薄毛の原因から考えると、まず大きな問題になるのがボリュームです。
ボリューム不足が女性の薄毛を目立たせてしまう原因にもなるからです。
このボリュームをカバーするためにパーマをかけたりすることもありますが、メリットとデメリットを踏まえた上で利用しなければいけません。
パーマでボリュームアップ
パーマをかける事により、髪の間に空間を作り、ボリュームアップしたスタイルを作ることができます。
薄毛に悩む人にとって、ふんわりとした髪型を作れば、ボリュームダウンした状態をカバーできるのです。
薄毛の人でもパーマをかけてオシャレにできますが、注意しなければいけないポイントもいくつもあります。
問題は、パーマをかける時の影響です。
この影響によって薄毛が進行するのであれば、ボリュームアップしたところでも意味はなくなってしまうでしょう。
パーマをかける時に使われるのが薬剤です。
髪を守っているキューティクルを開き、中心部に薬剤が浸透するようにします。
髪の構造を変化させるために使われている薬剤で、髪にはダメージが残ります。
仮に優れた腕を持った美容師が施術したとしても、薬剤を浸透させるという状況から、ダメージをゼロに抑えることは不可能です。
影響の少ない薬剤を使う方法もありますが、パーマのかかり方が弱くなることになり、施術する意味自体が薄くなります。
髪にダメージが残り傷むことは、薄くなることとは異なります。
即座に髪が抜けてしまうようなことはありません。
しかし、長期的に見ると、髪が傷めば切れ毛が増えたりすることにより、全体のボリュームが減少するでしょう。
さらに薬剤が頭皮につく可能性もあり、炎症を起こすなどの問題もあります。
頭皮につかなかったとしても、薬剤の反応により頭皮に影響を与える可能性があるのです。
全く頭皮にもつかないような状況になれば、逆に根元からパーマがかかっていないかもしれません。
薬剤の存在は頭皮にとって異物であり、必要のないものです。
結果的にパーマは髪にダメージを与える元になるのは間違いありません。
パーマを避けるべき人
薄毛の人でパーマをかけてはいけない人もいます。
ボリュームアップできるからといって、誰でもパーマをかければいいというわけではありません。
頭皮の状態を見た時に、炎症を起こしているような人はパーマは危険です。
薬剤が頭皮につくような可能性もゼロではなく、炎症を助長させてしまう可能性が出てきます。
頭皮に痒みがある時も、その部分で炎症を起こしている可能性があるので、パーマはかけない方がいいでしょう。
頭皮に悪い影響が出てきている時にも注意が必要です。
その判断は簡単ではありませんが、抜け毛が増えたと感じている時は危険と判断できます。
抜け毛が増えてきている人が、パーマをかける時に引っ張ってロッドに巻いたりする工程がとても危険です。
ワインディングと呼ばれる工程で、かなり強めに引っ張って巻きつけなければいけません。
これだけでも毛根に影響を与えるため、抜け毛が増えているとリスクが増大してしまうのです。
薬剤を浸透させ癖をつけるのがパーマの基本ですが、髪を構成する中心でもあるケラチンの結合を一旦といてから再結合させます。
当然のことですが、ここでダメージが蓄積するのです。
元々髪のダメージを感じていた人は、パーマはかけない方が安全です。
髪が細く力がないと感じている時にも、パーマをかけないほうがいいでしょう。
髪を構成しているコルテックスが流出してしまうため、余計に細くなるからです。
カラーリングと同時はリスクが高い
パーマをかける時には少しでもダメージを与えないように注意をする必要があるでしょう。
せっかく薄毛をカバーするのに逆効果を与えてしまえば、パーマでボリュームをアップさせる意味がなくなるからです。
パーマのリスクは薬剤によるダメージです。
このダメージを回復してから次のパーマをかけるというのが基本となるため、連続で施術するのは控えなければいけません。
どうしても気になる人も出てきますが、2ヶ月に1回以上は時間を空ける必要があります。
この2ヶ月というのは頭皮のターンオーバーの時間と関係があり、ダメージを回復させるのにはこの程度の時間が必要だと言えるでしょう。
髪のダメージという面で捉えると3ヶ月ほど時間を取ったほうが安全です。
その間、髪は伸びて行きますが、パーマが長持ちするようなヘアケアをすると時間を開けやすくなります。
パーマと同じように髪の表面にあるキューティクルを開き、染料を浸透させるのがカラーリングです。
同時に行った方がダメージが少なそうに見えますが、薬剤が増えるためダメージも増加してしまいます。
美容師に相談すればどちらを優先するべきか考えてくれます。
どちらにしても同時に施術はするべきではありません。
できるだけ経験豊富な美容師に施術してもらうのも大切です。
頭皮に与える影響をゼロにはできませんが、限りなく小さく抑えることはできます。
これは施術する人の腕次第といってもいいでしょう。
高い技術のあるところは影響の少ない薬剤も知っています。
それだけ数多くの経験があるからで、状況に合わせて選択できるだけの幅があるのです。
長持ちさせられるクリープパーマ
薄毛をカバーするためにパーマをかけるのであれば、負担が少ないクリープパーマがあります。
薬剤師妻は普段使われているものと変わりませんが、施術方法に違いがあるのです。
パーマには1液と2液を使い施術します。
連続して施術していくのが通常の方法ですが、クリープパーマは乾燥させる工程を入れるのです。
これによって髪の変化が緩やかになり、薬剤によるダメージを抑えられます。
1液を乾燥させるため、パーマのかかりが良くなり、長期間持つようになるため、ダメージの心配な薄毛の人でも頻度を下げられるのです。
頻度が下げられれば、それだけ薄毛になりにくくなるため、パーマも有効な対策と変わってきます。
水パーマでダメージを抑える
髪が細くなりコシが無くなった状態になると、パーマをかけるとデメリットが出てきますが、水パーマであれば対応できる可能性があります。
水蒸気の力を使ったパーマの方法で、本来は薬剤でキューティクルを開き浸透させていきますが、これを水で行うのです。
通常のパーマはかなりの時間をかけて施術をするため、薬剤によるダメージが増大して行きますが、水パーマは短時間で終わります。
薬剤ももっと弱いものが利用できるため、髪に与えるダメージのリスクが下がるのです。
パーマがかかりづらくなったような髪でも十分効果を与えられることから、細くてコシのない髪でも効果が出ます。
地肌が見えてしまってきているような人でも、ボリュームアップが目指せるのです。
実際に水パーマは強い癖を付けられるものではありません。
かなりゆるやかなカールやウェーブをつける時に向いている方法で、大幅なイメージチェンジにはつながらないでしょう。
しかし、薄毛に悩んでいる時は、逆に緩やかな方がボリュームアップの変化が目立ちません。
自然な形でボリュームがプラスできるため、水パーマも検討したほうがいいでしょう。
まとめ
薄毛に悩んでいる人だけではなく、パーマをかけること自体が髪や頭皮に対してリスクがあります。
そのリスクを踏まえても、ボリュームアップを考えたい時には、パーマは有効な方法です。
影響を少なくする方法はいくつも考え出されてきたため、美容師と相談し鍵は頭皮の状態に合わせた方法を選ぶと良いでしょう。