なにげなく鏡で自分の頭皮をチェックしてみたら赤くなっていたという場合、自覚症状は何もなくてもやはり不安になってしまいますよね。
さらに最初は頭皮が赤いだけだったのにかゆみが出てきたという場合には、薄毛や抜け毛が起こる前触れである可能性があるため特に注意が必要です。
そこでこの記事では、なぜ頭皮が赤くなるのか、その原因や改善方法について詳しく見ていきたいと思います。
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頭皮と髪の関係とは?
頭皮も皮膚の一部であり、表皮の下に真皮があり、さらにその下に皮下組織があります。
真皮には毛細血管が多くあり、真皮に栄養素を運んだり血管の収縮や拡張により体温を調節するという働きを担っています。
頭皮の真皮には毛根があり、血液の流れにより運ばれてきた酸素や栄養素は、毛乳頭を通過して毛母細胞へと運ばれていきます。
ですから頭皮の血行が滞ってしまうと、髪の成長に必要な栄養素が行き渡りにくくなるため、髪の成長が遅れたり薄毛や抜け毛の原因となってしまいます。
健康な頭皮の色とは?
健康的な状態の頭皮は、水分や皮脂のバランスが整い保湿されているため青白い色をしています。
ですから頭皮が赤い場合は健康的な状態であるとはいえず、何らかのトラブルを抱えている可能性が高いといえるでしょう。
頭皮が赤くなり薄毛になる前兆とは?
ここでは頭皮が赤くなり薄毛になる前兆には原因としてはどんなものが考えられるのか詳しく見ていきたいと思います。
血行が悪くなっている
頭皮が赤く見える場合には、血流が滞ってうっ血している可能性があるため気をつけなければなりません。
血行が悪くなる原因としては、栄養偏った食生活や運動不足、睡眠不足やストレスなどの生活習慣の乱れなどが考えられます。
頭皮が炎症を起こしている
シャンプーの回数が多いため頭皮が乾燥してフケが増え雑菌が繁殖したり、自分の頭皮のタイプに合っていないシャンプーを使っていると炎症のために赤くなる場合があります。
また使っているスタイリング剤やヘアケア商品が頭皮と合っていない場合や体調不良などの際にも、突然アレルギー反応を起こり頭皮が赤くなることがあるため注意が必要です。
紫外線や外気の影響を受けている
外出時には常に頭皮や髪に直接紫外線が当たっている状態となるため、日焼けをして頭皮が赤くなることがあります。
また頭皮が外気の影響などで乾燥すると、かゆみや赤みを引き起こすこともあります。
何らかの皮膚疾患が起きている
頭皮が赤い場合には、何らかの病気にかかっている可能性もあります。
頭皮が赤くなる病気には、脂漏性皮膚炎や皮脂欠乏症皮膚炎、乾癬などがあり、これらは病院での治療が必要となります。
きちんと治療を行わないと、薄毛や抜け毛などの直接的な原因となるため注意が必要です。
頭皮湿しんが出た場合には特に注意が必要
頭皮が赤くなり湿疹ができたり、頭皮の一部がはがれ落ちるなど髪の生え際などにみられたら、それは頭皮湿疹である可能性が高いと言えます。
頭皮湿疹の主な原因としては、空気の乾燥やシャンプーのしすぎ、ストレスなどが挙げられ、季節に関係なく症状が現れるのがその特徴となっています。
頭皮の毛孔部にできた赤い湿しんはかゆみを引きおこし、やがてかさぶたになり、フケが目立つようになります。
症状がひどい場合には、皮膚科などの専門医に相談した方がいいですが、今使っているシャンプーをもう一度見直してみることも大切です。
日常生活の中で気をつけるべきポイントとは?
以下では、頭皮が赤くなり薄毛になるのを防ぐために日常生活の中で注意すべきポイントについて詳しく見ていきたいと思います。
栄養バランスの整った食生活を心がける
頭皮の皮脂は、常在菌であるマラセチア菌などによって分解されて皮脂膜となり、皮膚のバリア機能を高める役割を担っています。
しかし、外食や脂質の多い食品ばかり取るなど栄養バランスの偏った食事を続けていると、皮脂が過剰分泌されマラセチア菌が大量に繁殖してしまうため、脂漏性皮膚炎などの原因になってしまうことがあります。
ですから良質なタンパク質を中心に、ビタミン類やミネラルなどが不足しないように毎日バランスのよい食事を心がけましょう。
質のよい睡眠を取る
慢性的な睡眠不足に陥っている方は、そうではない方と比較して薄毛や抜け毛になるリスクが高くなると言われています。
質のよい睡眠は、心身の疲労を取り除くだけでなく、成長ホルモンの分泌を促し頭皮環境を整え薄毛を予防する効果もあるため、毎日6~8時間は睡眠を取るように心がけましょう。
ストレスを溜めない
ストレスの蓄積は免疫力の低下や血行不良の原因となり、頭皮の赤みの引き金となるだけでなく、薄毛や抜け毛のリスクも高まります。
ですからできるだけストレスを溜めないように、自分なりのストレス解消方法を見つけておくことが大切です。
ヘアカラーやスタイリング剤の使用を避ける
頭皮が赤くなった場合には、現在使っているヘアカラー剤やスタイリング剤などに対してアレルギー反応を起こしている可能性もあるため、それらの使用をやめて少し様子を見るようにしましょう。
頭皮への刺激が強いシャンプーは避ける
市販されているシャンプーの中でも、特に界面活性剤が含まれているのアルコール系のシャンプーは洗浄力が高いため、頭皮への刺激が強いと言われています。
頭皮の赤くなっていたりかゆいと感じている方は、これらのシャンプーの使用を避け、頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーを使用するようにしましょう。
紫外線対策をしっかり行う
紫外線による頭皮へのダメージを避けるためにも、日傘や帽子など対策をうまく活用するようにしましょう。
特に紫外線の強い夏にはUVカット機能のあるものを使用して、髪専用の日焼け止めなどもうまく活用するようにしてください。
頭皮の赤みを予防するヘアケア法とは?
頭皮が赤みや薄毛を防ぐためには、シャンプーする際はもちろん、その前後のヘアケアも非常に重要です。
そこで以下では、そのヘアケアの仕方について具体的に見ていきたいと思います。
シャンプー前にしっかりブラッシングしよう
シャンプーする前には髪をブラッシングして、あらかじめ頭皮や髪の汚れをある程度落としておきましょう。
さらにプレオイルタイプのヘアケア剤を使い、頭皮をマッサージするのがおすすめです。
ゆっくりと下から上に向かって血液を押し流すように行うと、頭皮についている付着物や汚れも落とすことができます。
指の腹を使い頭皮を洗う
髪に優しいアミノ酸系のシャンプーを使い、爪を立てずに指の腹を使って優しく頭皮を洗いましょう。
頭皮のバランスを整えるために、週に何回かスカルプシャンプーを取り入れるのもいいですよ。
髪の毛先にトリートメントをつける
トリートメントを頭皮につけると毛穴が詰まり頭皮環境の悪化につながるため、トリートメントは髪の毛先を中心につけるようにしましょう。
タオルドライして髪の水気を切る
トリートメントを洗い流した後には髪の水気を切りタオルドライをしましょう。
切れ毛や抜け毛の原因となってしまうため、髪同士を擦り合わせたりせずにタオルに髪を挟んでポンポンと叩くようにして拭いてください。
ドライヤーでしっかり髪を乾かす
シャンプーした髪を自然乾燥させると雑菌が繁殖して髪の赤みや炎症、また抜け毛や薄毛の原因となるため、ドライヤーでしっかり乾かすようにしましょう。
まとめ
頭皮が赤くなった際に、栄養バランスの整った食事を心がけたり質のよい睡眠を取るなど生活環境を見直しても改善しない場合は、何らかの病気が関わっている可能性があるためくれぐれも注意が必要です。
また間違った方法でシャンプーなどのヘアケアを行っていないか、一度振り返ってみることも大切です。
頭皮が赤くなるという症状の他にも、かゆみがあったりフケが増えた、また頭皮湿しんが見られる場合には、念のために皮膚科などの専門医を受診することをおすすめします。