ヘアケア

女性は特に注意!甲状腺の病気と抜け毛・薄毛

世の中には様々な病気がある中で、性別によってなりやすい病気があるのは間違いありません。

女性がなりやすい病気として甲状腺に関わるものが挙げられます。

主に三つの病気が確認されていますが、これが抜け毛の原因になる可能性もあるため注意しなければいけません。

女性に多く見られる甲状腺の病気

甲状腺の病気は、体がだるくなるなど倦怠感を覚えていきますが、原因がはっきりせず苦しむことが多いのが特徴です。

疲れていると感じるだけで、適切な診断を受けずに悪化させてしまうケースも少なくありません。

そもそも甲状腺とは、喉にある喉仏のちょっと下辺りにある部分を指します。

新陳代謝を活発にしてくれる甲状腺ホルモンを分泌するために存在している部分で、甲状腺の病気は女性に多いのが特徴とされているのです。

大きく分けると三つに分類されますが、甲状腺が異常を示しホルモンの分泌を過剰に行ってしまうのが甲状腺機能亢進症です。

これらを含め甲状腺の機能に異常が出てしまうのが一つ目になります。

有名なところでは、バセドウ病も甲状腺の病気です。

他にも橋本病などの自己免疫疾患も甲状腺の異常に含まれます。

むくみやだるさといった症状が典型的なもので、これらの自覚症状が出てきた時には注意しなければいけません。

二つ目に当たるのが甲状腺の炎症です。

何か原因があり、甲状腺自体が炎症を起こし痛みが出たりするパターンになります。

急性化膿性甲状腺炎や急性甲状腺炎などがありますが、原因がわからないケースもあるので注意が必要です。

どちらも女性が発症しやすい病気として知られており、炎症を起こしている部分だけ甲状腺腫れや痛みが出ます。

三つ目に当たるのが甲状腺に腫瘍ができるパターンです。

甲状腺には腫瘍ができやすく、ほとんどのものは良性です。

その確率は8割から9割にも及び、大概の場合は心配することがありません。

しかし、あまりに大きくなると違和感を覚えるようになり、物を飲み込みづらくなったりします。

自覚症状との分かれ目は大体2センチと言われており、これを境目に違和感を覚えるようになるでしょう。

甲状腺の機能が落ちてくる橋本病

甲状腺と薄毛の関係で重要になるのは、機能の低下がみられた時です。

甲状腺ホルモンの分泌に影響が及び、さまざまな病気を引き起こしていきます。

その中でも多いのが橋本病で、自己免疫性慢性甲状腺炎と呼ばれている病気です。

三十歳以降の女性に多く見られる病気で、肌が極端に乾燥するようになり、抜け毛も極端に増えてきます。

この時の髪の特徴が、細く乾燥している状態です。

特に乾燥しているのが特徴となりますが、髪だけではなく眉毛の外側1/3が抜けてしまうといった状態も見られます。

ヘルトーゲ兆候と呼ばれていますが、このような症状が現れたときには、すぐに病院で診断を受ける必要があるでしょう。

抜け毛だけでは済まない状態になるかもしれません。

甲状腺が活発になりすぎるバセドウ病

バセドウ病も抜け毛が見られることが出てきます。

橋本病とは異なり、甲状腺の機能が亢進してしまった状態で、昨日は必要以上に活発化してしまっている状態です。

新陳代謝が急速に進むことになり、髪は育つ前に抜け始めます。

髪が成長しきる前に新陳代謝が進んでしまうためであり、育てるために大事な栄養素である亜鉛も不足してしまうことが分かっているのです。

バセドウ病にかかると、体の機能が活発になりすぎている状態で、寝ていても走ってる状態と表現されることがあることです。

それほど休まる状態がなくなってしまいますが、自覚症状はなかなか表れて来ません。

徐々に進行していくのが特徴で、自覚症状が出てきても自分が病気だと思わずに進んでしまうのです。

抜け毛に関しても初めのうちは全く気にかかるような状態もないでしょう。

だんだんと抜け毛が激しくなってきて、気が付くケースが多いのです。

バセドウ病の怖いところは、メナトに典型的な症状が出てくる点にもあります。

目が突き出てきたように感じ始めた時には、バセドウ病を疑ってかからなければいけません。

食べても食べても体重が減るような時も同様で、イライラして落ち着かなくなってきた時にも注意しておいた方がいいでしょう。

バセドウ病と橋本病の関係を見た時に、正反対の内容であることに気がつくはずです。

ところが、バセドウ病から橋本病に変わってしまうような時もあります。

この二つは非常に関係性が深いため、病院で定期的に検査を受けて観察しておかなければいけないのです。

発見から治療まで

甲状腺のバセドウ病や橋本病は、血液検査から調べていく方法があります。

血液中に含まれる特殊な抗体を調べていくだけで、病状の予測がつくようになるからです。

甲状腺の形が大きさを調べることも重要で、こちらは超音波の検査で行われます。

この二つである程度の判別がつくようになり、だいたい1週間から10日程度で結果が出てきますが、痛みはありません。

治療する場合には、薬物療法を行いながら、定期的に血液検査をしてきます。

どちらも甲状腺のホルモン量をコントロールしなければいけませんが、薬で落ち着いてくれれば自覚症状も和らいでいくのです。

その時には抜け毛もおさまりますが、途中でやめてしまうのが一番危険な選択となります。

かなり長期にわたって治療をしていかなければいけないため、諦めたりせずに薬を服用していく必要があるでしょう。

バセドウ病に関しては、外科的な手術の方法で治療する方法もあります。

根本的な部分で治療を目指している方法ではありますが、甲状腺の位置が首の根元あたりになるため、手術痕が目立つ可能性があるのです。

女性の場合には、ファッション的な部分で制約を受けることをも出てくるので、年齢やライフスタイルに合わせて検討する必要もあるでしょう。

過剰摂取の危険性

日本人の食生活は海藻類を豊富に摂ることで知られています。

髪に良いとされてきましたが、それは中に含まれるヨードの役割です。

甲状腺ホルモンにも重要な物質となるのは確かですが、過剰摂取になると甲状腺機能低下症を起こす可能性が出てきます。

海藻類の中でも注意が必要なのは、こんぶです。

日本の食生活には欠かすことができないこんぶですが、ヨードを大量に含んでいる食材になります。

普段通りの生活で過剰摂取になるようなことは起きませんが、髪に良いとされているため、大量に摂取しようという人もいるでしょう。

このような食生活をしていたり、サプリメントでさらに摂取しようとすると、過剰摂取の可能性が生まれてしまうのです。

このような接し方をしていれば、甲状腺機能低下症に自らの手で繋げてしまうかもしれません。

海藻類を摂取する場合には、サプリメントは十分注意しなければいけませんし、こんぶだけではなく海藻類全般に注意も必要です。

さらにだし汁にも注意を払い、ヨードの摂りすぎにならないようにしなければいけません。

もう一つ、タバコに含まれている成分の中にも甲状腺の働きを低下させるものが見つかってきています。

甲状腺ホルモンの働きを落としてしまう可能性があるため、症状に心当たりがあるのであれば禁煙した方がいいでしょう。

まとめ

女性の多い甲状腺の病気は、なかなか自覚症状が出てこない怖い面を持っています。

その結果として、薄毛の症状がみられる場合もありますので、これまでとは違った状態を感じた時には一度検査してみると良いでしょう。

予防策として日常生活の中で気を付けられる点もありますので、食べすぎやサプリメントの服用には十分注意を払う必要があるのです。