頭皮ケア

オイル美容で頭皮を蘇らせるーー薄毛女性のためのオイルの選び方から使い方まで

加齢にともない髪や肌から必要な水分や皮脂量が減ってくることで、肌のかさつきや髪のパサつきを実感している女性も少なくありません。

さらに、頭皮の乾燥は抜け毛や薄毛の原因ともなり、老けた印象をもたらします。

ヘアケアやスキンケアにオイルを取り入れることで、手軽にアンチエイジングを実践することができます。

この記事では、オイル美容が肌や髪に与える効果についてご紹介し、ヘアケアや頭皮ケアに使うのに適したオイルの種類をご紹介します。

普段のお手入れにプラスして、美しい肌と髪を取り戻しましょう。

オイルの効果

オイルを使って髪や頭皮のお手入れをすると言うと、ベタベタしそうという感想を持つ人が多いでしょう。

しかし、オイルには頭皮の汚れを除去する働きがあるのです。

意外に思うかもしれませんが、クレンジングオイルが石鹸では落とし切れない化粧汚れや皮脂汚れを落とすことを考えると不思議ではありません。

オイルには、皮脂となじみ、汚れを毛穴から浮かしだす作用があります。

毛穴から出る皮脂の2割はシャンプーで落としきれないと言われています。

頭皮に残っている皮脂が酸化したり毛穴に詰まって炎症を起こしたりすることもあります。

抜け毛リスクを高めるこのような頭皮環境を改善する上で、オイルを使った地肌のマッサージが効果的です。

それだけでなく、オイルの中には、保湿力が高いもの、殺菌作用のあるもの、炎症を抑える効果があるものもあります。

皮脂汚れの除去に加えて、どのような効果が必要なのかに合わせてオイルを選んでみてください。

おすすめのオイル

ここでは、頭皮ケアやヘアケアに適したオイルをご紹介します。

馬油

馬油(バーユ)は、馬のたてがみ部分やお腹にある皮下脂肪を使って作られたオイルです。

古くから火傷などの特効薬として親しまれきました。

このことからも、炎症を鎮める効果が高いことがわかるでしょう。

馬油は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の割合が4対6と言われています。

これは人間の脂肪と同じ割合とされており、そのため皮膚浸透性に優れています。

頭皮になじませることで、血行促進の効果が期待できます。

また、馬油は血管や皮膚の再生などに効果のあるパルミトレイン酸を約10%も含んでいます。

頭皮の血管を強くすることで健康な毛根を育てます。

白髪や抜け毛を防止する効果が期待できます。

また、殺菌効果や抗酸化作用も高いと言われています。

水分保有量が高く、サラッとしたオイルなので、ヘアケアに適しています。

馬油を使って頭皮マッサージをするときは入浴前がオススメです。

馬油を頭皮につけてしばらく置きます。

その後、ゆっくりと揉みこみましょう。

豚や猪の毛でできたブラシを使い、ブラッシングするとさらに効果的です。

その後はいつも通りにシャンプーをしましょう。

馬油は、独特の獣臭さがあるため気になるかもしれませんが、シャンプー前のマッサージならほとんど気になりません。

精油をブレンドした馬油のペーストもあるので、好みの香りを探してみても良いでしょう。

ココナッツオイル

馬油同様、保湿力があり、殺菌効果・抗菌効果が高いココナッツオイル。

少し前に、酸化しにくい良質の油であることから調理用の瓶づめのものが人気を集めていましたね。

実は、食べて健康や美容に良いだけでなく、スキンケアにも効果があることが分かっています。

ヘアオイルとして使うときに注意したいのは、ヴァージンオイルと書かれた、絞ったままのココナッツオイルを選ぶことです。

中でもコールドプレスされているものが高品質とされています。

抗酸化作用のあるビタミンEが多く、鉄分などのミネラルも豊富に含まれています。

使い方は、馬油同様にシャンプー前の頭皮マッサージのほか、ドライヤー前に薄く髪にのばすことで熱から髪の毛を守ってくれます。

ココナッツの甘い香りも心地良いです。

スクワランオイル

スクワランオイルの原料である「スクワラン」は、深海鮫の肝油から抽出した「スクワレン」に水素添加・精製したもののことです。

「スクワレン」は、もともと人間の皮脂や脂肪組織に多く含まれる成分なので、肌へのなじみがよいのが特徴です。

また、深海鮫からだけでなく、オリーブなどの植物から抽出される「スクワレン」もあります。

こちらはさらに刺激が少なく、肌に優しい成分です。

スクワランオイルは、今回紹介するオイルの中で最もサラサラとしており、ベタつかない質感なのでアウトバストリートメントの代わりに、洗髪後の髪につけるのがオススメです。

また、洗髪後の頭皮マッサージや、育毛剤などを頭皮に塗布する前のブースター(導入)美容液として使うのも良いでしょう。

匂いもほとんどなく、軽い使用感のため、使いやすさでは一番です。

ひまし油

ひまし油とは、トウゴマという植物の種からとれるオイルです。

これまでご紹介した他のオイルと同様に保湿効果が高く、抗菌作用や消炎作用が期待できます。

ただ、他のオイルと違って、粘度が高く、べたべたした使用感が特徴的なオイルです。

シャンプー前の頭皮マッサージに使うのが最適で、シャンプー後に使用するときは、ごく少量を薄く伸ばします。

ひまし油の発毛効果・育毛効果は、各方面で報告されていますが、使うのに工夫が必要なオイルとも言えます。

オイルのおすすめの使い方

どのようにオイルを使っていいか分からないという人におすすめの使い方があります。

それは、洗顔後や入浴後の濡れた顔や体にオイルをなじませるという方法です。

タオルで水分を拭き取らずに、肌の上の水分とオイルをなじませていきます。

特に、馬油やココナッツオイル、スクワランオイルなど、サラサラしたオイルを使うときに試してほしい美容法です。

この方法のメリットは二つあります。

一つは、オイルがブースター(導入)の役割を果たしてその後につける化粧水の浸透を助けるということ、もう一つは、タオルによる皮膚への刺激をなくすことができるということです。

その流れで、化粧水から乳液へと、普段のお手入れを続けます。

また、ドライヤーをかける前にオイルをつけて、セットのときもオイルを使うことで、艶やかな髪を実現することができます。

スタイリングには、使用感の軽いココナッツオイルかスクワランオイルがおすすめです。

スタイリング剤として販売されている香料の入ったヘアオイルは、スタイリング後に手を洗う必要があります。

その点、スキンケアにも使えるオイルを使ったスタイリングでは、指先についたオイルをそのままなじませてハンドケア・ネイルケアをすることができます。

こんなオイル美容も? オイルを使ったうがい「オイルプリング」

白ごま油を口に含んでブクブクうがいをするだけで、抜け毛や白髪に効果があるという情報を確認しました。

オイルは白ごま油でなくとも、例えばココナッツオイルのような調理用の植物油であれば何でも良いみたいです。

一口分のオーガニックの植物油を口に含み、15分~20分間くちゅくちゅします。

20分経ったら、吐き出して水で口をすすいでください。油ですので、排水口には吐き出さずにゴミ袋やキッチンペーパーなどに吐き出すようにしまします。

オイルを使ったうがい(オイルプリング)はデトックス効果が高く、体の酸化・老化の原因を排除してくれると言います。

血行促進効果も高いため、一度試してみても良いかもしれませんね。

おわりに

オイルを使って、肌や髪のトラブルに多方面からアプローチすることができることをお伝えしてきました。

今回の記事で紹介したオイルはいずれも抜け毛や白髪に効果があるものですが、好みや用途によってお好みのオイルを探してみてください。

いまあるアイテムにお気に入りのオイルを一つ加えて、一段上のケアを実現しましょう。