ヘアケア

頭に汗をかくと女性でも薄毛になる?その理由と改善策をご紹介

特に暑い夏など汗をかきやすいという方もいると思いますが、中には体や顔だけではなく、頭にも大量に汗をかくという方もいるようです。

実は、汗をかくことと薄毛には関わりがあると言われているのをご存知でしょうか。

そこで今回は、なぜ頭に汗をかくと薄毛につながるのか、その詳しい理由と改善方法について詳しく見ていきたいと思います。

頭に汗をかいても臭わない?

頭皮にも体と同じように汗を出す汗腺が多数存在しています。

汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の二種類がありますが、頭皮に多いのはエクリン腺であると言われています。

汗腺には体温を調節する働きがあり、体温が上がると汗を出して体内の熱を放出して、体の温度を一定に保つ役割を担っています。

実はエクリン腺から分泌される汗の成分のほとんど水であるため、無色透明で臭いもほとんどもありません。

一方でアポクリン腺から分泌される出る汗は乳白色をしており、それはタンパク質などのさまざまな成分が含まれているからであるとされています。

さらに人間の肌に存在している常在菌がアポクリン腺の成分を分解するため、いわゆる汗臭いという嫌な臭いを発生させます。

つまり頭皮にある汗腺はエクリン腺であるため、基本的には嫌な臭いを発することはないと言えます。

ところが頭が汗をかいても拭かずに放っておいたり何日もシャンプーを怠ると、頭皮や髪に雑菌が繁殖して頭皮環境が悪化し、また雑菌が皮脂を分解して臭いを発生させるため、頭皮からも汗の臭いがするような状態となってしまいます。

なぜ頭に汗をかくと薄毛につながるの?

頭に汗をかいて放っておくと、やがて汗が酸化してしまい固まりとなり、角質として頭皮にどんどん溜まっていきます。

そうすると角質が頭皮の毛穴をふさいでしまい、髪の成長を妨げたり抜け毛や薄毛の原因となってしまいます。

また汗をかくと頭皮の常在菌が増えやすい状態となり、炎症を引き起こす場合があります。

炎症が起こると、抜け毛が増えたり頭皮の血行も悪化してしまうため、ますます頭皮環境が悪くなり薄毛につながります。

特に普段からヘアオイルなどを使用している方は、汗と混ざり合うことでやはり毛穴を塞いでしまい、血流が悪くなったり髪の成長を阻んでしまう可能性があるためくれぐれも注意が必要です。

頭が汗をかくことにより生じるトラブル

頭皮に汗をかいてもすぐに拭き取ったりシャンプーをして髪や頭皮を乾かせば、あまり不快な臭いが生じることはありません。

しかし特に汗を多くかく方やいつも汗をかいている方は、常に頭皮が汗で湿っている状態となります。

頭皮が濡れていると通気性が悪くなり、頭皮に元々存在している常在菌が繁殖しやすくなり頭皮環境が悪化します。

また頭皮の汗と皮脂と混ざると、いわゆり加齢臭の原因とも言われているノネナールという物質が発生し、そのため頭皮から嫌な臭いが発生しやすくなってしまいます。

さらに汗腺が詰まると頭皮に炎症が起こり、あせものような湿疹が現れる場合もあります。

そうすると頭皮に赤みやかゆみが起こり、かゆいからといってかいてしまうと、頭皮を傷つけて新たな頭皮トラブルにつながることもあるため注意する必要があります。

頭に汗をかいた際に薄毛ならないための改善方法

ここでは、頭に汗をかいた際に頭皮トラブルにつながらないようにするために、対処する方法について詳しく見ていきたいと思います。

・汗をかいたらこまめに拭き取る
汗をかいてしまった際に拭かずにそのまま放置すると、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなり薄毛の原因となってしまいます。
 
外出先でもタオルやハンカチを使いこまめに汗を拭き取り、できるだけ頭皮を乾燥しやすい状態にしておくことが大切です。

・首筋を冷やす
首には太い血管があり、体中に血液を循環させる役割を果たしています。

首を冷やすことで身体全体の体温を下げることができるので、頭皮からの汗も抑えることができます。

濡らして冷たく冷やしたタオルや、凍ったペットボトルを首筋に当てるだけでも体温を下げ、汗を抑える効果が期待できます。

・香辛料を使用した料理などを控える
唐辛子やコショウなどの香辛料を使った辛い料理を食べると、体温が上がるため汗をかきやすくなります。

頭によく汗をかき臭いが気になるという方は、できるだけ控えるようにしてみるといいでしょう。

・腹式呼吸でリラックスする
ヨガなどを行う際にも用いられる腹式呼吸は心身ともにリラックスさせることができることはもちろん、ゆっくりと深く呼吸をすることで交感神経のバランスを整えて副交感神経を優位に働かせることにより、汗の発生を抑えることができます。

腹式呼吸する際には、お腹の膨みを意識しながら大きく鼻から息を吸ってゆっくり吐くようにしましょう。

・汗を抑えるツボを押す
手の甲の人差し指と親指がつながっているあたりに、合谷(ごうこく)と呼ばれているツボがあります。

このツボを押すと汗を抑えることができると言われているため、頭に汗をかいた際に一度試してみるといいでしょう。

汗による薄毛を改善する正しいシャンプーの方法

以下では、汗が原因による薄毛を防ぐためにシャンプーする際に気をつけるべき点について詳しく見ていきたいと思います。

・シャンプーは朝より夜に行うのがおすすめ
一日を過ごした髪は、汗や汚れ、ホコリなどにより想像以上に汚れています。

ですから夜に入浴して体の汚れを落とすように、髪や頭皮の汚れもその日に落としてしまうのが非常に大切です。

シャンプーにより汚れをしっかり洗い流すことかゆみや炎症を防ぎ、頭皮環境を整えることにもつながります。

どうしても朝シャンしたいという方は、シャンプーを使わずにシャワーのお湯だけで頭皮を洗い流すいわゆる湯シャンをするといいですよ。

また普段からよく頭に汗をかくという方は、グリチルリチン酸2Kなど抗菌効果のある成分が含まれているシャンプーを使用することで、頭皮の皮脂や汗が酸化するのを防ぎ、臭いを抑えて髪や頭皮を清潔に保つことができます。

・正しいシャンプーの手順
①しっかり髪をブラッシングする
シャンプーをする前にブラッシングを行うと頭皮の汚れや皮脂などをを浮き上がらせ、髪のほつれをほぐすことができます。

また頭皮の血流もよくなるため、しっかりブラッシングするようにしましょう。

②ぬるま湯で予洗いする
シャンプーを髪につける前に、36~38度ぐらいのシャワーのお湯だけできちんと予洗いしてください。

実はこうするだけで、髪や頭皮の汚れの70%は落ちると言われています。

ただしあまり高温のシャワーで予洗いすると、頭皮の乾燥につながるため避けるようにしましょう。

③指の腹を使い頭皮を洗う
シャンプーを手に取りしっかりと泡立てたら、爪を立てずに指の腹を使い頭皮を洗っていきましょう。

力を入れすぎすに、頭皮をマッサージをようにシャンプーするのがポイントです。

④すすぎ残しがないようにしっかり洗い流す
シャンプー後は頭皮や髪に泡が残らないように、耳の後ろや髪の生え際などもきちんとシャワーで洗い流しましょう。

頭皮にシャンプーの成分が残ってしまうと、かゆみや炎症、フケなどの原因となるため注意が必要です。

⑤トリートメントを髪をつける
トリートメントを適量手に取ったら、毛先を中心にトリートメントをつけ、シャンプー同様にしっかり洗い流しましょう。

頭皮にトリートメントを付けてしまうと、毛穴をふさいでしまい頭皮環境の悪化につながるため、避けるようにしてください。

まとめ

頭に汗をかいた汗をそのまま放っておくと、皮脂と混ざり合い頭皮の毛穴を詰まらせたり雑菌が繁殖する原因となり、抜け毛や薄毛の原因となるため、くれぐれも注意する必要があります。

普段から汗をかきやすいという方は、汗をかいたらこまめに拭いたり香辛料を使った料理をできるだけ控える、また正しい方法でシャンプーを行い頭皮や髪を清潔に保つように心がけ、頭皮環境をよい状態に整えておきましょう。