女性の薄毛

女性の薄毛になるトンズランス感染症ってなに?!

薄毛になるトンズランス感染症ってなに?!

トンズランス感染症って聞いたことがありますか?
あまり耳馴染みのない言葉ですよね。

柔道やレスリングをやっていたり、家族にやっている人がいる方は聞いたことがあるかもしれません。

このトンズランス感染症が薄毛や抜け毛の原因になるというので調べてみました!
柔道などの競技をしていない人も感染の危険がありますので、最後まで読んでいただけたらと思います。

トンズランス感染症ってなに?!

トンズランス感染症は「トリコフィトン・トンズランス菌」が起こす感染症です。
もともと日本には存在しませんでしたが、2000年くらいに欧米から持ち込まれた菌です。

この感染症は身体的接触をすることで感染します。
柔道、レスリングなど密着するスポーツを介して広がり、国内でも試合で感染が広がり問題となったことがあります。

トンズランス菌は感染力がとても強く、肌と肌をこすり合わせただけで感染します。
頭皮の根元部分に寄生することが多いのが特徴です。

体の皮膚にできた湿疹を放置すると、頭皮に住み着くようになりフケや抜け毛の症状も出てきます。

トンズランス感染症の主な症状

トンズランス感染症になった時の主な症状は

・顔、体に直径1〜2センチのピンク色のカサカサと乾燥した湿疹が広がる
・フケが増える
・頭皮がかゆい
・頭皮にカサブタができる
・毛の薄い部分が出来る
・髪の毛が根元から折れる「ブラック・ドット」と呼ばれる症状が出る

などの症状があったら、トンズランス感染症かもしれません。

うつるの?

トンズランス感染症は人から人へ感染します。
その感染力はとても強いので、予防、そして感染してしまった時のすばやい対処がカギとなります。

主に、身体的な接触で感染しますが、マット、タオル、畳、衣類の共有などでも感染しますので、格闘技をしていないからといって安心はできません。

トンズランス感染症の予防法

トンズランス感染症の主な予防法は主に4つです。

洗髪

格闘技をしている人は練習が終わったらすぐにシャワーを浴び、洗髪しましょう。
抗真菌剤入のシャンプーも市販されていますので、そちらがおすすめです。
洗髪後はよく乾かしましょう。

共有しない

お友達や家族間で衣類やタオル、帽子を共有しないようにしましょう。
家族間の感染も多くなっています。
家族だからといって油断せず、きちっと対処しましょう。

洗濯

練習着はすぐに洗いましょう。
自宅のベッドシーツ、枕カバーもこまめな洗濯が必要です。
その際、殺菌作用のある漂白剤を入れて洗濯するのもおすすめです。

念の為、他の家族の洗濯物とは別にして洗いましょう。

熱湯消毒も有効とされているので、衣類やシーツを熱湯につけてから洗濯するのも菌が死滅する効果があります。

掃除

練習場はこまめに掃除し清潔に保ちましょう。

菌が付着した髪の毛などは約半年も生存します。
掃除機と洗濯で菌を増やさないようにしましょう。

除菌スプレーにも効果のあるものがあるので、掃除機をかけたあと、除菌スプレーを噴射して拭き掃除が理想的です。

練習着の入っていたカバンや靴なども忘れずに除菌しましょう。
カバンは洗うことができないものがあるので、その場合は除菌スプレーで対処しましょう。

また、カバンに直接衣類などを入れず、ビニール袋に入れてからカバンに入れるだけでも多少の予防になります。
その際のビニール袋は使いまわざず、毎回新しいものに交換してください。

予防投薬

柔道などの格闘技の合宿生活や寮生活などをしている場合、そこで感染者が出た場合、広がらないように予防として抗真菌薬を投薬する場合もあります。

トンズランス感染症の治療法

トンズランス感染症かな、と思ったら皮膚科に行って診察をしてもらいましょう。
皮膚科医でもなかなか他の湿疹と見分けがつかない場合も多いので、格闘技をしている場合は「柔道をやっている」など、一言添えると誤診も少なくなります。

万が一、誤診によってステロイド剤が処方されてしまうとさらに悪化することがあるので
・トンズランス感染症かもしれないこと
・格闘技をやっていること

は必ず伝えてください。

誤診を防ぐためにも顕微鏡で診断を行い、症状だけで判断しない皮膚科医を見つけることも大切です。

またしっかりとした診断がほしい人は前もって電話で「トンズランス感染症の培養検査をしてくれるか」を聞いてから来院するといいでしょう。

外用薬

抗真菌剤の配合された軟膏を患部に塗布します。
1週間くらいで症状が落ち着きますが、医師の指示のあった期間はやめないで塗ってください。
自己判断で途中でやめてしまうと再発してしまうことがあります。

内服薬

抗真菌薬を服用する治療法です。
薬の種類によりますが、だいたい1週間〜6週間の服用になります。

保険適用ではない場合もありますので、よく確認してみましょう。

シャンプー

抗真菌剤配合のシャンプーがドラッグストアなどでも市販されてます。

普通のシャンプーよりは値段が高いですが、予防にも使えるので格闘技をやっている人はストックとして所持しておいてもいいかもしれません。

同じラインのリンスもありますが、リンスには抗真菌作用はありませんので注意してください。

石鹸

抗真菌作用や殺菌効果のある薬用石鹸で体を丁寧に洗いましょう。
特に耳の後ろは洗い残しが多い部分なので気をつけるといいですね。

薬用石鹸はいろんなメーカーから出ていますので、殺菌作用の高いもの、うるおい成分の配合されたものなど、自分の体に合ったものを選ぶといいでしょう。

安いものだと200円くらいから購入可能です。
こちらも、なってしまったとき、予防の両方に使用できますので家にストックしておくと安心ですね。

市販の水虫薬

初期なら市販の水虫薬でも治療は可能です。
選ぶ時は抗真菌作用の強いものを選びましょう。

ですが、自己判断は危険です。
使用には皮膚科医の診断は受けてからをおすすめします。

頭や体に塗るとかなりの量が必要になります。
市販の水虫薬は10g程度しかない少量のチューブが多いので、金銭的に考えると処方してもらったほうが安く済むことがあります。

休む

トンズランス感染症と診断されてしまったら、治療をするのはもちろんですが、感染の拡大を防ぐため、他の人に移さないように練習やトレーニングは休みましょう。

格闘技をしていない人も旅行には行かない、お友達の家などにも行かない、などの対処が必要です。

辛いかもしれませんが適切な治療で3カ月もすれば治りますので、がんばりましょう。

まとめ

いかがでしたか。

トンズランス感染症。
初めて聞いた方もたくさんいたと思います。

誰しもが感染する可能性のある病気で、感染してしまうと長期間根気よく治療しないといけません。

そうならないように温泉や銭湯によく行く人、スポーツジムに通っている人などは特に予防に力を入れたいですね。

万が一、感染してしまったら早めの対処が肝心です。
今回のお話で症状を知っておくことで、感染してしまったときのお役に立てたら幸いです。