女性の薄毛

女性の頭皮のべたつきは薄毛の危険?皮脂の過剰分泌の理由

自分の髪を触った時に、油っぽさやべたつきを感じた時は、ショックを受けるものです。

洗い方が悪かったのか、それとも何が原因なのか考えてしまうでしょう。

この状態は放置しておくと薄毛の危険性をはらんでいるかもしれません。

頭皮を守る皮脂の存在とべたつき

髪がべたついて感じる時は、まずは頭を洗おうと考えます。

正しい反応ですが、この原因が何かを突き止めなければ、対処方法を取っただけでも解決はしません。

何かの事情があって、しばらく髪を洗えない時などは、髪がべたついて感じるでしょう。

この辺にあるのは頭皮に分泌されている皮脂が原因です。

べたついてしまうのが嫌な感じを与えますが、この頭皮に分泌される皮脂は大事な役割を持っています。

人間の体で不必要なものはほとんどなく、皮脂も例に漏れません。

肌は乾燥してしまうと、内部からの水分をどんどんと失います。

頭皮も同じで、内部の水分を失い乾燥が加速してしまうのです。

入浴後に肌の水分を蒸発させないように、化粧水を大量に使いつつ、表面を乳液でコーティングするでしょう。

この間5分などと言われることもありますが、肌の水分は失われてしまうと補給するのは難しくなります。

目に見える部分と比較しても、頭皮の状態はわかりにくい場所です。

髪に隠れているから余計ににくい場所ですが、同じような状態がおきます。

そこで頭皮は自衛作用として、皮脂を分泌して肌を守っているのです。

水分が失われないように自分の力でコーティングしていますが、何らかの問題があって過剰分泌してしまうと髪がべたつきます。

頭皮の状態を知る

皮脂の適切な量は、正確に定義するのは大変難しいものです。

仮に量がわかったとしても、自分に当てはめた時にそれが正しいかどうか判断がつきません。

そこでどのような状態になっていれば適切なのかという判断が大切です。

必死の適切な量の判断につながるものは、頭皮の色から判断できる状態が挙げられます。

頭皮を見た時にやや青白い透明感のある色であれば、状態として問題がありません。

これが黄色に傾いているようであれば、皮脂の分泌が過剰である可能性が出てきます。

ふけっぽいようであれば逆に皮脂が足りない時に見られる状態です。

もしも、赤い状態なら、炎症を起こしているかもしれません。

問題がない状態であれば赤くなることはないからです。

本当に正確な量を測ろうとした場合には、マイクロスコープなどで判断するしかありません。

そこで簡易的な方法としてキットも販売されています。

フィルム状のものを貼り付けてその色の変化で判断する方法です。

誰でも簡単にできる方法として利用されるようになりました。

もう少し違った側面で判断する方法として、500円玉を使う方法もあります。

額には、頭皮と同程度の皮脂が出てくるため、まずはきれいに拭き取り500円玉を押し付けましょう。

異常が無ければ3秒程度で落下します。

これが5秒以上を保ってしまっている場合には、皮脂が過剰に分泌されている可能性があるのです。

食事や睡眠のリズム

皮脂の分泌が過剰になってしまうのには、何かしらの原因が存在しています。

いくつかの可能性が考えられますが、原因となるものは一つとは限りません。

複数の原因が絡み合い、問題を作っていることもあるのです。

その基本的な部分になるのが、毎日の食生活です。

人間の体は様々な栄養を摂取して成り立っています。

様々な栄養が相互に作用し、体を維持しているのです。

この食事のバランスが狂い、栄養素に偏りが生まれてくると、皮脂の過剰分泌を招く場合があります。

特に脂質の多い食事は、皮脂の過剰分泌につながる原因です。

ですが、少なすぎる食事も体のバランスを崩すため、適度な量を維持しなければいけません。

生活リズムという点では睡眠不足も原因です。

人間の体は一定の睡眠をとらなければ、維持できません。

睡眠不足が重なると、肌が荒れてしまうように頭皮も異常をきたします。

睡眠時間をしっかりと維持するのも大切ですが、夜10時あたりには就寝できるようにリズムを作らなければいけません。

肌のターンオーバーと関連性がある成長ホルモンの分泌を促せるからです。

この時間に良質な睡眠をとっていないと、うまく分泌されなくなり、頭皮の状態が悪化してしまう可能性が高まります。

シャンプーがきっかけにもなる

頭皮は皮脂の分泌のバランスが取れています。

髪がべたついていると感じると、シャンプーを使って洗い落とそうと思うのが当然です。

ところが、これが過剰分泌の引き金を引くかもしれません。

シャンプーで落とすのは問題ありませんが、必要以上に洗い流してしまえば、頭皮は乾燥してしまいます。

水分の蒸発を防ぐためのバリアがなくなるからです。

頭皮としては健全な状態を保つために、失った皮脂を分泌しなければいけません。

せっかく洗い流したのにも関わらず、また皮脂が分泌されてしまうのです。

問題は、このいたちごっこがどんどんとエスカレートしていく点にあります。

落とした皮脂を洗い流し、さらに分泌されていくことで、皮脂は過剰分泌でと傾くからです。

そうなるとさらに洗浄力の強いシャンプーを用意し、頭皮は多くの皮脂を分泌します。

同じように1日に何度も髪を洗うような人も、洗浄力の強いシャンプーを使っているのと同じような状態を生み出します。

髪を洗うのは1日1回で十分ですので、それ以上は洗わないように注意が必要です。

脂漏性皮膚炎の可能性

頭皮がべたついてる時、最も注意しなければいけないのは、薄毛になる危険がある点です。

皮脂が過剰分泌しているのであれば、脂漏性皮膚炎を起こす可能性が出てきます。

脂漏性皮膚炎とは、頭皮の皮脂が過剰分泌した結果、皮膚炎を引き起こした状態です。

フケが出やすい状態は、頭皮が乾燥している場合がよく見られますが、脂漏性皮膚炎になっている場合にも出てきます。

かゆみが強くあらわれるようになり、頭皮の状態がかなり悪化してしまうのです。

この原因は真菌と呼ばれるカビが関わっています。

皮脂をエサとして真菌が過剰に繁殖した結果、頭皮に悪影響を与えている状態です。

頭皮の環境悪化により、髪の成長にもダメージを与え、抜け毛が見られるようになります。

まばらに髪が抜けるようになり、どんどんと進行していくのが特徴です。

真菌自体は珍しいものではなく、頭皮に常在菌として存在しています。

髪を洗いすぎた結果、皮脂が過剰分泌し、これをきっかけに真菌の繁殖が高まってしまうケースもあるのです。

きれいにしようと思った結果が、逆効果になってしまう例と言えるでしょう。

注意しておかなければ、このような状態に陥るかもしれないのです。

脂漏性皮膚炎は、自分の力で治癒できない場合もあります。

特に悪化してしまった状態は、病院で医師の診断を受けなければいけないケースが多いと思わなければいけません。

炎症を起こしてしまったら、その原因から治さなければいけないからです。

特に真菌のようなカビが原因の場合、簡単には駆除できません。

抗炎症剤やステロイドを使えば状態を改善できますので、早めに専門医に相談すると良いでしょう。

まとめ

頭皮がべたついている時は、何かしらの問題が隠れています。

生活習慣などに起因する場合も多く、食事や睡眠のバランスが崩れている時などに見られるため、生活を正すきっかけにもなります。

洗浄力の強いシャンプーを使っている時には、一度ナチュラルなものに変えてみるのも大切です。

シャンプー自体で頭皮があれてしまうようなケースもあるため、状態を見ながら選びましょう。