女性の薄毛

女性の薄毛や抜け毛と病気は関係あるの?疾患からくる抜け毛の場合

抜け毛や薄毛といっても、それが何かの病気からくる場合もあります。

女性の抜け毛や薄毛は、ストレスや生活習慣が関係している場合も多いですが、中には病気が原因で髪が抜けていることもありますので、注意が必要です。

何かおかしいと思ったら、病院に行って診察してもらうことが大切になります。

ここでは、気になる抜け毛と病気の関係を、掘り下げてお伝えしていきます。

抜け毛と病気は関係あるの?

女性の抜け毛の背景には、もしかして病気がある場合もあります。

40代くらいになると髪が薄くなってくるのも年齢だから仕方がないと、状況を受け入れてしまう人もいますが、そこには病気が隠れている場合もあります。

ここからは、抜け毛には病気が関わっている場合もあるということを、病気別にお伝えしていきます。

甲状腺ホルモンの分泌低下

抜け毛にはホルモンバランスが関係していることも多いのですが、甲状腺ホルモンの分泌が不足した状態になっても薄毛になります。

病名としては、橋本病や甲状腺機能低下症があります。

橋本病は、甲状腺の炎症によって喉の甲状腺の部分が腫れます。

甲状腺機能低下症の症状が出る場合もあります。

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が不足している状態のため、新陳代謝が低下します。

症状としては、浮腫みや体重増加、抑うつや無気力の他に、抜け毛などの症状があります。

ただ、髪の抜け毛が増えたということだけでなく、体調がおかしいと思ったら、一度病院に行って検査を受けてみると結果が分かります。

採血をしてもらうことで、甲状腺の数値も出てきますので、病気だった場合は医師の指示に従う必要があります。

病気から来る抜け毛の場合は、しっかりと病気を治すことで抜け毛も治っていく可能性は高いです。

円形脱毛症

ストレスが原因で円形脱毛症になると聞いたことがある人も多いと思いますが、最近では円形脱毛症の理由はストレスだけではないとされています。

円形脱毛症自体は、ストレス以外にも自己免疫疾患や、遺伝も原因であるといわれています。

自己免疫疾患とは、体内に入り込んだ異物を排除する役割をしている免疫が、過剰反応したことにより、誤って正常な細胞などを攻撃してしまう症状です。

そして脱毛症には種類があります。

単発型・多発型・蛇行型・全頭型・汎発型です。

簡単に説明していきます。

・単発型とは、頭髪の一部が円形に脱毛する症状のことです。

・多発型とは、頭髪に円形の脱毛が複数できる症状のことです。

・蛇行型とは、頭の側頭部から後頭部の生え際が、帯状に脱毛していく症状のことです。

・全頭型とは、頭髪の全てが脱毛してしまう症状です。

・汎発型とは、頭髪だけでなく、眉毛も睫毛も全身の体毛が脱毛してしまう症状です。

単発型の円形脱毛症でも、放っておくと多発型に変わることもあります。

そのため単発型だからと軽視せず、なかなか治らないようであれば、病院に相談に行くようにしてください。

脱毛症の治療は医師の指導を受け、きちんと治療していきましょう。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

最初に簡単に説明します。

脂漏性皮膚炎とは、皮膚の分泌異常と代謝が関係して、毛穴から起こる皮膚炎です。

症状としては、頭皮が乾燥したようにカサカサとしてフケのような状態になります。

それを放っておくと、今度は発疹のような赤いブツブツが出始め、頭皮が赤くなってきます。

このときに、髪が抜ける症状がでることがあります。

脱毛が見られるということは、症状が重症になっていることになりますので、病院に行って医師に相談し、治療を行ってください。

脂漏性皮膚炎の初期の症状であるフケのような状態というのは、何度綺麗に頭を洗ってもフケがなくならずに増えていくという状態ですから、初期段階で放っておかずにおかしいと思ったらすぐに対応していきましょう。

疾患からくる抜け毛の場合

抜け毛と言っても、加齢やストレスなどが原因のものから、病気のものまでさまざまです。

ただ、疾患からくる抜け毛の場合は、自力で治すことが困難なため、医療の力を借りて治すことを優先してください。

病院で診察

・甲状腺疾患の場合は、専門的に扱っているところもありますが、近くにない場合は、総合病院の内分泌科で診てもらえます。

・円形脱毛症の場合は、専門科がある病院もありますが、皮膚科で診察してもらえます。

・脂漏性皮膚炎は、皮膚炎になりますので、皮膚科で診察してもらえます。

症状を医師に診てもらって、早めに適切な治療を受けましょう。

保険適応

抜け毛に疾患が関わっている場合は、当然ですが保険適応となります。

必要であれば薬も処方されます。

抜け毛でも生命に関わらない場合は保険適応外となるため、全額自己負担となりますが、疾患の症状の1つとして髪が抜ける場合は、病院治療が可能となりますから、保険が適応されます。

自宅でできること

抜け毛の状態が疾患からという診察結果が出た場合、病院の指示によって治療を行っていくことになります。

治療中に平行して自宅ででききることは、髪にも良くて体にも良いという、生活習慣の改善になります。

人間の体は過去に自分が摂取してきた飲食物で出来ています。

食事をバランス良く摂取し、規則正しい生活をしていくことが、髪を育てるうえでも、体を健康にしていくうえでも大切になります。

栄養バランスが取れた食事

例えば病気が改善して症状が良くなってきたとしても、頭皮状態が悪いと健康な髪が生えてくることができません。

頭皮の環境を整えるために必要なことは、十分な栄養と規則正しい生活習慣になります。

体内の栄養状態が不足していると、頭皮まで栄養が運ばれませんので、食生活を見直すことが重要になってきます。

髪に必要な栄養素は、タンパク質・ビタミン・亜鉛です。

それ以外ももちろん必要な栄養ですが、髪のことを考えたときに積極的に摂取していきたいのは、上記3つの栄養素となります。

特に髪の90%はケラチンというたんぱく質でできています。

好き嫌いで偏った食事にならないよう、心掛けていきましょう。

十分な睡眠

人は寝ている間に脳を休め、記憶などの情報を整理し、ホルモンバランスを調整し、免疫を向上させ、細胞が受けたダメージを回復するといわれています。

睡眠中にこれだけたくさんのことを行っているわけですから、睡眠不足になることで、体調が優れなくなるのも納得がいきます。

快適な睡眠がとれてぐっすりと熟睡できたときは、心身ともにとても気持ちが晴れてすっきりしていることが多いです。

髪も同じで、頭皮が受けたダメージは睡眠中に回復しますので、しっかりと眠ることが大切になります。

眠りの浅い睡眠は疲れがとれませんので、病気を治すためにも発毛を促すためにも、睡眠の質を上げて熟睡できる環境を整えていきましょう。

一人で抱えないこと

脱毛の症状が現れた時に、1人で判断して抱え込まずに、適切な医療機関に相談することが大切になります。

症状が軽度の時は早期に対応することで治る時期も早く、治る可能性も高くなります。

ですが、放置してしまうとどんどん症状は進行して重症化していきます。

重症化すると、症状が酷くなるばかりだけではなく、治療にも時間がかかります。

脱毛の症状が見られた場合は、早めに病院に行きましょう。

まとめ

抜け毛と言っても老化やストレスからくるものばかりでなく、病気が裏側に存在している場合もあります。

髪が抜けてきたことの他に、体調に変化があった場合や、抜け毛がどんどん進行していくようなら、自己判断はせずに病院に相談しに行きましょう。

病院で適切な治療を受けることで病気が治れば、自然と抜け毛も治る可能性は高くなっていきます。

そしてその際には、頭皮環境を整えておくことが大切になりますので、規則正しい生活とバランスの良い食事を摂取し、体調を整えていきましょう。