ロングヘアだと、朝、髪の絡まりを解いたり寝癖を直したりと、何かとスタイリングに時間がかかるのが長年の悩みだったそんなときに髪を結んで寝たら良いよという話を聞いて半信半疑なあなた。
その話、実はあながち間違いではなないのです。
今回は、髪を結んで寝るメリットとデメリットをお話したいと思います。
その上で、正しい結び方もご紹介します。
髪を結んで寝るメリットとは
まず始めに、髪は摩擦に弱いということをご存知ですか?
髪が何かと擦り合わさったり、髪同士が絡まり合うなどすると、摩擦を起こし、髪の表面を覆っているキューティクルが剥がれ落ちてダメージになるのです。
案外、就寝中は気を付けないといけないポイントなのです。
寝ていると、当然寝返りを打つと思いますが、そのたびに、髪は枕の繊維と擦り合わさり、摩擦を起こしているのです。
ですから、髪を結ぶことにより、枕と擦り合わさる髪の量や面積を減らすことができるため、ダメージを最小限に抑えることができるわけです。
また同様に、寝返りのたびに枕との髪が擦れることで、髪の絡まりを起こしたり、寝癖や変なうねりもつきやすくなります。
髪を結べば、それらを防ぐこともできるのです。
それはまた、朝のスタイリングを楽にしてくれます。
朝のスタイリングといえば、いつもしているヘアセットの位置に合わせて、髪を結んで寝れば、より一層楽ができます。
更にロングヘアの方は、寝ているときに髪が顔を覆ったり、口に入ったりして、せっかくお顔にしっとりスキンケアをしたのに、髪が張り付いていたことってありませんか?
それらも、髪を結んで寝れば解決です。
あと少し話が反れますが、髪を結ぶと早く伸びるということは聞いたことないでしょうか?
実際のところ、それは迷信に過ぎないのですが、軽く結んでおくと、頭皮が刺激され、血行が促進されることがあります。
その点では、髪の土台となる頭皮が、血流豊かになって健やかさを取り戻せば、髪の伸びも早くなる可能性はありますね。
髪を結んで寝るデメリットとは
強く結んだ場合に限りますが、頭皮にストレスがかかり、抜けやすくなる可能性があります。
特に髪の根元に近い箇所で結ぶほど、頭皮は髪の重みで引っ張られ、ストレスが強くなる傾向があるのです。
ちなみにこの脱毛のことを「牽引性脱毛」と言います。
本来は、職業柄きっちりと髪をまとめあげないといけない方によく起こる症例です。
また、脱毛まではいかなくとも、ゴム跡がついてしまったり、分け目が癖付けされてしまったり、変な癖がついてしまう場合があります。
朝のスタイリングを楽にするどころか、朝、変についてしまった癖を直すところから始めなくてはいけなくなるのですから、余計な手間になってしまいます。
そもそも、髪を結んで寝るということ自体がストレスになる方もいます。
それにより、睡眠時間を短くしてしまったり、眠りを浅くしてしまうなど、眠りの質を落とすことは、髪の成育にも悪影響を与えます。
(人は、夜に質の良い眠りを取ることで、成長ホルモンが分泌され、髪は健やかに成長するのです)
枕との摩擦によるダメージを被る以上に、髪にとっても、その方の心身のためにも良いことではありません。
気になってしまうなと感じる方は止めた方が良いかもしれませんね。
どんな結び方をして寝たら良いの?
髪を結んで寝るメリットとデメリットについてお分かりいただけたかと思います。
ただ、前書きに記した通り、正しい髪の結び方をすれば、しっかりとメリットを享受することができますよ!
そこで、より具体的な髪の結び方についてお話したいと思います。
①左右どちらかに横結びをする
これにより、一番の目的である枕との摩擦を減らすことができますね。
その上で、更に寝ているときに、結び目が頭と枕に挟まれて気になることもないので、ストレスを感じることもありません。
また、分け目で癖付けされることもないので安心です。
ただし、きっちり横結びをしてしまうと、ゴム跡がついてり、朝の髪が全体的にボリュームダウンしてしまうので、緩く結ぶことをお勧めします。
②緩い三つ編みにする
これもまた、摩擦を減らし、かつ結び目が邪魔にならず、ストレスにもなりません。
更に、三つ編みをすることで、朝起きたときに、髪に軽いウェーブがかかったような状態になります。
それを活かせば素敵ですし、スタイリングの時間も短縮できますね。
ただし、分け目はしっかりつけずに緩めにし、編み方もまた緩くしましょう。
きっちりとした三つ編みにしてしまうと、分け目の癖付けがされてしまい、ぱかんと真ん中が割れた変なウェーブになってしまいます。
③頭の高い位置でおだんごにする
摩擦を減らし、特にダメージを受けやすい毛先を守ることができます。
また、高い位置におだんごを作っていれば、枕に当たらないので、ストレスにもなりません。
更に頭上でおだんごにして、留めるだけなら、結び目で癖付けされることも、分け目の癖付けがされることもありませんし、髪のボリュームダウンもありませんよ。
ただし、注意が2点あります。
1つ目は、髪の根元から近い位置でおだんごを作ることになるので、きつく巻いてしまうと髪にストレスを与え、抜け毛の原因になりかねません。
必ず、ゆる巻きにして下さい。
また同様にきつく巻いてしまうと、頭頂部の髪がペチャンコになり、ボリュームダウンしてしまったり、変な癖が髪につき、朝のスタイリングが楽になるどころか、返って面倒になってしまうことがあります。
あくまでも、ゆる巻きです。
以上3パターンをご紹介しました。これならできそうという結び方ありましたか?
では最後に、結ぶ際の注意点を改めて復習したいと思います。
①髪は完全に乾かしてから、結ぶようにする
結ぶ結ばない以前に、就寝前には、必ず髪と頭皮を完全に乾かしておきましょう。
生乾きの状態だと、頭皮は湿気を帯び、雑菌の温床になります。
嫌な臭いを発生させ、かゆみやフケ、炎症の原因になるのです。
更に放置していると、髪の成育にも影響を与え、髪が細くなったり、癖やうねりの原因になったり、抜け毛が増え、薄毛を招きかねません。
これだけ聞いても恐ろしいですよね。
きちんと乾かして寝るようにしましょう。
もちろん、頭皮だけではなく、髪も乾かしておかないと、湿気で臭くなり、変な癖も付きやすくなりますよ。
結んで髪をまとめてしまうと、なおさら乾きにくくなるので、髪も完全に乾かしから結ぶようにしましょう。
②強く結ばない
何度も触れていますが、強く結ぶと髪にストレスがかかり、抜け毛の原因になります。
また、ゴム跡がつきやすくなったり、結び目がダメージを受けやすくなってしまいます。
③ゴムではなくシュシュで結ぶ
どんなに緩く結んでも、取れてしまっては意味がないので、ある程度の加減で結ばないといけません。
ですから、結び目で跡がつくのを防ぐためにも、また結び目で髪が擦れ合い、キューティクルが剥がれ、ダメージを起こすのを防ぐためのもので、シュシュで結ぶことをお勧めします。
④その他
髪の根元に近い箇所で結ぶのは、ストレスにもなりやすいので、できる限り避けます。
また、シュシュで結んでもやはり、髪のダメージが気になる方は、髪を結ぶ位置を定期的に替えてみても良いですね。
最後に、やはり結んで寝るのはちょっとストレスを感じるなと思われる方は、翌朝の忙しさに合わせて、結んで寝る日と結ばないで寝る日を作ってみても良いですね。
まとめ
髪を結んで寝るメリットとデメリットについてお話してきました。
最後に列挙した注意点を守り、正しい髪の結び方をすればメリット満載です。
もちろん、睡眠に支障をきたすほどストレスになる方もいるでしょうから、皆さんにお勧めできるわけではありません。
是非、ご興味のある方は取り入れていただき、枕との摩擦を減らして、健やかで美しい髪をゲットしましょう!
朝のスタイリングも楽になりますよ。