自分の頭皮を触ってみて、硬いか柔らかいか判断するのは容易ではないかもしれません。
しかし、普段触ってみて感触を確かめていない人でも、一度を触ってみる必要があります。
頭皮が柔らかさを失い硬かった時には、将来的な薄毛が進行していくかもしれないからです。
頭皮が固い状態が悪い理由
人間の髪と頭皮の関係は、植物と土壌の関係に置き換えられることがあります。
美しく健やかな髪を作り出そうと思うと、素晴らしい植物を育てるのとあまり変わりがないからです。
実りのある植物を生み出そうとした場合、栄養豊富で優れた土壌がなければいけません。
痩せこけた土では、健康な植物は作りだしにくいからです。
中には痩せこけた土でも平気で育つ場合がありますが、それはごく一部の限られたものとなるでしょう。
人間の頭皮に置き換えてみると、同じようなことが見えてきます。
美しく健やかな髪を作ろうとしたら、栄養を運んでくれる状態と髪を生み出す頭皮がなければいけません。
この状態が不安定なものとなれば、美しく健やかな髪はできないのです。
それどころか、髪が生えにくい不毛の土地になるやもしれないとしたら、どれだけ危険なのかが見えてきます。
頭皮の状態が硬いのは、良い状態ではありません。
なぜこの状態が危険なのか、そこには植物と土壌と同じ条件が隠れているからです。
人間の髪は体の中で作り出されていることを忘れてはいけないでしょう。
血液の流れが左右する
頭皮が硬くなる原因から分析していく必要があります。
人間の肌は柔らかくしなやかな状態ですが、頭皮を触ると硬く締まっている状態かもしれません。
まずしなやかな状態が生み出せない理由として、血行不良が考えられます。
頭皮の状態が硬く締まってしまうのは、血液が熱を運んできてくれないのと、水分不足によるものがあるからです。
血液は栄養や水分などを運び込み、健康な状態を作ります。
代わりに老廃物などを排出してくれるのが大事な役割です。
太い血管が走っていない頭皮では、硬く締まった状態になれば、さらに血管が広がらなくなり血液をお運びにくい悪循環が出来上がります。
頭皮にはこれといって大きな筋肉はありませんが、血行不良がさらに拍車をかけてしまうのです。
そもそも血行不良が起こる理由も考えなければいけません。
同じ姿勢をとり続け、血行を阻害してしまうことも考えられます。
現在のようなテレワークが推奨されるような状況では、かなり起こりうる原因と言えるでしょう。
頭皮だけが影響を受けるわけではなく、肩こりや腰の痛みなどが出てきた時には、注意しなければいけません。
血液の流れが、悪化させる原因につながる場合もあります。
毛細血管が数多く通っている中で、血液がスムーズに流れるかどうかは重要なポイントになるでしょう。
血液がドロドロになった状態になれば、細い血管の中は通っていけません。
これが悪循環のスタートとなってしまいます。
頭皮の水分と皮脂の関係
頭皮が乾燥すると硬く締まってきますが、血液の流れだけではなく直接乾燥する可能性も出てきます。
水分が失われてしまった状態となりますが、頭皮は本来適切な水分を維持したいと働きます。
ところが、頭皮の皮脂が失われてしまうと、水分が蒸発してしまうのです。
いろいろな原因がありますが、一番の問題点はシャンプーのしすぎで、皮脂を落としすぎてしまった状態でしょう。
髪がべたついていると感じるとどうしても洗いたくなりますが、皮脂を落としすぎると頭皮は水分を守らなければいけないため分泌を始めます。
分泌されたぶんだけべたつく感じが増えてきて、さらにシャンプーで落とすはずです。
そうなるとまた分泌量が増え、どんどんと悪循環が繰り返されていきます。
どこかで断ち切らなければいけませんが、べたついていると洗おうと思うのが当然で、どんどんと繰り返して行くのです。
これが頭皮の水分を蒸発させてしまう原因であり、非常に高いリスクを抱えてしまいます。
もっと外的な要因として、クーラーなどのエアコンの風が考えられます。
空調はとても大切ですか、風にあたることで表面の水分が奪われ乾燥するのです。
同時に熱も奪われてしまうため、硬くしまった頭皮になってしまいます。
似たようなことに、紫外線による日焼けも頭皮の水分を奪う原因です。
夏場だけと思われがちですが、冬場や曇りの日でも紫外線は大量に降り注いでいます。
じわじわと進行していき、やがて頭皮の乾燥して、硬く締まった状態になり大きな問題につながるのです。
頭皮が硬いと顔のたるみにもなる
頭皮が固いことは薄毛につながるだけではありません。
他にもさまざまな影響を及ぼします。
血行が悪くなったことにより、首周りの筋肉のこりも引き寄せてしまうのです。
血行不良とは一つのことのみならず、多くの影響を与える原因となります。
逆に肩こりが原因で、頭皮の血行不良を引き起こすケースもあるほどです。
身体は一つでできているのではなく、お互いにさまざまな効果をもたらしているのがわかります。
頭皮が硬い状態は、顔にも影響が出てきます。
顔と頭皮はつながっているからで、支えている筋力にも影響が出るのです。
頬がたるんで見えるというのも、その影響と考えられます。
頭部から支えている力がなくなるだけで、見た目の印象が変わる可能性が高いのです。
年齢よりも老けて見えるというのは、実は頭皮が硬いからこそ起きる状態だったりすれば、すぐに改善したいと思うでしょう。
頭皮用美容液とブラシのマッサージ
頭皮が硬い時にできるケア方法はいくつかあります。
何よりも重要なのは保湿することになるため、美容液などを使う方法が挙げられるでしょう。
美容液といっても皮膚に使うものではなく、頭皮用の美容液が販売されています。
1回2回使うのではなくて継続的に使っていくことが目的であり、だんだんと柔らかさを取り戻すのが特徴です。
中には育毛剤として販売されているものもあるので、総合的な薄毛対策になるでしょう。
使うタイミングとしては、入浴後が適切です。
体があったまっている時に使った方が、浸透しやすいためで、指などでしっかりと押さえながら浸透させて行きます。
特に全体に使いたい時には、頭頂部から使っていくと間違いありません。
後は生え際などの分け目も露出しやすく乾燥しやすいため、狙って使うと全体的に浸透します。
頭皮のマッサージは有効ですが、どうやっていいのかわからない時もあるでしょう。
そんな時に有効なのは、普段髪をとかす時に使っているブラシです。
先端が丸くなっているものを使うと刺激がなく、傷つけたりする心配もありません。
髪が濡れた状態で行うと摩擦で傷めるので、必ず乾いた状態で行います。
髪をとかしながら、ブラシの先端が頭皮に当たるようにして、ゆっくりと動かしていくだけです。
頭頂部から生え際に向かうように髪に逆らわずにマッサージしていきましょう。
頭皮用の美容液や育毛剤などと一緒に使うと、血行を促進させながらマッサージできるために有効です。
浸透させるという意味でも、指で押さえ込むより効率的ですので、同時にするといいでしょう。
まとめ
頭皮が硬い状態は、何もいいことがありません。
乾燥した状態を続けていけば、薄毛につながるのも当然です。
血行障害が起きれば、さまざまなところにも影響が派生していくため、できるだけ早い段階から改善できるように努めていくといいでしょう。
なかなか自分の目で見れない部分でもあるため、普段から気をつけておかなければいけません。