく、お尻で持ち上げる意識でやりましょう。
お尻を持ち上げながら息を吐き、10秒キープ。降ろすときに息を吸います。
これをまず3セットやってみましょう。
【四つん這い】
四つん這いになり、右手と左足をゆっくりあげていきます。
お腹と背中の筋肉を意識して、指先からつま先まで背中を通してまっすぐになるように伸ばします。
手が高くなっていたり、逆に足が上がり過ぎていてもよくありません。
あげるときに息を吐き、あげた状態で10秒キープ。
ゆっくり降ろしながら息を吸います。
右手×左足と左手×右足それぞれ3セットずつ、難しければ最初は1セットでも良いと思います。
全てに言えることは、毎日続けることが大切だという事です。
慣れてきたら、時間を長くしたりセット回数を増やしてみましょう。
ですが無理は禁物。焦らずやりましょう。
効果が出るのはには時間がかかります。でも続けていれば確実に効果を実感できるでしょう。
立毛筋って?
筋肉と言えば、意識して動かして鍛えるというイメージですが、立毛筋は違います。
立毛筋とは、毛の毛根部に存在する筋肉のことで、立毛筋が収縮すると毛も立ちあがると言われます。
肌の弾力性にも関係していると言われ、髪の毛がペタッと元気が無く寝てしまう状態はこの立毛筋が衰えている可能性があります。
髪の毛立たないと老けた印象にも繋がってしまいますね。
加齢とともに立毛筋は衰えていくと言われますが、最近もこの立毛筋の機能低下を改善する成分があるのではと研究がなされています。
先ほども書いた通り立毛筋は自分で動かして鍛えることができない部分です。
立毛筋の収縮は交感神経の活性化によって起こされるとされます。
神経を刺激することが立毛筋のトレーニングにもなると考えられます。
交感神経の活性化というと、つまりは交感神経と副交感神経の切り替えをバランスよくメリハリをつけて行うことだと考えられます。
夜はリラックスした状態でお風呂に入り温まり、副交感神経を促しまま良質な睡眠をとる。
逆に、朝は日の光と共に目覚めシャキッとした状態で活動を始めることが交感神経を働かせている状態だと言えます。
このメリハリをつけるだけでも、交感神経が刺激されているといえるでしょう。
さいごに
強いストレスは自律神経にも影響を及ぼしますので、ストレスをため込まず発散させることが大切です。
その為にも、適度に身体を動かす体幹トレーニングも、適度な疲れをもたらし良質な睡眠にも繋がり、適度なストレス発散になると考えられます。
もちろんストレス解消法は人それぞれ。
ですが、体幹を鍛え、美しい姿勢を取り戻すことは誰にとっても必要なことではないでしょうか?
美しい姿勢は見た目にも若々しさを与えます。
そして、内側から美しい髪へアプローチをすることにも繋がるのです。