女性の薄毛

薄毛女性も注目する、美容成分フラーレンについて

35歳を過ぎた女性は少しずつ髪の毛や頭皮が弱くなっていき、「薄毛」「細毛」「ボリュームが出ない」などの髪の毛の悩みを抱えるようになってきます。

育毛ケアをしていこうと思っても、最近は多くの育毛成分がどんどん開発されてきていて、どれを選べばいいのか分かりづらいですよね。

近年注目されている「フラーレン」という美容成分をご存知ですか?

育毛のみならず、お肌へのスキンケアにも効果が期待できる注目の成分です。

この記事では、元カツラメーカー勤務&現役美容師の私が、「美容成分フラーレン」について、解説していきます。

フラーレンとは

フラーレンとは、「第三の炭素同素体」と呼ばれ、「グラファイト」や「ダイヤモンド」と同じ炭素で構成された分子で、サッカーボール状の形状をしています。

1985年、アメリカとイギリスの大学の共同研究で発見され、その後、ノーベル賞を受賞した成分です。

発見よりも以前からフラーレンの存在は知られていました。

「ムーミン谷」のモデルとなったフィンランドでは、「シュンガイト」という石が近隣の住人からヒーリングストーンとして親しまれていました。

近年の研究によって、この石からフラーレンの存在が確認され、遥か古代の隕石の一部では、という説も出ていますが未だ解明はされていません。

その後、フラーレンには強力な抗酸化作用が確認されましたが、炭素のみで構成されているフラーレンは全く水に溶けない性質をもっているので、化粧品などへの使用が難しくなっていました。

フラーレンの効果

長年の研究の末、水に溶かすことができるようになったフラーレンは、美容分野において高い効果を期待できることが分かりました。

その効果とは、

強力な抗酸化作用

長期の持続性

高い保湿力

です。

ひとつずつ見ていきましょう。

強力な抗酸化作用

フラーレンの効果のひとつであり、最大の魅力とも言えるものが、強力な抗酸化力です。

抗酸化力が強いとされるビタミンCと比較しても、その力は約170倍

美白効果、シワ、バリア機能の改善などはこの強力な抗酸化力によって保たれています。

長期の持続性

いくら抗酸化力が高い成分であっても、すぐにその効果が無くなってしまってはあまり意味を持ちません。

フラーレンは、過酸化物や紫外線などによる細胞死を持続的に抑制する効果があり、ビタミンCやビタミンEよりも長期の持続力があることが確認されています。

高い保湿力

美容において重要な要素となる「保湿」。

フラーレンには、肌の保湿に必要となる「セラミド」を増加させてくれる効果があります。

セラミドとは、脂肪酸などから構成される『肌の3大保湿因子』のひとつです。

フラーレンにはこのセラミドの合成に必要な因子を増やす効果があり、それによってお肌に高い保湿力をもたせてくれます。

フラーレンに育毛効果はある?

フラーレンには育毛効果がある、と考えられています。

ですが、まだ発見されてから年数が経ってなく、研究途中の成分であるため、医学的に認知されているわけではありません。

多くの実験により、フラーレンを使用したことによって髪の毛の成長速度が早くなった、という研究結果があります。

この研究結果は、「強力な抗酸化力によって頭皮のヘアサイクルが改善された」と見ることが出来ます。

また、酸化を防ぐことによって、他の育毛成分の効果も酸化させない効果が期待できます。

女性にも使える?

フラーレンは、もちろん女性にも使用することができます

育毛に限らず、女性の悩みに多い肌トラブルやエイジングケア用品としても高い関心がもたれていて、

育毛剤

化粧水

美容液

乳液

などの多くの各化粧品に使用されています。

知らないと損する『フラーレンマーク

フラーレンには、「この化粧品にはフラーレンがしっかりとした濃度で入っています」という意味でのマークがあります。

R.S.(ラジカルスポンジ)
L.F.(リポフラーレン)
V.F.(ヴェールフラーレン)
M.F.(モイストフラーレン)
S.F.(サンガードフラーレンA)
H.F.(ヘアシャイニーフラーレン)

からなり、それぞれに意味が違います。

ご自分が求める効果に合わないものを選んでしまうと勿体ないですよね。

また、「フラーレン配合」との表記があってもこのマークがない場合は、「必要な濃度でフラーレンが入っていない」ということにもなりますので、購入の前には一度チェックするようにしましょう。

R.S.(ラジカルスポンジ)

基本的にどんな化粧品に入っていても問題のない水溶性のフラーレンです。

ほとんどのフラーレン配合を謳う化粧品にはこのマークが使用され、製品にこのマークがついていれば、問題ないと言えます。

L.F.(リポフラーレン)

フラーレン最大の魅力である抗酸化力は維持しつつ、油分の多いクリームにも配合可能となっています。

植物性スクワランに融解しているので、肌に優しく作られているのが特徴です。

V.F.(ヴェールフラーレン)

パウダー化されたフラーレン。

美容効果を保ちつつ、メイク用品に多く使用されています。

メイクしながらスキンケアできるので、女性には嬉しいですね。

M.F.(モイストフラーレン)

フラーレンの特徴のひとつである高い保湿力をアップさせ、さらに浸透性を加えたもの。

ナノカプセル化したことによりゆっくりと成分を浸透させ、より長時間効果を保つことが可能に。

S.F.(サンガードフラーレンA)

紫外線などによるケアに特化したフラーレン。

赤みを軽減するなどの効果が期待でき、主に日焼け用アイテムに使用される。

H.F.(ヘアシャイニーフラーレン)

ヘアケア用に特化したフラーレン

髪の毛や頭皮に浸透させることで内部からの抗酸化を促す

主に育毛剤などの育毛アイテムに使用される。

基本的には必要な用途に応じたフラーレンが使用されていますが、意外と多いのがこのマーク自体の表記がない製品です。

「フラーレン配合」と謳ってはいても、マークがなければその製品は「必要量は入っていない」と言えますので、購入時にはしっかりと確認することが大事になります。

どこで買える?

フラーレン配合の育毛アイテムや化粧品は、今のところインターネットでの取り扱いがメインとなっています。

育毛サロンのような専門店にも商品を取り揃えているところもありますが、まだドラッグストアなどではあまり品揃えが良いとは言えない状態です。

また、「フラーレン配合」と書いてはいても、上記した「フラーレンマーク」の表記がない商品も多いのが実態です。

インターネットでの購入を考える場合も、フラーレンマークの表記の有無はしっかりと確認する必要があります

副作用はある?

フラーレンはもともと人体する構成する「必須元素」のひとつである炭素で構成されている物質です。

もともとが人体に必要なものであることから、毒性、副作用は少ないと考えられており、その報告は今のところありません。

ですが、体質的に敏感肌の方や、お肌の弱い方、もともと持っているアレルギーなどがある方は合わないと感じてしまうかもしれません。

フラーレン配合の化粧品を使用した後、他の配合成分によって反応が出てしまう場合です。

こういった時はすぐにその化粧品の使用をやめ、専門医に相談するようにしましょう。

まとめ

各美容メーカーが近年多くの製品に使用するようになってきたフラーレン。

育毛効果のみならず、美容全般において高評価を得ている注目の成分です。

興味のある方は是非一度、試してみてはいかがでしょうか。