近年、薄毛は男性だけではなく、多くの女性が抱えている悩みのひとつとなっています。
薄毛の原因はさまざまですが、特に女性の場合その大きな要因のひとつとして免疫力の低下が挙げられます。
そこで今回は、薄毛と免疫力の関係性や、免疫機能が低下する理由、さらに免疫力をアップさせ薄毛を改善する方法などについて、詳しく見ていきたいと思います。
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人間の免疫機能の働きとは?
私達が生活している社会には、細菌やウイルス、大気汚染物質など、人間の体にとって有害な物質が多く存在しています。
そのような環境の中でも通常通りに生活することができるのは、元々人間の体には、外部から侵入した細菌やウィルスと戦ったり、ガン細胞などの異常な細胞を死滅させるなど、それらの有害物質を排除することできる免疫という機能が備わっているためです。
免疫細胞の働きが活発な状態であれば、免疫力が高まり病気にかかりにくくなりますが、生活習慣の乱れやストレスの蓄積などさまざまな原因により免疫力が低下すると、感染症などの病気にかかりやすくなるため注意が必要です。
免疫力と女性の薄毛の関係性とは?
何らかの原因により免疫力が低下すると、体内はエネルギー不足となり内臓の働きが悪くなったり病気にかかりやすくなったりします。
このような状態になってしまうと、体の機能を正常に働かせるために優先的にエネルギーを使われるため、髪の成長に必要な酸素や栄養素が頭皮まで行き届かなくなり、毛根が細くなり抜け毛が増えたり、薄毛を引き起こす原因となってしまいます。
また紫外線などによる外部からの刺激によりバリア機能が低下すると、頭皮を守ろうとして皮脂が過剰に分泌され、雑菌が増殖しやすい状態となるためかゆみや炎症が起き、頭皮環境の悪化につながります。
そのことにより血行が悪くなると、毛母細胞の働きにも影響を与えます。
毛母細胞には毛細血管を通して酸素や栄養素が運ばれているため、血流が滞ると悪いと髪が栄養不足の状態となります。
さらに毛母細胞の分裂回数が減少し、髪が生えてくるスピードが遅くなったり、細くて弱い髪が生えてくるようになります。
しかも免疫力の低下は新陳代謝の働きを鈍らせるため、髪の成長に非常に重要なたんぱく質の生成にも悪影響を与えます。
逆に言えば、免疫力がアップすれば血液の流れがよくなり新陳代謝も活発になるため、薄毛の改善に効果が期待できると言えるでしょう。
免疫力の低下により円形脱毛症が起こることも
体内にウイルスや細菌が侵入した際に、それらを体外に排出する役割を担っている免疫力ですが、強い疲労感やストレスなどから自身の組織や細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患を引き起こすことがあります。
そうすると、白血球の一種であるTリンパ球が毛母細胞を異物であると誤認して攻撃してしまうため、毛根が傷つき抜け毛が増えて円形脱毛症の引き金となるため注意が必要です。
免疫力が低下する主な原因とは?
以下では、免疫力の低下を引き起こすさまざまな原因について詳しく見ていきます。
加齢
年齢を重ねていくと、免疫細胞の働きが低下したり、新たに生成される免疫細胞の働きが弱いため、免疫力の低下が起こります。
例えばある程度年を取ると風邪をひきやすくなるのも、加齢による免疫機能の低下が原因であるとされています。
不規則な生活習慣
夜更かしなどの不規則な生活や栄養の偏った食生活、また慢性的なストレスや運動不足は、免疫力を低下させる直接的な原因となるため、くれぐれも注意が必要です。
また睡眠不足も免疫力の低下につながる要因のひとつであるとされており、睡眠時間が7時間未満の方は、毎日8時間以上睡眠を取っている方に比べて3倍も風邪を引きやすいというデータもあります。
体温が低い
女性は男性に比べて体の筋肉量が少ないため、冷え性に悩んでいる方が多いと言われています。
体が冷えると血液の流れがが悪くなり、血液中の免疫細胞の働きが弱まるたむ、普通の方より3~4割は免疫力が低下するとされています。
自律神経の乱れ
自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスを保つことにより正常に機能しています。
しかしこのバランスが一旦乱れると、白血球中の顆粒球やリンパ球が急激に増加することにより、免疫力の低下が起こります。
特に強いストレスも自律神経のバランスを崩す引き金となり、免疫力の低下につながるといわれているため注意が必要です。
女性必見!免疫力をアップさせ薄毛を改善する方法とは?
ここでは、薄毛を改善するために免疫力を高めるためにはどのようにすればいいのかについて、詳しく見ていきます。
腸内環境を整える
実は人間の腸には約70%もの免疫細胞が集中しているため、腸内環境を整えることは、免疫力アップや善玉菌が増やすことにもつながります。
腸内の善玉菌は、腸内を酸性化することにより悪玉菌の増加を抑え、腸の働きを活発にして免疫力の低下を防ぎます。
また善玉菌自体を構成している物質そのものが、免疫力を高めるとも言われています。
善玉菌を増やすためにも、納豆やみそ、キムチなどの発酵食品、チーズやヨーグルトなどの乳製品など、ビフィズス菌や乳酸菌が含まれている食品や、オリゴ糖や食物繊維が多く含まれている野菜や豆類、果物などを意識して摂取するようにしましょう。
栄養のバランスの良い食事を心がける
日々の食事内容は免疫力アップに大きく影響するため、栄養バランスの良い食事を取るようにしましょう。
また、免疫細胞に直接働きかける食材を選ぶこともとても重要です。
免疫細胞の働きを活発にして薄毛を改善するためには、特にタンパク質やミネラル、ビタミンAやEを積極的に摂取するにしてください。
免疫力をアップさせるアリシンという成分が含まれているニンニクやネギ類、抗酸化成分が豊富に含まれているカボチャなどもおすすめです。
またショウガや根菜類は体を温める効果も期待できるため、ぜひ毎日の食生活に取り入れていきましょう。
ストレスを溜めない
体の免疫細胞の約7割は腸に集中していますが、残りの3割には自律神経の働きが大きく関わっていると言われています。
強いストレスを感じると、免疫細胞やリンパ球の働きを抑える神経伝達物質やホルモンが脳から分泌されてしまうため、リラックスしてストレスを溜めないようにすることはとても大切です。
また毎日をあまり忙しく過ごしていると、ストレスとなり暴飲暴食や睡眠不足の原因にもなるため、あまり頑張りすぎず、好きなことをして適度にストレスを発散するようにしましょう。
さらに笑うことは免疫細胞の活発化につながるため、何事も前向きに考え、できるだけ笑顔で過ごすようにしましょう。
適度な運動を習慣づける
定期的な運動は、免疫力をアップさせるだけでなく生活習慣の乱れを改善することにもつながるため、薄毛予防にも大変効果的です。
ただし激しい運動は逆に免疫力を低下させる原因にもなるため、ウォーキングやストレッチなど、じんわりと汗をかく程度の運動をマイペースで行うのが理想的ですよ。
質のよい睡眠を取る
睡眠不足の状態が続いたり、睡眠の質が低いと免疫力が低下し体調を崩しやすくなります。
良質な睡眠は免疫力アップにつながり、薄毛の改善の他にもら病気の予防にも効果が期待できます。
ですから、できれば毎日7~8時間程度睡眠を取るのが理想的であると言えるでしょう。
体を温める
体温が上がると血流が促進されるだけではなく、血液の中のリンパ球が増加し、代謝も良くなります。
特に入浴は体を温めるために大変効果的です。ですからシャワーだけで済ませるのではなく、毎日約40度くらいの湯船にゆっくりと浸かるのがおすすめです。
頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージをすると、血流が促されることにより薄毛や抜け毛を防ぐことが可能となります。
特に頭皮を触ってみて、他の部分に比べて動きが悪い所がある場合には、そこの血行が特に悪化していり可能性が高いため注意が必要です。
マッサージする際には、力を入れ過ぎずに、生え際からうなじ、耳の周りにかけて、頭皮全体を優しく揉むようにしましょう。
まとめ
今回は、免疫力と女性の薄毛の関連について、また免疫力の低下が起こる原因やその改善策について、具体的に見てきました。
睡眠不足やストレス、体温の低下や自律神経の乱れは、免疫力の低下につながり抜け毛や薄毛の原因となるため、くれぐれも注意が必要です。
免疫力を上げ薄毛を改善するためには、栄養バランスのよい食生活を心がけたりストレスを溜めないようにするなど、普段から気をつけるようにしてくださいね。