一般的に顔立ちについて、男性は母親に、女性は父親に似ると言われますよね。
では、体質などはどうなのでしょうか?
白髪が出る場所や出始めた年齢、そして薄毛の傾向などが父親に似るのではないか、という話を耳にしましたので、調査してみました。
今回は白髪や薄毛は父親に似るのかどうかをご紹介します。
Contents
薄毛は遺伝する?
加齢以外で白髪や薄毛になる原因は
・生活習慣
・遺伝
の主に2つです。
では、どのように遺伝してしまうのか、詳しく解説していきたいと思います。
X染色体
最近の研究で、薄毛の遺伝に関わる遺伝子はX染色体にあることがわかってきました。
遺伝に関わる遺伝子を性染色体といい、女性はXX、男性はXYであることはご存知の方も多いですよね。
そして、この薄毛に関わるX染色体は、生まれてくる過程で母親から受け継ぐ遺伝子なんです。
ということは、遺伝子的には父親ではなく、母親の薄毛や白髪の傾向が遺伝しやすいということになりますね。
テストステロン
もう1つ、薄毛に関係してくるのが、男性ホルモンのテストステロンです。
このテストステロンは「男性ホルモン」と呼ばれてはいますが、男性のみに存在するわけではなく、女性も分泌しています。
女性は卵巣や副腎でテストステロンを分泌していますが、その量は男性の10分の1程度だと考えられています。
しかし、ストレスや女性の社会進出などにより、男性ホルモンの分泌が活性化してしまう女性もいます。
「管理職の女性にヒゲが生えてくる」というニュースを耳にしたことはありませんか?
女性は男性に比べ、ストレス耐性が低いのが一般的ですが、男性と同じ場所で戦うようになった現代女性は、ストレスに強くなるためにテストステロンをより多く分泌するようになる、と言われています。
一種の自己防衛ですね。
その結果、ヒゲが生えることもあるといいます。
ということは、男性ホルモンの増加によって薄毛になりやすくなる、ということもあり得るのです。
父親の薄毛が遺伝するという噂はなぜ?
X染色体は母親から受け継ぎやすく、男性ホルモンはストレスなどから身を守るための自己防衛として多く分泌されることがわかりました。
遺伝子の研究はまだまだわからないことも多く、謎に包まれています。
X染色体が母親から受け継くとしても、薄毛が遺伝するのかどうかは確率の問題で100%確定するわけではありません。
それなのに、なぜ薄毛は父親からの遺伝だという話が広まってしまったのか。
その背景には昔からの日本の家庭観にありました。
父親に合わせる
昔は父親が大黒柱として働き、母親は専業主婦で家庭を守る、という家庭が一般的でした。
そして、家の事に関する決定権があるのも、父親だという家庭がほとんどだったのではないでしょうか?
食事の好みも、父親に合わせ、予定も父親に合わせ、となると、必然的に父親と同じような生活習慣になっていきます。
父親が濃い味付けが好きなら、その家庭の料理は濃いめの味付けに。
父親がアウトドアが好きなら、その家庭はアウトドア一家に。
父親が揚げ物が好きなら、揚げ物が多く食卓に並ぶでしょう。
生活習慣が父親に似る、ということは生活習慣が原因の薄毛の傾向も似てしまうということになります。
女の子は父親に似る
女の子は父親に似るとよく言いますよね。
先程、遺伝子の染色体の話をしました。
母親の遺伝子(XX)と父親の遺伝子(XY)から、子供はひとつずつ受け継ぎ、性別が決まり、生まれてきます。
母親からXをもらって、父親からもXをもらえばXXとなり女の子になります。
母親からXをもらって、父親からはYをもらえばXYとなり、男の子になります。
さて、このXは
・身体の大きさ
・身体の機能
・性格
・身体の構造
・顔つき
などの情報が組み込まれています。
一方、Yの染色体には性別を決定する情報しか入っていないのです。
このことから、XXの染色体を持つ女の子は両親両方の身体的特徴を受け継ぎ、男の子は母親の身体的特徴を受け継ぎやすい、ということがわかります。
男の子と比べると、父親からの情報も受け継いでいるので、「女の子は父親似」という風に言えます。
顔立ちや身体的な特徴が似ている場合、肌質や髪質も似ます。
白髪や薄毛になりやすさも似ると考えてもいいのかもしれませんね。
女性と男性の薄毛は違う
女性の薄毛と男性の薄毛は種類が違います。
男性は抜け毛や脱毛でその部分に髪の毛が生えてこなくなる場合が多いですが、女性は髪の毛が細くなったり、ハリやコシがなくなり柔らかくなったために、量が少なく見えることが多くあります。
ですから、女性が薄毛になった時、父親か母親、どちらが薄毛の確率が多いかというと、父親が薄毛である可能性のほうが大きいですよね。
すると「父親に似た」ということになってしまいます。
手相!小指でわかる父親似
左右の小指の長さを比べると、父親似なのか、母親似なのかがわかると言われています。
左右の小指の付け根を合わせてみてください。
どちらの小指の長さが長いですか?
左の小指が長い人は母親似、右の小指が長い人は父親似だと言われています。
手相での話なので、あくまでも参考程度ですが、案外当たっている人が多いのも不思議ですね。
一概には言えない
ここまでのことで、女性の薄毛は父親に似る、可能性は半分だということがわかりました。
では、父親が薄毛の場合でも安心していいかというとそうでもありません。
生活習慣と、遺伝子の半分は父親から受け継いでいます。
ですので、まずは生活習慣を見直しましょう。
・バランスの良い食事を摂取しているか
・喫煙の習慣
・飲酒の習慣
・生活のリズム
などを見直しましょう。
喫煙の習慣
タバコには血管を収縮する働きがあると言われています。
血管が収縮てしまうということは血行が悪くなるということ。
髪の毛や頭皮に必要な栄養素や酸素は血液を通して運ばれてきますので、血行が悪いということは物流が滞ってしまっているということ。
健康な髪の毛が育つための十分な栄養が送られてこない、ということになります。
飲酒の習慣
程度な飲酒の習慣ならむしろ、血行をよくしてくれます。
しかし、それは適度な場合。
ビールならグラス1杯。梅酒なら5口程度と言われています。
それ以上の量を毎日飲むと、アルコール量も糖質量もオーバーしてしまいます。
特に毎日飲酒の習慣がある場合、食事を取らないという人も多いのではないでしょうか。
おつまみだけではなく、きちんと食事も摂取して髪の毛に必要な栄養素も取り入れましょう。
生活のリズム
人間の身体は本来、昼型にできています。
昼間紫外線を浴びることで体内時計も狂うことなく動きます。
規則正しい生活をせず、生活のペースが乱れてしまうと髪の毛が乾燥したり、切れ毛、抜け毛の原因にもなってしまいます。
しっかりと毎日規則正しいリズムを身に着けましょう。
ストレス
最後にストレスについてです。
ストレスは髪の毛にとって天敵とも言える存在です。
ストレスが溜まっているな、と思ったら、ゆっくりと休む時間を作ったり、ストレス解消を心がけましょう。
まとめ
いかがでしたか?
白髪や薄毛は一概にどちらに似るということはない。ということがわかりました。
もし白髪が出てきても、「お父さんのせい」にはしないであげてくださいね。
親子で一緒に生活習慣に気をつけたり、絆を深めるいいきっかけになるかもしれません。