朝綺麗にセットしても髪のダメージまではどうすることもできません。
特に枝毛の扱いには困り果てているのではないでょうか?
枝毛はヘアスタイル全体がパサついて見えてしまい、ちょっと老けた印象も与えてしまいます。
そんな悩ましい枝毛をよく見せるもしくは改善させるための方法を髪のプロである美容師が
ご紹介します。
Contents
枝毛とは
まず枝毛とはどういったものかというと、1本の髪の毛の端が2つまたはそれ以上に枝分かれしてしまっているものを枝毛といいます。
枝毛は髪の毛先にできるものですが、ロングヘアの方ほど枝毛が多くありショートスタイルの人ほど枝毛が少ない傾向にあります。
髪の毛は1年に12cm程度伸びます。
そのためロングヘアの方の毛先は根本から50cm伸びている場合が多く、その毛先は今から3年前に生まれた毛先となります。
髪の毛は体の皮膚と違い自然治癒する力がありません。
そのため髪の毛は一度生まれたら根元の毛が細胞分裂によって伸びるだけで毛先の成長は一切しません。
ということは生まれてから切れてなくなるまで永久にそのままなのです。
そのため年数が経つにつれて少しづつダメージが蓄積され毛先の中の髪の成分がなくなったり、水分がなくなったりしたため、キューティクルが剥がれ枝分かれになったものが枝毛ということになります。
つまり髪の毛がダメージしてしまうともう2度と元の状態には戻らないということです。
枝毛の原因
髪の毛のダメージは2度ともとの状態に戻らないのですが、それでもヘアケアに気をつけていれば枝毛のできる量や頻度を減らすことは可能です。
しかし、それを怠っていると枝毛はロングヘアであるほど、どんどん増えていきます。
枝毛を作ってしまっている大きな原因は以下のとおりです。
紫外線による髪のダメージが枝毛に
紫外線は人の目に見えずダメージを受けている実感もないため殆どの人で紫外線によるダメージを受けてしまっています。
目に見えないから実感がない、気づいたら毛先が裂けて枝毛になっているとうことはよくある話です。
紫外線によるダメージの原因は、紫外線が髪の毛の成分タンパク質の結合を解いてしまい、キューティクルが剥がれ、そこから髪の成分が抜け出しカラカラの状態になった時に枝毛ができてしまいます。
パーマやカラーリングのしすぎ
パーマやカラーリングをすることで枝毛は劇的に増えやすくなります。
パーマ
パーマはアルカリ剤によって髪の毛の結合を一度分断し、ロッドなどで形を作ったら、分断した箇所を再度結合することでパーマスタイルが作られます。
パーマによる枝毛はアルカリ剤でもともとの髪の形を変えてしまうことでできてしまいます。
カラー
ヘアカラーはパーマよりもアルカリ剤が髪に残りやすく、そのためパーマよりも髪のダメージが大きく枝毛のリスクも増えてしまいます。
カラー剤にもアルカリが使われていますが、このアルカリが髪のキューティクルを開いて髪の中の成分やメラニン色素を壊し、そこに染料が定着するようになっています。
またカラーのアルカリは髪の毛に残りやすく、このアルカリが残っている間はずっと髪の毛は痛み続けます。
これを残留アルカリといいますが、この作用は約1ヶ月続きます。
その間髪の毛の中の成分は外へ垂れ流し状態になってしまいます。
カラー染めたての頃は綺麗でも月日が経つと髪の毛がパサツイてきて枝毛も目立つようになります。
頭皮や髪にあっていないヘアケア
頭皮や髪の毛に合っていないヘアケアとはシャンプー剤のことです。
市販で販売されている殆どのシャンプー剤には洗浄成分として高級アルコール系が使われています。
お肌の弱い女性にとってその洗浄力は非常に強く、また髪の毛が細ければ細いほどシャンプーだけでダメージをしてしまう程です。
そのため特に髪の毛が細いと感じる女性や地肌が弱いという方は普段のシャンプーを見直したほうが良いでしょう。
ドライヤーやコテ、アイロンによる枝毛
ドライヤーやコテ、アイロンなどは熱を使って髪の毛を整えていくアイテムですが、髪の毛の耐えられる温度は90度未満となります
この90度とは耐用温度であり適正温度ではありません。
適正温度は60度となっています。
つまりそれ以上の熱処理をしてしまうと髪の毛のダメージが進み枝毛が増える原因となります。
ドライヤーなら大丈夫そうだと思われがちですが、実はドライヤーも同じ箇所にずっと当て続けると90度に達してしまいます。
またドライヤーを使う際に毛先にばかり集中して風を当てると毛先のダメージ、枝毛が増える原因になります。
絡まった髪に強引にブラッシング
ロングヘアで絡まった髪を無理やりブラッシングすると毛先のダメージは大きくなります。
基本的に髪の毛は根元に近ければ近いほど若く丈夫です。
しかし毛先は年数が経過している分衰えている状態。無理やり力任せに梳かすと摩擦の影響や引っ張りの影響でダメージし枝毛ができてしまいます。
加齢による枝毛
女性は年齢を重ねると女性ホルモンが減少し始めます。
女性ホルモンは女性の髪の毛に深く関わりがあるため女性ホルモンが足りなくなると髪の毛が細毛になり乾燥しやすくなります。
髪の一番の天敵は乾燥ですからそういった理由から枝毛が増えてしまいます。
枝毛対策ツヤツヤ美髪に効果的な方法
女性の悩みである枝毛を改善したりよく見せたりする方法をご紹介します。
毛先をトリミングする
一番手っ取り早い方法は毛先を切ってしまうことです。
しかし枝毛は本数が多く素人が勝手にカットするととんでもないヘアスタイルになってしまいます。
そのため簡単になおかつヘアスタイルを変えずに毛先の枝毛をトリミングする方法をご紹介します。
気になる毛先の毛束をとりくるくる指で巻いていきます。巻いた時にピンピンと出てきた髪の毛をハサミでカットします。
すると枝毛だけが取れてヘアスタイルはそのままの状態でいられます。
髪専用の紫外線対策
紫外線は多くの女性の枝毛を作り出してしまう目に見えない天敵ですが、これも専用の紫外線防止スプレーで防ぐことができます。
スプレータイプの日焼け止めを購入し髪の毛全体特に毛先を中心にスプレーしてあげると紫外線のダメージを軽減できます。
また日傘なども活用したり、つばの広めの帽子を活用したりして紫外線予防に努めましょう。
髪がダメージしないシャンプー選びと正しいヘアケア
シャンプー成分がまさか髪の毛を痛めているとは思ってもいないでしょうが、意外と身近なもので髪の毛はダメージを受けてしまいます。
シャンプーには高級アルコール系、石鹸シャンプー、ノンシリコンシャンプー、アミノ酸シャンプーなどの種類があります。
そのなかでもアミノ酸シャンプーは頭皮や髪の毛を傷つけずにヘアケアすることができますのでおすすめです。
またシャンプー方法も爪をつかってガシガシ行うのではなく、優しく頭皮をマッサージするように洗います。
毛先のほうは両手で包み込んであげてもみ洗いが一番良いでしょう。
洗顔と同じで泡立てていればその泡だけで髪の汚れは落ちますので、無理に摩擦したりしないほうが良いでしょう。
ドライヤーの正しい使い方
ドライヤーを使って髪を乾かすときやブローをするときは基本髪の根元を中心に温風を送るようにします。
そしてドライヤーを使う際特に乾かしているときはドライヤーを振って熱を分散させましょう。
コテやアイロンの正しい使い方
コテやアイロンを使いたい場合はそれ専用のトリートメントをつけてから施術するようにしましょう。
そのトリートメントが熱から髪を守ってくれます。
また使う頻度も週1回程度に抑えましょう。
生活習慣を見直してアンチエイジングに務める
女性ホルモンの減少が女性の髪の毛に影響を与え毛先の枝毛もひどくさせてしまいます。
そのため生活習慣を見直し、加齢による女性ホルモンの減少速度を遅くし、髪への影響を小さくするよう努めましょう。
基本的には食生活、運動、睡眠が大切です。
まとめ
このように枝毛が一度出来てしまうとそれを元のように戻すのは不可能です。
しかしヘアケアや日頃の髪の扱いに気をつけていれば枝毛を防ぐことができ、またトリミングやヘアケアの方法で出来た枝毛を目立たせなくさせることが可能です。