ヘアケア

イワシやサバが女性の薄毛に効果的!その理由は?

近年、薄毛で悩む女性が増加しています。女性にとって髪は大切なものですから、薄毛予防をしっかり行いたいところです。

「気軽に薄毛予防を始めたい……」
「薄毛に効果のあるものを食べたいけど、高価な食材や、手間がかかるのは、ちょっと……」

という方にぜひおすすめしたいのが、今回ご紹介する「イワシ」「サバ」です。

どちらも缶詰としても売っていますし、サバは切り身を買えば比較的調理しやすい青魚です。

薄毛の原因を突き詰め、なぜイワシやサバが薄毛に効くのかを見ていきましょう。

薄毛の原因とは?

薄毛の原因には様々なものが考えられます。遺伝やアレルギーといった理由もありますが、後天的なものをいくつか挙げてみましょう。

血行不良

健康な髪を作るには栄養素が必要です。

では、その栄養は誰が髪の毛に運んでくれるのか?

それは、血液です。

体中をめぐる血液が、体の隅々まで栄養を届けてくれているのです。

しかし、血行が滞ってしまうと、栄養や酸素が全身に行き届かなくなってしまい、その結果、様々な体の不調が起こってしまいます。

肩こり、むくみ、冷え、生理不順などがよく知られていますね。

薄毛も血行不良の症状の一つです。

頭皮や髪の毛は、体の末端部分であるため、血流の影響を大きく受けてしまいます。

血液が栄養を運ぶ働きを果たせなくなった結果、頭皮や毛髪に影響が出てしまうのです。

たんぱく質の不足

髪は90%以上がたんぱく質から出来ているといわれています。

もう少し掘り下げると、「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質が、髪を作っているのです。

では、ケラチンはどのように作られるのか?

実は、ケラチンは何かの食物から直接取り込むものではなく、たんぱく質がアミノ酸に一度分解され、分解されたアミノ酸が再合成した際に作られるのです。

ケラチンを作るアミノ酸のうち、体内で合成されないアミノ酸も存在します。

これらは必須アミノ酸と呼ばれ、食物から直接摂る必要があります。

栄養不足

髪を作り出すのはたんぱく質。

では、髪を成長させ、美しく保つために必要なのは?

答えは、栄養です。

髪の成長にはさまざまな栄養が必要で、これらが不十分だと抜け毛が増えたり、髪の元気が無くなったりして、薄毛につながります。

また、ケラチンのもとになるアミノ酸を合成するためには、様々なビタミンやミネラルが必要です。

好きなものばかりを食べて、栄養バランスが偏ってしまうと、体全身に悪影響だというのはイメージしやすいと思います。

髪の毛もまた、影響を大きく受けてしまうのです。

イワシやサバが薄毛に効果的な理由

それでは、なぜイワシやサバは、薄毛に効果的といわれるのでしょうか?

ここからは、イワシやサバが含む栄養素について、見ていきましょう。

EPAとDHA

EPAとは、「エイコサペンタエン酸」、DHAは「ドコサヘキサエン酸」のこと。

青魚に多く含まれている脂肪酸です。

脂肪酸とは、脂質のものになる要素のことなのですが、脂質と聞くと何だか体に悪そうな印象があるかもしれません。

もう少し掘り下げてみましょう。

脂肪酸は「飽和脂肪酸」と、「不飽和脂肪酸」に分けることが可能です。

飽和脂肪酸はバターや肉類などの動物性脂肪に多く含まれ、不飽和脂肪酸は植物性脂肪や魚の油に多く含まれています。

不飽和脂肪酸の中には「必須脂肪酸」があります。

必須脂肪酸は体内で作ることができないので、食物から摂らなければなりません。

EPAとDHAは、必須脂肪酸の一種。体に良い油なのです。

EPAには、血小板が血管の中で固まるのを防ぐ働きがあり、DHAには赤血球などの血液中の成分を柔らかくする働きがあります。

また、EPAとDHAにはどちらにも血中の中性脂肪を低下させる機能が。血中の中性脂肪は血液をドロドロにさせてしまうので、血行不良の原因となっています。

EPAとDHAをあわせて摂ることで、血流が改善し、血液がサラサラに。

さらに、中性脂肪やコレステロールによる高脂血症を防ぎ、血管の柔軟性を高める力も。

様々な相乗効果によって、血行不良の改善が期待できるのです。

動物性たんぱく質

イワシやサバに含まれる動物性たんぱく質。

動物性たんぱく質は、人の身体に近いアミノ酸組織となっているため、血液や筋肉を作るのに適しています。

また、髪の主成分であるケラチンを作り出すのに欠かせない必須アミノ酸を、バランスよく含んでいるのも見逃せません。

植物性たんぱく質と比べると脂肪分が高いため、動物性たんぱく質だけを食べ過ぎるのではなく、両方のたんぱく質をバランスよく摂取するのが望ましいです。

ミネラル

イワシやサバに多く含まれているミネラルの一つに、「セレン」が挙げられます。

セレンの特徴は、高い抗酸化作用です。

抗酸化作用とは、酸化を防ぐこと。

実は、鉄が酸化すると錆びてしまうのと同じように、私たちの身体も酸化し、機能が低下していくのです。

体への具体的な悪影響として、身体や血管の老化、肌トラブル、生活習慣病などが挙げられます。

セレンを摂取することで、抗酸化作用が働き、身体の健康が保たれやすくなるのです。

ビタミンB群

青魚に含まれる栄養素として、ビタミンB2、B6、B12などのビタミンB群が挙げられます。

ビタミンB群は、新陳代謝を活発にし、髪の成長をサポートする効果があるのです。

ビタミンB2は「発育のビタミン」と呼ばれています。

たんぱく質の合成をサポートし、細胞の再生や成長を促進します。

ビタミンB6は、髪のもとになるケラチンを作り出す際に必要な栄養素です。

ビタミンB12は「赤いビタミン」と呼ばれています。

赤血球中のヘモグロビンの合成を助け、血液を作るのに貢献します。

期待できる他の効果

・脂肪燃焼効果…魚の油を取り入れることで、脂肪を分解して熱に変えてくれる細胞が増加。ダイエット効果が期待できます。

・悪玉コレステロールを低下…動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果が。

・骨粗しょう症の予防…イワシやサバには、骨の材料となるカルシウムが含まれています。

・記憶力の維持…EPAやDHAは、脳神経の発達や機能を維持する働きがあります。DHAには神経細胞を活性化させ、判断力や集中力を高めてくれる力も。

イワシ缶、サバ缶でも良いの?

「お魚は調理するのが手間だから、ちょっと……。」

と思う人もいるかもしれません。

ですが、大丈夫です。

イワシ缶やサバ缶も、十分に効果が期待できます。

イワシ缶やサバ缶は、生魚を缶に詰め、圧力釜で熱処理して作られます。

サバやイワシは煮たり焼いたりすると、水溶性の栄養分が溶けだしてしまいがちですが、缶詰の製法ならば魚の栄養分を余すことなく摂取できるのです。

缶詰なら、忙しい朝の時間にパッと用意することができますね。

買い置きをしておけば、疲れて買い物ができなかった日の急な夕飯としても使うことができます。

それに、保存がしやすいのも利点といえるでしょう。

イワシ缶やサバ缶の賞味期限は2~3年と大変長いので、非常食を兼ねて備蓄しておくのも有りかもしれません。

栄養倍増の食べ合わせ

玉ねぎ

玉ねぎの辛味成分である「硫化アリル」には、血栓を溶かす上に、悪玉コレステロールを減らす効果が。

イワシやサバと食べることで、血液サラサラの相乗効果が期待できます。

キャベツ

DHAは体に良い油ですが、不飽和脂肪酸は酸化しやすいという特徴があります。

キャベツに含まれるビタミンCは、DHAの酸化を防ぐのに効果的。

ゴマ

EPAもDHAと同じく、体には良いものの、酸化しやすいです。

ゴマに含まれるビタミンEは細胞膜に入り込み、柔らかいEPAを酸化から守る働きが。

しょうが

血行を促進し、体をあたためる効果が期待できるのが、しょうがです。

魚や肉の消臭作用でも知られていますね。

サバやイワシとあわせて血行の改善が期待できます。

イワシ&サバの青魚パワーで髪も元気に!

女性の薄毛の原因である、血行不良や栄養不足。

これらの改善には、イワシやサバに含まれるEPAやDHA、たんぱく質、ミネラル、ビタミンがとても効果的に働きます。

薄毛に困っているけれど、何から始めようか悩んでいる人は、イワシやサバを普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?