女性の薄毛

女性の更年期障害と薄毛の関係性

女性の第4のライフステージと呼ばれる更年期。

主に40代~50代の間のことを言いますが、ホルモンバランスが大きく乱れやすい時期でもあります。

それによって引き起こされる様々な症状を「更年期障害」と呼ばれていますが、更年期障害は実は毛髪にもさまざまな影響を与えるのです。

そこでこの記事では更年期障害について徹底的に解説しながら、毛髪との関係性を紐解いていきます。

髪の毛に変化が表れてきた更年期の方は是非参考にしてください。

更年期障害について

まずは更年期障害について理解を深めていきましょう。

その概要・原因を知ることで、毛髪との関係性も見えてくるかもしれません。

更年期障害とは

月経が来ない状態が12か月以上続き、1年前を振り返って「閉経」と呼ぶのですが、そこから更年期と呼ばれるようになります。

日本人の平均閉経年齢は50歳ですが、個人差があり早い人だと40歳代前半、遅い人だと50代後半で閉経する人がいるのです。

更年期には様々な症状が表れるのですが、その症状がどの病気にも当てはまらないものを「更年期症状といい、その中でも症状が重く日常生活に支障をきたすのが「更年期障害」といいます。

更年期障害の原因

更年期障害の主な原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の低下にあります。

さらに加齢に身体能力の低下、成育歴や性格などの心理的原因、職場や家庭での人間関係などの社会的原因が複合的に関与することで発症すると考えられているのです。

更年期障害の主な症状

更年期障害の症状は主に3つの種類に分類されます。

一つ目は血管の拡張と放熱に関する症状として、ほてり・のぼせ・ホットフラッシュ・発汗など。

二つ目はその他さまざまな症状として、めまい・動悸・胸が締め付けられるような感じ・頭痛・肩こり・腰や背中の痛み・冷え・関節痛などが挙げられます。

三つめは精神的症状として、気分の落ち込み・イライラ・情緒不安定・不眠や抑うつ状態などが挙げられます。

これら更年期障害の症状は多彩で、人によってまったく症状が表れずに年を戸ていく人もいれば、複数の症状が一気に襲ってくる場合もあるのです。

これらの他の病気による症状ではないことを確認する必要があります。

更年期障害と毛髪の関係性

様々な体調不良が引き起こされる更年期障害ですが、実はこれらの体や精神への症状だけではなく、実は毛髪への影響も大きいのです。

エストロゲンが減少すると更年期障害の症状が表れやすいのですが、毛髪との関係性はこのエストロゲンにあります、

エストロゲンは髪の毛の成長を促す働きのある女性ホルモンで、私たちの髪の毛を強く太く成長させ、抜けにくい髪の毛にしてくれているのです。

そのエストロゲンの分泌量が減少することによって、髪の生育に影響し、弱く抜けやすい髪の毛に。

頻繁に抜け毛が起こるようになり、最終的には薄毛になってしまう可能性があるのです。

このように、更年期による女性ホルモンの減少は、女性の命でもある毛髪にも影響を及ぼしてしまうのです。

更年期障害の治療方法

更年期障害は身体的・心理的・社会的要因が複合して発症するものですので、もし症状が表れたら、専門病院へ受診することが大切です。

そのうえで生活習慣の改善や心理療法を行い、それでも改善しない症状に対して薬物療法を行います。

更年期障害に用いられる薬物療法を3つご紹介していきます。

ホルモン補充療法

更年期障害は女性ホルモンの減少によって引き起こされます。

なので少量のエストロゲンを補う治療法である「ホルモン補充療法があります。

薬には様々なタイプがあり、飲み薬・塗り薬・貼り薬などを用いて、エストロゲンを徐々に体内へ浸透させていきます。

これによりほてりや発汗などの症状が緩和されるほか、エストロゲンが増量しますので、薄毛の進行を抑制する効果も期待できるのです。

漢方薬

漢方薬での治療も、更年期障害に効果的といわれています。

漢方薬は様々な生薬の組み合わせで作られており、全体的な心と身体のバランスを整える効果があります。

更年期障害による様々な症状を訴える女性に対しては「婦人科三大処方」と呼ばれる漢方薬を中心に、症状に合わせて様々なものが処方されます。

漢方薬での治療方法では、薄毛の根本の原因であるホルモンの減少を抑えることはできませんが、ストレスなどによる薄毛などを緩和させることに繋がるので効果的です。

向精神薬

更年期障害の精神的症状である気分の落ち込み・イライラ・情緒不安定などには、向精神薬での治療が効果的です、

抗うつ薬。抗不安薬。催眠鎮静薬などが用いられ、これらの治療薬は精神的症状だけでなく、ほてりや発汗などの身体的症状の緩和にも効果があるといわれています。

更年期障害による薄毛を予防する方法

更年期障害による毛髪への悪影響で薄毛になる前に、事前にある程度の予防を自分で行うことができます。

それは日々の生活習慣に関係しているので、それらを具体的に3つ解説していきます。

将来薄毛になりたくない人や、更年期障害に悩んでいる方でまだ薄毛にはなっていない方は是非参考にして取り入れてみてください。

イソフラボンの摂取

納豆や豆腐、味噌などに豊富に含まれている栄養素、イソフラボン」を摂取することによって更年期障害による薄毛の予防ができます

イソフラボンはエストロゲンと似た化学構造を持っていて、適正量摂取することによってエストロゲンの補充にも。

最近ではイソフラボンの配合に特化したドリンクやサプリメントなども豊富に販売されており、とても身近で摂取しやすいので是非日々の食生活に取り入れてみてください。

適度な運動

髪の毛の生成や成長に必要なことは、エストロゲンの分泌量ももちろん大切ですが、頭皮にしっかり栄養が行き届くことです。

栄養を行き届かせるためには、頭皮の血の巡りをよくする必要がありますので、日々の適度な運動が血の巡りを良くします。

中でもジョギングなどの有酸素運動は全身の血の巡りがよくなりストレス発散にもなるので、更年期障害の予防としても最適です。

頭皮の血行を促進させ、髪の毛を作る毛母細胞の働きを活性化させるので、抜け毛の予防につながり結果的に薄毛を予防することができます。

正しい頭皮ケア

更年期障害による薄毛を予防するには栄養素や血行促進など内面からのアプローチも大切ですが、元気な髪の毛を作り出すためには頭皮環境が健全であることが前提です。

頭皮環境が悪化していると、どれだけ栄養素を補完していても頭皮まで行き届かず弱い髪の毛が生えてきてしまいますので、日々の頭皮ケアで頭皮環境を改善する必要があります。

シャンプーは自分の頭皮に合ったものを使用し、指の腹で優しくマッサージするように洗髪するようにすると、頭皮の血行がよくなり、頭皮も清潔に保たれるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?この記事では更年期障害と毛髪の関係性について解説してきました。

更年期障害は女性ホルモンの分泌量の低下によって引き起こされるもので、身体的・心理的な様々な要因によって様々な症状が引き起こされます。

さらに更年期によるエストロゲンの減少で薄毛の悩みを引き起こす可能性もありますので、更年期障害と薄毛の関係はとても深いものにあります。

女性の薄毛は事前に予防することができるので、是非この記事をきっかけに、日々の生活習慣を見直して美しい髪の毛を維持していきましょう!