女性の薄毛

女性は産後の抜け毛がひどい!抜け毛や薄毛対策をご紹介

出産後、ホルモンバランスの影響により、女性の体には様々な変化が起こります。

様々なトラブルの中でも、出産を終えたほとんどの女性に起きるとされているのが抜け毛の問題です。

産後抜け毛が起きる原因について知り、あなたがすぐにできることで予防、対策をしていきましょう。

1. 産後に起こる抜け毛

一般に産後抜け毛と言われている現象は別名分娩後脱毛症といい、出産後に抜け毛が一時的に増えることを指します。

産後抜け毛が発生する度合いや期間は人それぞれではありますが、程度の差こそあれ出産を終えた女性の大多数が経験する現象です。

ブラッシングをしたときに抜け毛がブラシに絡まる、お風呂場でシャンプーをしたときにいつもより多く髪の毛が抜けていることに気づく、といったことから産後抜け毛が起きていることに気が付きます。

産前より多い量の髪の毛が抜けてしまう訳ですから、場合によっては地肌が透けてしまったり、局所的に髪の毛が薄くなってしまったりすることもあります。

ただし、産後抜け毛は産後のホルモンバランスによって起きている現象のため、時間が経てば自然と改善されることが殆どです。

髪が一時的に薄くなったとしても過度に心配しすぎる必要はありません。

ただ、ストレスなどの外的要因が重なって抜け毛が深刻になることで脱毛症を引き起こすことも稀にありますから、抜け毛の量が多すぎる、様子がおかしいなど自身の髪に異常を感じた場合はすぐに病院を受診するようにしましょう。

2. 抜け毛が起こりやすい時期について

産後抜け毛が発症する時期は個人個人によって異なりますが、産後3ヶ月頃から症状が現れる場合が最も多いといわれています。

そして、そして産後4か月、5か月あたりに抜け毛の量はピークを迎えます。

早い人では7か月頃、時間がかかる人でも産後1年が経つ頃には抜け毛が落ち着いてきます。

人間のヘアサイクルは3つの時期から成っています。

一つ目は髪が生える「成長期」、そして二つ目は髪が抜ける「退行期」、三つ目は次の髪が生えるための準備期間である「休止期」です。

正常なホルモンバランスを持つ人の場合はこの三つが繰り返し行われます。

しかし妊娠中の女性はホルモンバランスの変化により、髪が「成長期」の状態のまま停滞しやすくなります。

出産を終えると同時に「成長期」の状態であった髪が「退行期」へと一気に以降することで、産後抜け毛が起きるのです。

3. 産後に抜け毛が起きる原因とは

ホルモンバランスの乱れ
産後の女性に起きる抜け毛には様々な要因があるといわれています。

その中でも一番大きな要因であるのが、ホルモンバランスの乱れです。

妊娠中の女性は、卵胞ホルモンである「エストロゲン」というホルモン物質の分泌が多くなります。

「エストロゲン」が過剰に分泌される影響により、本来の生え変わりサイクルで抜け落ちるべきであった髪の毛は抜けにくくそのまま生えつづけている状態になります。

出産後は妊娠中からホルモンバランスが変化して、「エストロゲン」の分泌が急に減少するため髪の生え変わりサイクルが妊娠前と同じような状態へと変化します。

そうすると、妊娠中に本来抜けるべきであったがそのまま生え続けていた髪の毛と、産後に自然と抜ける時期を迎える髪が同時に抜けてしまう現象が起こります。

この現象こそが、多くの産後の女性を悩ませている産後抜け毛です。

精神的なストレス 
妊娠・出産という行為は女性の体にとって大きな負担となります。

そのうえ、産後は体力が 十分に回復しきらないうちに育児が始まります。

慣れない子供の世話をすることになり、自分自身の食事や睡眠もままならず自由がきかない生活が幕を開けるのです。

また、自身と夫の両親の関係や、夫の育児に対する協力を得られるか否かによっても女性が抱えるストレスの度合いは変わってきます。

精神的なストレスがかかると健康な髪は育ちにくくなってしまうのです。

頭皮環境の変化
産後の女性は慣れない育児の忙しさや日々の疲れによって自分の時間が持ちにくくなります。

そのため髪を洗う頻度が減ったりして、頭皮に皮脂やホコリなどがたまってしまうと、毛穴が詰まりやすくなるので健康な頭皮が保ちにくい状態になります。

また、ホルモンバランスの影響を受けることで産後に頭皮の肌質が変わり、産前から使っていたヘアケア製品が体質に合わなくなってしまうこともあります。

頭皮が乾燥し、乾燥した頭皮を守るために皮脂が多めに分泌されたりして頭皮環境の変化が起こると健康的な頭皮を維持するのが難しくなってしまうのです。

4. 対策方法

食生活を改善する
食生活を改善して必要な栄養素を取り入れることによって、産後抜け毛を少しでも改善することができます。

特に、産後の女性は出産で受けたダメージから母体を回復させることと、子供のための母乳づくりのために産前よりも栄養が必要になります。

そのため、髪をつくる主成分であるタンパク質、それからビタミンB群、ミネラル、亜鉛などを含有する食品を積極的に摂取することで健康的な頭皮環境をつくることができます。

髪をつくる一番の主成分はタンパク質です。

タンパク質を多く含むのは大豆、肉、卵など、また、ビタミンB群を多く含むのは豚肉やレバー、まぐろ、かつおなどの魚類です。

ミネラル・亜鉛を摂取できるほうれん草、レバー、ワカメなどの海藻類も加えて食べられるとよりよいでしょう。

睡眠を十分に取る
睡眠が不足していると抜け毛の原因になります。

出産後は新生児のお世話でなかなか時間を取るのが難しくなりますが、可能な範囲で構いませんのでしっかりと睡眠時間を取るようにしましょう。

時には家事を手抜きすることも大切です。

子供が寝ているときに完璧に家事をしようとすると、睡眠時間が短くなってしまいます。

子供が寝ていて自分も自由な時間は迷わず寝てしまうことをおすすめします。

頻繁な授乳や夜泣きの対応などに追われて、慣れない育児で忙しいママにとって睡眠時間を確保するのは正直難しいです。

しかし、健康な髪を保つためには休息が必要であり、疲れが取れないまま無理をしてしまうと抜け毛の悪化を引き起こすこともあります。

少しでも眠れる時は睡眠を取るようにして、寝る前はスマホなどの電子機器を触らずに心身ともにリラックスした状態でいるようにしましょう。

髪や頭皮にとってダメージの少ないヘアケア方法に変える
産後の抜け毛に悩む女性におすすめなのが、髪や頭皮にとってダメージの少ないヘアケア方法に変えることです。

例えば普段使っているシャンプーをノンシリコンのものに変えたり、ヘアブラシできちんとホコリをとったりするなどのケアを行うことで、産後の抜け毛を減らすことができます。

産後に体質が変わり、出産前に使っていたヘアケア用品が合わなくなったと感じる女性は多くいます。

これも、ひとえにホルモンバランスの変化に由来するものです。

洗浄能力の高いシャンプーは頭皮への刺激が強いので、お肌の調子が敏感になりやすい産後には避けるのが望ましいです。

比較的洗浄成分が強すぎないオーガニックのシャンプーなどを選ぶことをおすすめします

育毛剤やサプリメントを取り入れる
日々の生活習慣を整えるだけで抜け毛が改善されない場合は、育毛剤やサプリメントを取り入れてみてください。

産後の抜け毛対策に特化した育毛剤も発売されていますよ。

また、どうしても仕事が忙しく食事の用意に時間をかけられないなど、バランスのよい食事をとるのが難しいという人は、サプリメントで栄養を補給するのも検討してみてください。

特に、母乳育児をしている人は栄養が必要になるので、授乳中でも摂取できるサプリメントを探してみるとよいでしょう。

育児のストレスをためない
慣れない育児生活でストレスをためてしまうと、産後抜け毛が悪化する要因となるうえに、健康全体に悪影響を及ぼします。

育児をしているとどうしても、自分の時間が取れないためにストレスが溜まってしまいます。

少し家事を手抜きして睡眠時間を長くとるだけでもストレスは低減されます。

また、たまには夫に子供を預けて一人で出かけたり、好きな音楽をかけたりするなど、生活の中に楽しみを見出すことであなたなりストレスを緩和できるようになります。

5. まとめ

慣れない育児生活に追われて、産前と全く変わってしまったライフスタイルにストレスを抱える女性は多いものです。

精神的なストレスが溜まったり、生活習慣が乱れたりすると産後抜け毛は悪化してしまいます。

普段より少しだけ長く睡眠を取ってみる、シャンプーなどのヘアケア用品を刺激の少ないものに変えてみるなど、簡単にできることから産後抜け毛は予防できます。

ぜひチャレンジしてみてくださいね。