かぼちゃ、食べてますか?ハロウィンの時期にはよく見るけれど、そんなに食べてないな…と思った女性は、とっても損をしているかもしれません。
かぼちゃは美容にも美髪にも最適な、とても栄養素が高い緑黄色野菜なんです。
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かぼちゃの基礎知識
身近にありすぎて、かえってあまり詳しく知られていないかぼちゃ。
かぼちゃってどんなものなのでしょうか。
原産地は南北アメリカ大陸、生産地は中国やインド
かぼちゃは、メキシコやその周辺地域で紀元前1万年頃から栽培されてきたといわれています。
日本には、16世紀にポルトガル人がカンボジア産のかぼちゃを持ち込んだという説が有力です。
現在は日本の全収穫量の約46%が北海道で、その他鹿児島や茨城などが主要生産地となっています。
世界的には中国が最も多く、次いでインド、イラン、アメリカなどで多く収穫されています。
旬は、国産のものは5~9月、輸入品は1~5月頃です。
かぼちゃの種類
かぼちゃはウリ科で、大きく分けると「西洋かぼちゃ」「日本かぼちゃ」「ぺポかぼちゃ」の3種類あります。
現在出回っているのはほとんどが西洋かぼちゃで、くりゆたか、えびすかぼちゃ、みやこかぼちゃ、九重栗かぼちゃなどがあります。
表面に縦のラインがありますがそれほど深くなく、表面はつるんとしています。ほくほくとした食感と強い甘みが特徴です。
日本かぼちゃは黒皮かぼちゃ、菊座かぼちゃ、小菊かぼちゃなどがあり、西洋かぼちゃに比べると小ぶりでごつごつしたものが多くなっています。
また、ねっとりしていますが甘みはそれほど強くなく、水分が多めです。
市場に出回ることはあまりなく、主に料亭などで使われています。
ぺポかぼちゃは北米南部が原産のかぼちゃで、ハロウィンで飾られるオレンジ色が鮮やかなプッチーニやベビーパムなどがこの種類です。
また、ズッキーニもぺポかぼちゃの一種です。
かぼちゃに含まれる成分
かぼちゃの成分は種類によって違いますが、西洋かぼちゃはほぼどれも以下の成分を含んでいます。
・炭水化物
・タンパク質
・脂質
・ビタミン…ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、葉酸、
パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK
・ミネラル…カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、
セレン、モリブデン など
・食物繊維
特にビタミンの量が多く、かぼちゃ1/4個でビタミンAやC、Eは1日の必要摂取量を超える量含んでいます。
また、食物繊維が多いのも特徴で、必要摂取量の1/2と、食物繊維が不足気味の日本人にうってつけの食材です。
かぼちゃの健康・美肌・美髪効果
栄養素がバランス良く含まれているかぼちゃには、様々な健康効果があります。
便秘の予防・改善効果
かぼちゃは野菜の中でも非常に食物繊維が多く、水溶性と不溶性の比率が1:3と不溶性のほうが多くなっています。
水溶性食物繊維は粘りがあり、糖質の吸収を抑え血糖値の急激な上昇を防いでくれます。
また不溶性食物繊維は水分を吸収して大きくなり、便のかさを増やして便秘解消に役立ちます。
日本人は全体的に食物繊維の摂取量が不足していて、女性の場合目安摂取量が18g以上なのに対し、実際は13g程度しか摂っていません。
かぼちゃは角切り1個で約1gの食物繊維を含んでいますから、5個食べれば不足分を補うことができるのです。
免疫力や自然治癒力の強化
大気中に含まれる細菌やウイルスから身を守ってくれる成分に、β-カロテンがあります。
粘膜や皮膚を丈夫にして病原体の侵入を防ぎ、免疫力や自然治癒力を強化してくれるのです。
さらに、ビタミンCにも同様の作用があります。
かぼちゃには両方の成分がたっぷり含まれているので、風邪やインフルエンザなどの予防に良いといわれています。
活性酸素を除去する効果
人間の体内では常に活性酸素が生まれており、正常な細胞を攻撃して酸化させてしまう作用があります。
それに対抗するために、私たちの身体には抗酸化物質が何種類も存在していますが、加齢とともに減ってきてしまいます。
すると傷ついた細胞が分裂して体内に異変を起こし、動脈硬化や老化、ガンなどの原因となるのです。
そこで助けとなるのが、かぼちゃのビタミンCとビタミンEです。
かぼちゃ1/4個にはビタミンCが1日の目安摂取量の1.1倍、ビタミンEは約2倍も含まれています。
さらにビタミンA(β-カロテン)も約1.3倍で、ビタミンA・C・Eが合わさると強力な抗酸化作用を発揮してくれます。
貧血を予防・改善する効果
日本人女性の多くが、鉄欠乏性貧血に陥っています。鉄分を含む食材が少ない上、生理によって鉄分が失われてしまうのです。
かぼちゃには、鉄分が多く含まれています。
さらに、銅も非常に豊富です。
銅は食事から摂った鉄分を変化させ、赤血球のヘモグロビンが吸収できるようにする働きがあります。
つまり、いくら鉄剤などで鉄を補給しても、銅が不足すると健康な血液が作られないのです。
鉄欠乏性貧血と診断された女性は、毎日かぼちゃを摂取することで改善が期待できます。
血流を良くし冷えを改善する効果
ビタミンEには、毛細血管を拡張して血行を促進する働きがあります。
女性は熱を生み出す力が男性に比べて弱く、冷え性になりやすくなっています。
するとむくみやすくなったり血行が悪くなって血色が悪くなったりしがちです。
また、身体が縮こまって生活の質も落ちやすくなります。
かぼちゃには非常に多くのビタミンEが含まれており、血流を良くして冷えやむくみを緩和させることができます。
ハリのある白い美肌を保つ効果
肌のハリは、真皮層になるコラーゲンが大きく関わっています。
加齢とともに肌がたるみやすくなるのは、コラーゲンが変質して弾力が失われてしまうからです。
かぼちゃに含まれるビタミンCはコラーゲンの生成に大きく関わっており、充分摂取することで肌のハリや柔軟性が失われるのを防ぎます。
さらに、ビタミンCにはメラニン色素の生成を食い止めたり、できてしまったシミの排出を促進したりする作用があるため、シミの予防・改善効果も期待できます。
抜け毛や薄毛を防ぐ効果
ビタミンCによるコラーゲン生成作用は、抜け毛や薄毛の予防・改善効果にも大きな力を発揮します。
頭皮は1年中紫外線を浴びているため、乾燥して頭皮が硬くなっています。
頭皮の下には毛細血管があり、髪の毛は毛細血管から栄養をもらうことで成長しています。
そのため、頭皮が硬くなって血管が圧迫されると血流が悪くなり、栄養が届かなくなって髪が育ちにくくなり、抜けやすくなるのです。
コラーゲンには頭皮を柔軟に保つ作用があり、さらにビタミンEによって血流が良くなるため、頭皮にたっぷり栄養が届くようになるのです。
また、ビタミンEの化学名はトコフェロールといい、子供を産むという意味があります。
そのことからわかるように、このビタミンには女性ホルモンの分泌を良くする作用があるのです。
女性ホルモンは髪の毛の成長や健康を促進し、太くしっかりさせる働きがあります。
そこから、かぼちゃを食べることで髪の毛のハリやコシ、ツヤをアップさせ、抜け毛や薄毛を防ぐ効果もあるといわれているのです。
かぼちゃは全部食べられます
かぼちゃは美しい黄色が特徴ですが、実は皮にはβ-カロテンが黄色い部分の2倍以上含まれています。
皮表面を洗ってから調理すればとても柔らかくなり、美味しくいただけますから、捨てないで食べるようにしましょう。
また、わたも皮と同様、豊富なβ-カロテンを含んでいます。
さらに、黄色い部分より甘みが強いのです。
かぼちゃの煮つけを作る時などに、わたも一緒に入れて煮込みましょう。
最後に、種。
種にはビタミンEやB1・B2などが豊富に含まれており、エネルギー代謝促進、疲労回復、生活習慣病の予防など様々な健康効果があります。
さらに、必須脂肪酸のリノール酸やオレイン酸も含まれており、悪玉コレステロール値や血圧を下げるといわれています。
かぼちゃの種は、洗ってから1~2日天日干しにして乾燥させればそのまま皮を剥いて食べることもできますし、油で炒めてから剥いてもOKです。
余すところなく食べられるかぼちゃで、健康と美肌、美髪を手に入れましょう!