女性の薄毛

タバコで薄毛になる?喫煙習慣が髪に与える影響とは?

タバコは体にさまざま悪影響を及ぼすだけではなく、抜け毛や薄毛の原因になるとも言われています。

ですから喫煙習慣が髪や頭皮に与える影響についてあらかじめ把握しておき、しっかりと対策を行うことが大切です。

そこでここでは、タバコが薄毛を引き起こす原因や、喫煙習慣が髪に与える影響などについてご紹介します。

タバコを吸うと薄毛になる理由とは?

ここでは、タバコを吸うことにより薄毛を引き起こす原因について詳しく見ていきたいと思います。

喫煙により頭皮の血行不良が起こるため

抜け毛や薄毛になる原因の一つとして喫煙習慣が挙げられますが、その理由は頭皮が血行不良を起こすためであると言われています。

タバコに含まれるニコチンには、血管を縮小させ血液の流れを滞らせる働きがあります。

髪の毛が成長するためには、頭皮の毛根部分にある毛母細胞へ栄養素を送らなければなりません。

しかしタバコを吸い血管を縮小させてしまうと、髪の成長必要な十分な栄養を与えることができなくなってしまいます。

特に頭皮の毛細血管は細いため、血行不良が起こりやすいと言われているため注意が必要です。

体内の悪玉コレステロールが増加するため

体内では悪玉コレステロールを減少させるためタウリンという成分が生成されています。

タウリンを合成させるために、必須アミノ酸であるメチオニンが使われます。

メチオニンは、髪の生育するために最も重要なアミノ酸であると言われています。 

しかし喫煙により、悪玉コレステロールの増加するとメチオニンの消費量が増えるため、髪の育成に必要なメチオニンが不足し薄毛や抜け毛につながります。

また悪玉コレステロールが増えると、動脈硬化のリスクも高くなります。

動脈硬化が進行して血管内が狭くなると、血液が流れにくくなり髪や頭皮に十分な栄養を送れなくなってしまいます。

禁煙によるストレス

ストレスにより、抜け毛や薄毛になる可能性があることはよく知られていますが、禁煙したことがストレスとなり薄毛が進行するケースもあります。

実はアルコール依存性になる方より、タバコに含まれているニコチン依存になる方が多いと言われており、タバコをやめるのは非常に難しいと言われています。

ニコチンを摂取すると、ドーパミンという快感をもたらす物質を脳内に放出されます。

一度その感覚を味わうと再びその快感を得たいという欲求が高まるため、それがタバコが止められなってしまう一因となっています。

また長期間に渡る喫煙の影響により、体内でドーパミンを作ることが困難になると、ニコチンが不足するとイライラしやすくなり、ストレスを強く感じるようになります。

ニコチンの影響によるビタミン不足

健康的な髪を作るためには、ビタミンCやビタミンEなどの栄養素も必要不可欠です。

人間の頭皮は表皮、真皮、皮下脂肪という3層構造となっています。

この中の真皮には、頭皮を柔らかい状態に保つために必要なコラーゲンが存在しており、このコラーゲンを作るためにはビタミンCが必要です。

コラーゲンが不足すると、頭皮が固くなり乾燥しやすくなります。

また頭皮から皮脂が過剰分泌されてしまい頭皮環境が悪化するため、薄毛や抜け毛を引き起こす原因となります。

また髪が成長する際に細胞分裂する場合、活性酸素と言われる老化を引き起こす物質が生み出されます。

この活性酸素を取り除く働きをしてくれるのが、抵酸化作用のあるビタミンEです。

さらにビタミンEには血管拡げる効果もあるため、毛根に多くの栄養を送ることが可能となり、薄毛や抜け毛を予防することができます。

毒素の増加による肝臓機能の低下

肝臓は体内に摂取した食物を栄養素として取り入れ、さらに体に蓄積した毒素を処理する役割も担う大変重要な臓器です。

ですから肝臓が健康な状態であれば、良質な栄養素を取り入れ毒素を体外に排出することができるため、頭皮や髪にも良い影響を与えます。

しかしタバコには多くの毒素が含まれているため、喫煙を繰り返していると毒素の排出が追い付かなくなったりするなど、肝臓に負担がかかり体にもさまざまな悪影響を与えてしまいます。

受動喫煙により薄毛になることも

近年、直接タバコを吸っている主流煙よりも、タバコから周囲に流れ出る副流煙の方が、より有害な物質が多く含まれていることがわかってきています。

そのため喫煙者だけでなく、喫煙者の周りにいる方に悪影響を与えると言われているため、職場や家庭では喫煙マナーをきちんと守る必要があると言えるでしょう。

禁煙すると薄毛は改善される?

喫煙習慣は薄毛や抜け毛を引き起こす原因となるため、改善するためには禁煙を検討した方がよいのでしょう。

禁煙することで血行が良くなれば、正常なサイクルで髪が成長させることができます。

ただし禁煙すれば全ての薄毛が改善されるかと言えば、けしてそうとも言い切れません。

例えば遺伝による薄毛や生活習慣の乱れや睡眠不足、また栄養バランスの偏った食生活を続けていると、それが薄毛を引き起こす原因となる可能性があります。

ですから禁煙する際には、これまでの自分の生活習慣や食生活を見直し、改善することも大切であると言えるでしょう。

煙習慣をやめるにはどうすればよい?

喫煙習慣をなくすためには、タバコを吸いたいとい気持ちをできるだけそらせることが大切です。

喫煙者は喫煙することがひとつの習慣になっているため、喫煙に結びつきやすい行動を避けたり、タバコを吸う代わりにガムかんだりするなど工夫してみましょう。

また自力で禁煙を行う他にも、禁煙外来などの医療期間を利用すれば、より効果的に禁煙することができます。

なお禁煙外来を受診する場合には、ある一定の条件を満たせば保険が適用され12週間の禁煙治療を受けることができます。

そうすれば費用を抑えて禁煙することが可能となっています。

また禁煙補助薬は病院で処方してもらうこともできますが、種類によっては、薬局やドラッグストアで購入できる商品もあります。

禁煙補助薬を使用すると、自分の力だけで禁煙する場合に比べて成功率が約3〜4倍になるだけでなく、離脱症状をうまく抑えながら比較的簡単に禁煙することができます。

タバコをやめるとこんな健康効果も

禁煙を1ヶ月続けると、まずはせきやたん、ぜんそくなどの呼吸器系の状態に改善が見られます。

禁煙を続ければさらに良くなっていき、1年後にはCOPDの肺の働きにも改善が見られるようになると言われています。

禁煙から2~4年経つと、狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気のリスクが著しく低下します。

さらに10年が経過するとがんのリスクも低下し、10~15年になるとタバコを吸う方と比べて咽頭がんのリスクが6割も低下します。

その後も肺がんや口腔がんのリスク低下するなど、さまざまな健康効果が見られます。

禁煙して薄毛を予防しましょう

今回はタバコを吸うことにより薄毛になる原因や、禁煙することにより薄毛が改善されるのかなどについて詳しく見てきました。

タバコによる抜け毛や薄毛の原因としては、血行不良が大きなひとつの原因として挙げられますが、他にも悪玉コレステロールの増加や肝臓の機能の低下なども要因として考えられます。

喫煙は「百害あって一利なし」と言われるように、薄毛だけではなく体にもさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

ですから喫煙習慣を見直し、できれば禁煙を検討してみてはいかがでしょうか。

もしどうしても自分の力だけでは禁煙することが難しいという場合は、病院を受診して禁煙外来に通うことも、ひとつの有効手段であると言えるでしょう。

あなたも薄毛や抜け毛改善の他にも、健康のためにぜひ禁煙を目指してくださいね。