女性の薄毛

日本酒は女性の育毛効果や薄毛にいい?その真偽とは?

昔から酒は百薬の長といわれ、適量であればむしろ体に良いと言われています。

実際にお酒を飲むと、体内の善玉コレステロールが増加したり、血流を促し動脈硬化を防ぐという効果も期待できます。

実はその他にも特に日本酒については、育毛効果など髪に嬉しい影響があると言われているのをご存知でしょうか。

そこで今回は、日本酒が髪にいいと言われている理由などについて詳しく見ていきたいと思います。

日本酒は髪によい成分とは?

以下では、日本酒に含まれている髪によいと言われている成分について、詳しくみていきたいと思います。

・アミノ酸
日本酒には100種類以上のアミノ酸が含まれています。
髪の主成分はケラチンというタンパク質あり、このタンパク質はアミノ酸からできています。

実はケラチンも約19種類のアミノ酸が集まって構成されたものであるため、髪を健康的に保つためには、アミノ酸の存在が欠かせないと言えるでしょう。

・アデノシン 
アデノシンはよく育毛剤にも配合されている成分です。
日本酒に多く含まれるているアデノシンには血管を拡げる働きがあるため、髪の成長に必要な栄養素や酸素を、頭皮の毛細血管までスムーズに届けることができます。

また髪の成長因子FGF-7により毛母細胞の働きを活性化してヘアサイクルにおける成長期を延ばし、髪を太く丈夫に育てる効果も期待できます。

・コウジ酸
やはり育毛剤やコスメに多く使われ、日本酒の原料である米こうじに含まれているコウジ酸は、体の細胞の老化を防いでくれる成分となっており、頭皮の毛母細胞の老化を抑えて髪の成長を促してくれます。

日本酒が髪に良いとされている理由とは?

日本酒を飲むとポカポカと体が温かくなったという経験を持つ方も多いと思いますが、これは日本酒が血管を拡げることにより血流が良くなり、全身に血液がしっかり流れ体温が上がっているためです。

体はもちろん頭皮の血流も改善されるため、髪の成長に必要な栄養素が頭皮の毛母細胞までスムーズに運ばれ、髪を育て健康的に保つことが可能となります。

また前述したように、日本酒には髪や頭皮の構成するアミノ酸が豊富に含まれている、頭皮環境を良好な状態に保ち、薄毛や抜け毛を予防することにもつながります。

ちなみに日本酒を飲む際にはできれば熱燗で飲むようにすると、さらに髪への高い効果が期待できます。

冷やで飲むのが好きという方もいると思いますが、体や頭皮を冷やす原因にもなり、血流の悪化につながります。

そうすると頭皮の栄養素や水分が不足してしまい、何らかの頭皮トラブルの引き金になってしまうこともあるため注意が必要です。

日本酒はシャンプーにも使える!

実は日本酒は飲むだけではなく、シャンプーに合わせて使ったり浴槽に入れることで、髪への高い効果が期待できます。

シャンプーする際には、しっかりブラッシングしてある程度髪に付いた汚れや皮脂などを落としておきます。

なおシャンプーの前には、日本酒の成分を頭皮に浸透させるために入浴して体を温めておくようにしましょう。

36~38度ぐらいのぬるま湯で予洗いしたら、シャンプーを十分に泡立ててから指の腹を使い、頭皮を優しくマッサージするように洗います。

髪をすすいで泡を落としたら、大さじ3~4杯ほどの日本酒を頭皮になじませます。

なじませた後はもう一度軽くシャンプーして洗い流しましょう。

こうすることで日本酒に含まれているアルコール成分が頭皮の毛穴を引き締め、フケなどを抑えて頭皮環境を整えてくれます。

日本酒の飲み過ぎが髪に与える影響

以下では、日本酒などのアルコールの過剰摂取が髪に与える影響について詳しくみていきます。

・アミノ酸が不足して髪の成長を阻んでしまう
日本酒などのアルコールを大量に摂取すると、肝臓でアルコールを分解する際にアミノ酸が多く消費されてしまい髪の成長に必要な分が不足してしまうため、髪の成長を阻んだり、頭皮環境の悪化につながる可能性があります。

・女性男性型脱毛症(FAGA)の原因となる男性ホルモンの増加の原因に
実は女性の体内には、女性ホルモンだけではなく男性ホルモンも存在しています。

最近の研究によると、アルコールを分解する際に体内に発生するアセトアルデヒドという有害な物が、ジヒドロテストステロン、いわゆる男性ホルモンの分泌量を増加させるのではないかと言われています。

適度な飲酒による少量のアセトアルデヒドであれば、肝臓の酵素が分解して、無害な物質に変えて尿として問題なく体外に排出することができます。

しかし日本酒を含むアルコールを飲み過ぎてしまうと、分解するアセトアルデヒドの量も多くなるため、分解が追いつかなくなってしまい男性ホルモンを増加させる要因となるため注意が必要です。

・おつまみが頭皮の皮脂の過剰分泌の引き金に
日本酒を飲むと食欲が増して高まります。一緒におつまみを食べるという方も多いでしょう。

しかし唐揚げなどの揚げ物やチーズ、ナッツ類や飲酒後によく食べられるラーメンなどには、脂質や糖質の他にも、塩分が多く含まれています。

これらはメタボや高血圧の一因となるだけではなく、頭皮の皮脂の過剰分泌につながり、頭皮環境の悪化の原因となってしまいます。

そうすると雑菌が繁殖しやすい状態となります、炎症や頭皮の臭いなどのトラブルにつながったり、皮脂が毛穴を詰まらせることで髪の成長に悪影響を及ぼすため注意が必要です。

・睡眠の質の低下につながる
寝酒という言葉があるように、お酒を飲むとなんだか気持ちよくなり眠くなるという方も多いでしょう。

実際にアルコールには入眠作用があると言われていますが、逆に過剰な飲酒は、眠っている途中で目が覚めてしまう中途覚醒や、何度もトイレに行きたくなり目が覚めてしまうことにもつながるため、熟睡することができずに睡眠の質を低下させてしまう原因となってしまいます。

睡眠中には髪の成長ホルモンが分泌されるため、睡眠の質が下がると髪の成長に悪影響を与えてしまう可能性もあるので、飲み過ぎは控えるようにしてください。

空腹のままお酒を飲むのはNG

空腹のまま日本酒を飲むと、胃の粘膜を傷つけやすい上にアルコールの吸収率が良くなるため酔いやすくなります。

また血糖値が上がりやすい状態となり、インスリンが過剰分泌されて太る原因にもなります。

おつまみにするのであれば、サラダや枝豆、冷奴、カルパッチや刺身、ローストビーフや焼き鳥、卵焼きなど、食物繊維を多く含む野菜や魚類、鶏肉や卵などがおすすめです。

これらのおつまみを飲む前に食べることにより、体内へのアルコールの吸収も緩やかになり、血糖値が急上昇することを防ぐことができます。

また飲酒後は水分を多めに摂ると、二日酔いの予防にもつながります。

さらに飲酒直後に運動したり、入浴したりサウナに入るなどのすることは、酔いがまわりやすくなるだけでなく体にも悪いため避けるようにしてください。

まとめ

日本酒にはアミノ酸やアデノシン、コウジ酸など髪によい成長が多く含まれており、また熱燗で飲むと血管拡張作用が期待でき、頭皮の血流を促すことにより、髪の成長に必要な栄養素や酸素が頭皮にある毛母細胞まで届きやすくなります。

しかし飲み過ぎてしまうと逆に髪の成長を阻む原因になったり、睡眠の質を低下させ薄毛や抜け毛の引き金となる可能性もあるため、過剰な飲酒には気を付けるようにしましょう。

また日本酒と一緒に脂質や糖質の多い食品を摂ると、頭皮の皮脂の過剰分泌につながりべたつきによる頭皮環境の悪化が起きたり、毛穴詰まりにより髪の成長が阻まれてしまうこともあるため注意してください。