炎症や吹き出物などが出来ているわけじゃないのに頭皮が痛い、という経験はありませんか?
その頭皮の痛みはもしかしたら神経痛かもしれません。
今回は頭皮に起こる、「頭皮神経痛」について、その原因と対処法をご紹介したいと思います。
Contents
頭皮神経痛って?
頭皮神経痛は薬を飲むような痛みではありません。
頭皮がチクチクする、痺れるような感じがする、なんだか違和感がある、といった痛みが頭皮神経痛です。
頭皮全体に症状が出る人もいますが、頭皮神経痛の多くは後頭部と言われています。
後頭部がチクチクしたり、違和感があったら頭皮神経痛かもしれません。
後頭部に表れる頭皮神経痛を「後頭部神経痛」といいます。
後頭部神経痛には
・頭の片側に起こる
・首から後頭部・頭頂部にかけて痛む
・耳の後ろ側が痛い
・一瞬ピリッとした痛みが走る
・ヒリヒリ、チクチクした痛み
・痛みがない時もしびれや違和感がある
などの特徴があります。
後頭部神経痛は1週間くらいで治まることが多いと言われています。
手術をしたり、危険な病気ではありません。
後頭部の神経には大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経の3つがあります。この3つとも頭を支える首の筋肉の間から出ているんです。
なので、筋肉による圧迫を受けやすいんですね。圧迫されることで神経痛が発生すると考えられています。
どうして頭皮神経痛になるの?
頭皮神経痛の原因は
・ストレス
・頚椎症
・睡眠不足
・栄養不足
などの原因が考えられます。
頚椎症などの外的要因としては、
・姿勢が悪い
・頚椎の変形
・デスクワークなどでずっと同じ姿勢を取ることが長い期間続くこと
・肩こりが重度であること
などが後頭部神経痛を引き起こす原因と考えられています。
また、ビタミンB1、B12の不足でも症状がでると言われています。
頭皮神経痛はいつ起こりやすい?
頭皮神経痛は季節の変わり目や洗髪時、ブラッシング時などに起こることが多いと言われています。
暑い季節よりも寒い冬に症状が出る人が多いようです。
頭皮神経痛にならないためにできること
ビタミンB1、B12
ビタミンB1,B12を積極的に摂取しましょう。ビタミンB1は豚肉、大豆、うなぎなどに多く含まれます。
ビタミンB12は海苔、しじみ、アサリなどの貝類に多く含まれています。
運動
適度な運動も効果があるとされています。無理はしないように、いつもより1つ遠くの駅まで歩いてみるとか、エスカレータやエレベーターは使用しないで階段を使うなど、ほんの少し気をつけるだけで大丈夫です。
お金がかかることでもなく、今すぐに出来ることなので、毎日の生活を少し意識して変えてみましょう。
入浴
いつもはシャワーだけで済ませている人も、ゆっくり湯船に浸かる習慣を身につけましょう。
忙しい人でも20分、湯船に浸かる時間を取ってみてはいかがでしょうか。
湯船に浸かるという行為は、血行促進などの他に精神的なストレスの軽減にも役立ちます。
ぬるめのお湯でゆっくり浸かることがおすすめです。
蓋をテーブル代わりにして雑誌や小説を読んでいると20分はあっという間に過ぎてしまいます。
また、明かりを暗くしてのんびりリラックスして入るのもおすすめです。好きな香りの入浴剤を入れてもいいですね。
バランスの良い食事
頭皮神経痛にはバランスの良い食事も効果的とされています。野菜を多めに、タンパク質も炭水化物も摂取しましょう。
ダイエットなどで炭水化物を抜くと、頭皮神経痛や抜け毛の原因にもなります。
睡眠
睡眠不足も原因となることがあります。
理想の睡眠時間が6時間〜8時間。
ただ睡眠時間を確保するだけでは予防になりません。
予防には質の良い睡眠が必要になります。
湯船に入って温まってから寝る、寝る前にスマホなどを見て脳を覚醒させない、などの対処をして質のよい睡眠を心がけましょう。
部屋の明かりが気になったり、時計の音が気になったりする人にはアイマスクや耳栓もおすすめです。
アイマスクは偏頭痛対策にも有効と言われています。
頭皮神経痛になったときの対処法
頭皮神経痛かな、と思ったらまずは神経内科を受診しましょう。
受診の他に自宅でできる対処は
・ゆっくりお風呂であたたまる
・温かい食べ物、飲み物を摂取する
・睡眠をしっかり摂る
・栄養をしっかり摂る
・適度な運動をする(無理ならストレッチをする)
などがあります。
頭皮神経痛以外で頭皮が痛い場合
頭皮に赤みがある、痛みが我慢できないほどひどい、頭皮が熱を帯びている、頭皮が腫れている、などの場合は速やかに医師の診察を受けてください。
帯状疱疹
また、帯状疱疹でも頭皮に痛みがでることがあります。背中などに水疱ができることがあるので、チェックしてみてください。
脂漏性皮膚炎
かゆみを伴う症状の場合、脂漏性皮膚炎の場合があります。この場合は皮膚科を受診しましょう。フケなどの症状が出ることもあります。
接触性皮膚炎
シャンプーなどが頭皮に合わない場合、接触性皮膚炎を起こした可能性もあります。シャンプーの使用を中止し、違うシャンプーに変えることで治る場合がほとんどです。
シャンプーで炎症が起こっている場合、新しいシャンプーやコンディショナーでも炎症が起こる可能性もあります。なるべく低刺激のもの、油分を取りすぎないもの、香料や着色料にも気をつけて選びましょう。
それでも良くならない場合は皮膚科を受診しましょう。
日焼け
紫外線は1年中出ています。夏ではないと油断していると頭頂部などつむじなどで無防備な部分が日焼けをしてヒリヒリする場合もあります。帽子をかぶるなどの対処が必要です。
頭皮の乾燥
頭皮の乾燥でも頭皮が痛くなる場合があります。シャンプーの回数を減らす、シャンプーの量を減らす、うるおい成分配合のシャンプーに変えてみる、などの対処が有効です。
それでも乾燥する場合、頭皮用のオイルなどでマッサージしてみましょう。水分不足で肌が乾燥することもあります。こまめな水分補強を心がけましょう。
冷え
身体や頭皮が冷えることで痛みがでることもあります。頭皮だけ温めればいいということはなく、体全体の血行をよくすることが大切です。
お風呂にゆっくり浸かる、運動で血行をよくする、血行がよくなる生姜などの食材を積極的に取り入れるなどの対処方法があります。
首の凝り
首や肩が凝りすぎていると、首から頭頂部にかけて痺れるような感覚があったりピリっとした痛みが走ることがあります。
ホットタオルで温めたり、マッサージをすることで治ることがあります。
まとめ
いかがでしたか?
頭皮になんだか違和感がある、ヒリヒリするなどの症状があったら頭皮神経痛かもしれません。
まずは神経内科を受診しましょう。
頭皮神経痛にならないために、睡眠と栄養をしっかり摂るなどの対処をしましょう。
もしなってしまっても1週間くらいで自然に治ることの多い頭皮神経痛。
治ってしまうとすっかり忘れてしまいがちですが、日々の生活の中で少しずつ予防していきましょう。