もうすぐ寒い時期も終わると、温かい春の季節がやってきますね。
それと共に到来するのが「花粉の季節」。
キレイなお花を見たい気持ちはあるのだけれど、どうしても辛い症状に悩まされている人たちも多いのではないでしょうか。
花粉が髪の毛の成長にどのような影響を及ぼすのか、ご紹介します。
花粉が辛い時期
雪の降る北国では2月ごろまでは花粉の影響はないと思いますが、関東では一年を通して花粉が飛んでいます。
特にピークは2月~4月にスギ・ヒノキ、4月~秋ごろにイネ・ヨモギ・カナムグラなどです。
2021年は、東北南部から関東・東海では例年よりも多く散布すると予想されています。
その他の地域は比較的少ないと予想されます。
花粉の飛び始める時期の早さは、前年の年末の気温が低いと早くなり、高いと遅くなる傾向があるようです。
そして、1月2月の気温が高いと早まり、低いと遅くなると考えられています。
花粉と人の身体
花粉が人体にどのような悪影響があるのか。
実は花粉が悪いのではないのです。
人々の時代の変化による食事内容や生活習慣の乱れに原因があるといわれています。
遺伝子も関わってくるのですがそれは後ほど。
昔と今・田舎と都会を比べてみると違いがわかります。
年配の方に花粉症の人が少ないのはなぜでしょうか。
昔の食事と現代の食事の内容が変化しているからです。
今はコンビニやスーパーで食品添加物が沢山使われた食べ物が簡単に手に入り、みんな便利に利用しています。
それはとてもありがたいことではありますが、身体にとっては異物。
化学合成された物質だからです。
また、田舎の土や草の地面と都会のアスファルトの地面でも違いがあります。
花粉が落ちて何度も舞い上がりやすいのはやはりアスファルト。
その分吸い込む確率も高くなります。
車が沢山行き交う場所も、排気ガスの微粒子に乗って花粉が運ばれるので吸いやすいと考えられています。
経済の成長、時代の変化とともに花粉症に悩まされる身体が作られているのです。
花粉症について
花粉症とは、正確には季節性アレルギー性鼻炎です。
アレルギー性鼻炎にはアレルゲンの違いで種類が分かれます。
〇季節性アレルギー性鼻炎(ほとんどは花粉が原因)
〇通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダストやダニ)
〇血管運動性鼻炎(寒暖差アレルギー)
アレルギーを引き起こす原因をアレルゲンと呼びますが、アレルゲンが鼻に入るとその侵入を防ごうと鼻の粘膜に存在する肥満細胞に働きかけます。
それにより鼻が詰まったり鼻水が出たり、くしゃみが止まらなくなったりといった症状が現れます。
体内に入ってきたアレルゲンをまるで外に追い出そうとしているように。
花粉やハウスダストは昔からよくいわれているアレルゲンですが、近年注目されているのが寒暖差。
7℃以上の寒暖差の刺激によって鼻の粘膜の血管が広がり粘膜が荒れることにより引き起こされるといわれています。
花粉症になりやすい人、またはアレルギー性鼻炎になりやすい人には特徴があるようです。
〇食生活が乱れている
〇生活習慣が乱れている
そもそもアレルゲンに対して激しいアレルギー症状が現れてしまうのはなぜでしょう。
身体に侵入してきた敵を排除しようと免疫反応が働くのですが、その働きが過剰に起きてしまい不都合な症状が起きてしまうのです。
免疫反応が過剰に起きてしまう人の特徴は、自律神経が乱れている生活習慣の人です。
バランスよく栄養素を摂取できていない・睡眠不足・過剰なストレスなどが引き金となり交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れてしまいます。
これは、自律神経の乱れとなります。
自律神経は血管の収縮やホルモンの分泌、免疫作用などに関わってきます。
自律神経が乱れてコントロールが効かなくなることにより、様々な不都合が生じてくると考えられています。
季節性でも通年性でも寒暖差でも、アレルゲンの違いに関係なく身体が免疫機能を過剰に働かせている事が問題ですね。
食生活の乱れ、生活習慣の乱れは髪の毛の成長にももちろん関わります。
アレルギーに悩まされている人は抜け毛の悩みと根本原因が同じだったのです。
花粉が頭皮に良くない理由
実は花粉は鼻から入ってくるだけではないようです。
頭皮に花粉が付着することも、抜け毛に繋がるといわれています。
まず、花粉が苦手でマスクなど重装備をして外出した場合でも、実は服や髪の毛についているのです。
これをそのままにして帰宅し、家の中を移動すると家中に花粉がまかれることになります。
更に冬は乾燥の季節。湿度が低く乾燥していると花粉は余計舞いやすいです。
朝起きた時にくしゃみが止まらなかったり、鼻が詰まりだすことはありませんか?
これは、「モーニングショック」と呼ばれるもので、夜のあいだ人の動きが無かったために床や壁に落ち着いていた花粉が、人が起きて動き出したとともに風に乗って舞い上がるというものです。
これは、ほこりやハウスダストでも同様ですね。
更に、花粉は頭皮に直接付着することにより「頭皮の荒れ」にも繋がってしまうとのこと。
乾燥の激しい時期を乗り越えて弱っている肌はとても敏感で、バリア機能も低下しています。
その状態に花粉が付着することにより過敏な反応が生まれやすいと考えられます。
花粉への対処方法
どの様な対処が花粉症を防げるのか、そしてもう既に花粉症の方もどのように対処していくべきなのか、考えてみましょう。
まず、外に出かけるときはできるだけ髪の毛をまとめて帽子をかぶることをおすすめします。花
粉が付着する場所を最小限に抑えましょう。
頭皮に付くことも避けたいですね。
そして、花粉を家の中に持ち込まないこと。
室内に入る前に服や髪の毛から花粉を払い落としましょう。
玄関に衣類用のブラシと髪の毛用のブラシを用意しておくといいでしょう。
そしてもちろんそのブラシの衛生管理も必要です。
静電気が起きにくいものを選ぶといいでしょう。
可能であればすぐにシャワーで流してあげるとなお良いですね。
そして、乾燥は大敵なので室内の湿度を管理することも必要です。
花粉だけではありませんが、こまめに掃除をしましょう。
床はよく掃除をすると思いますが、壁にも付着しています。
余裕があるときには気にしてみてください。
近年部屋の換気もするよういわれていますが、窓を大きく開けることは花粉が家の中に入ってくる可能性があります。
部屋の乾燥状態を改善する為にも換気は必要ですが、できるだけ小さく開けて短時間で済ませるようにしましょう。
もしくは、花粉の侵入を抑えてくれる網戸に貼るフィルターのようなものも売られています。
効果は100%ではないようですが、何もしないよりは良いのかもしれませんね。
まとめ
花粉は悪者ではないですね。
人間が花粉に過敏に反応しない丈夫な体を作ることが賢明です。
アレルギーの症状に悩まされることは、その重症度によっては日常生活に支障を来す場合もあります。
ストレスにも繋がり、頭皮の環境にも悪影響になります。
そして、花粉対策の環境づくりは頭皮環境のケアにも自動的に繋がります。
例えば乾燥を防ぐ・静電気に負けない髪を育てる・栄養バランスを考えて食事を摂る・睡眠環境を整えるなど。
花粉対策をしてさえすれば抜け毛や薄毛が解消されるというわけではありませんが、健康な髪の毛を育てる為の身体づくり。
これは自律神経を整える事にも繋がり、それはアレルギーになりにくい強い身体を手に入れることに繋がるのです。