ヘアケア

薄毛女性の白髪染めのメリットとデメリット、美容師のおすすめはどれ?

白髪染めの一番のメリットは白髪に色を付けることで白髪を目立たせなくすることです。

当たり前のようですが、これってすごいことです。

もし、白髪染めがなければ白髪を隠すためにウィッグをかぶったり白髪を抜くという方法しかないのではないでしょうか。

そんなお手軽でかんたんに白髪を隠せる白髪染めですが、良いものにはそれなりのデメリットも存在します。

そんなわけで今回は目的別に使う白髪染めの種類と美容師のおすすめする白髪染めをご紹介いたします。

白髪染めには種類がある目的別に選ぶことが大切

白髪染めにはいくつかの種類があり、その作用の仕方がそれぞれに違ってきます。

白髪が染まりなおかつオシャレ染めのように明るさ、色味を楽しみたい方にはアルカリカラーがおすすめ

白髪染めの印象をお客様に聞くと殆どの方が口を揃えて暗くなるという印象を持っています。

確かに20年前までの白髪染めは、白髪染めといえば暗い色というイメージはありました。

白髪を染めるにはブラウン系の色味を強くしなければ白髪に染まらなかったため、暗い色になってしまっていたのです。

しかし、現在の白髪染めは白髪染めの技術向上とともに全くネガティブな印象がないくらい明るさや色味を楽しむことができます。

ただし明るさを楽しむ場合アルカリカラーと言って少々髪の毛や頭皮にダメージの大きい薬剤を使用します。

メリット

アルカリカラーの場合根本から毛先まで綺麗に染めることができます。

また明るさや色味のバリエーションがあり、オシャレ染めと変わらないくらいカラーリングの良さを楽しむことができます。

例えばこれまで白髪染めは暗いという印象でしたが、当時で明るさでいうと5トーンや明るくても6トーン程度でした。

5トーンというと地毛と同じくらいの明るさです。

しかし現在は9トーンの明るいトーンでも白髪に色味がつき、なおかつヘア全体が明るく見えます。

そしてアッシュ系やイエロー系、ベージュ系など色味の幅も広くなりました。

デメリット

アルカリカラーの一番のデメリットは髪の毛がダメージしやすい、またアレルギー反応で頭皮がしみやすいといったトラブルがあります。

特に髪のダメージは大きく、このダメージする原因を残留アルカリといいます。

残留アルカリとは髪を染める際に髪が弱酸性からアルカリ性に偏り、その影響で染めてから約1ヶ月間髪が痛み続けることを言います。

またアルカリカラーにはジアミンという物質が含まれており、これにアレルギー反応を起こす方が多いです。

パッチテストをしてみてこのジアミンに反応していればアルカリカラーは残念ながら施術できません。

しかし最近ではオーガニックカラーが加わりより髪の毛に優しくおしゃれ染めのような感覚のカラー剤も増えています。

白髪は隠したいけどダメージさせたくないという方にはマニキュアがおすすめ

マニキュアは主に髪の毛をダメージさせたくない、またアルカリカラーにアレルギー反応がある方が使われることが多いです。

メリット

髪の毛をコーティングするのでアルカリカラーよりはダメージが少なく、色味の選択肢もそれなりにある。

そして白髪の部分であればアルカリカラーでは表現しづらいビビットなカラーリングも可能です。

デメリット

マニキュアのデメリットと言えば白髪にしか染まらないことが言えます。

またダメージが少ないのですが、夏場の紫外線には要注意です。

夏の紫外線はマニキュアが化学反応を起こしマニキュアが髪の毛から剥がれ落ちてしまいます。

その時キューティクルを一緒に剥いでしまうため、髪のダメージが大きくなることがあります。

またマニキュアからアルカリカラーに変更する時は色むらが出てしまうことがあります。

マニキュアはしばらくの間色落ちがありますので特に染めてから1週間位は白いお洋服やまくら、タオルなど色落ちで染色されてしまうことがあります。

マニキュアは髪の表面をコーティングして染めていく薬剤なので、そのコーティング剤の影響でパーマや縮毛矯正がかかりづらくなります。

白髪を隠しながら髪の毛をサラサラにしたいという方にはヘナカラーがおすすめ

ヘナカラーは独特な薬草の香りがするのですが、頭皮や髪にはカラー剤の中で最も優しい染料となっています。

メリット

天然成分だから頭皮や髪がダメージしません。むしろヘナの樹脂が髪のダメージ箇所に入り込んでダメージ補修をしてくれます。

そのおかげで髪の毛がサラサラになります。特にヘナカラーばかりされている方はこの効果を確実に実感しています。

デメリット

ヘナカラーはマニキュアと同じように髪の毛の表面に樹脂が付着するためもともと黒髪を明るくすることができません。

主には白髪を隠すことしかできません。

ヘナカラーの唯一のアレルギー反応は植物アレルギーです。

何らかの植物アレルギーのある方はヘナは避けたほうが良いでしょう。

過去に1度だけヘナカラーでアナフィラキシーショックでの死亡事故が報告されています。

ヘナからアルカリカラーへの変更はリスクが伴います。

特に暗めのヘナカラーをしていた方は当分の間髪の毛をアルカリカラーやブリーチを使って明るくすることができません。

またヘナカラー独特の樹脂によりパーマもかかりづらくなります。

簡単手軽にホームケアしたい方におすすめはトリートメントカラー

自宅で誰にも気を使わず手軽にカラーリングができるのがトリートメントカラーです。

トリートメントカラー

メリット

自宅のお風呂場で手軽に染められ、なおかつお風呂場が汚れません。

トリートメントを主体とした染料なので髪のダメージを抑えられます。

デメリット

主体がトリートメントなので白髪にしっかりと色味が付いていきません。

ですからトリートメントカラーを使われるときは白髪をほんのりぼかす程度の染め上がりと思っていたほうが良いでしょう。

また、もともと黑髪のところは明るくなりません。

髪の毛を明るくするにはアルカリ剤で髪の毛の色素を抜いてから色味を入れていくという工程を挟まなければいけません。

それはアルカリカラーでしかできません。

トリートメントカラーの色味は特殊な色味なのでそのあと美容院で染めるとムラになりやすいです。

もし美容院で染め直すときはトリートメントカラーを使っていた旨をしっかり伝えないと、必ず失敗します。

トリートメントカラーは主に通販で購入することとなりますが、ホームケアなのに意外に値段が高いです。

コスパを考えるとあまりおすすめはできません。

美容室オンリーデザインカラーと白髪染めをミックスできるテクニック

美容室限定となりますが、アルカリカラー以外でも様々なテクニックが美容室では受けられます。

例えばマニキュアやヘナは明るくなりづらいのですが、そこへ美容室でしかできないメッシュやセクションカラーを取り入れることで立体感のある明るさのカラーリングを楽しめることができます。

これらを特殊カラーと呼びますが、特殊カラーをするときの下地にはブリーチやアルカリカラーを使います。

とはいってもヘア全体の少ない範囲でのカラー施術なので髪のダメージも全頭染めをするより遥かに健全です。

セクションカラー
最も目立つ場所に明るめのブリーチやアルカリカラーを使う。

メッシュ
一定の幅や毛量を取り細かく筋を作っていく。

バレイヤージュ
コームでカラー剤をランダムに塗っていく。

グラデーションカラー
毛先だけ明るくしたり、別の色味を楽しむ。

セルフカラー(自宅カラー)はデメリットしかない?

最後にセルフカラーについてですが、これに関してははっきり言ってデメリットしかないと思っています。

その理由は

1 ムラになる

2 自宅のお風呂場も汚れる

3 明るさの調整ができない

3 千円くらいのコストで薬剤の分量40gと少なめ

だからです。

まとめ 結局おすすめはどれ?

私(美容師)のおすすめは綺麗になおかつダメージが抑えられさらに色味も楽しめるものといえばアルカリカラーです。

その中でもオーガニック素材が含まれるオーガニックカラーが最もおすすめです。

通常のアルカリカラーよりもダメージもアレルギー反応もある程度抑えられます。