女性の薄毛

肝機能は女性の薄毛と関係ある?アルコール摂取との意外なつながり

日頃の疲れを癒すのに、夜の晩酌が楽しみという人も多いでしょう。

女性でもアルコールを好む人は少なくありません。

ですが、薄毛と関係があるとしたらどうでしょうか。

疲れを癒す程度の晩酌と薄毛の危険性のあるアルコールの摂取の状況を考えてみる必要があるはずです。

アルコールが分解される過程

酒は百薬の長と昔から言われてきました。

気分は明るくなり、血行もよくなるのは間違いありません。

飲酒したことでリラックスできるというのも確かです。

しかし、人間の体の中でこのアルコールを分解しようとした場合にどのようなことが起きるのかが問題になります。

ここに薄毛との関係性が考えられるようになりました。

人間の体にアルコールが摂取された場合どのような過程で分解するのかがポイントになります。

アルコールは摂取した状態のまま体の中を巡るわけではないからです。

摂取したアルコールは、血液に乗って肝臓へと運び込まれるのが、重要なポイントになります。

ここで分解されアセトアルデヒドに変化するのです。

このアセトアルデヒドは発がん性物質をしてもよく知られており、有害で危険な物質になります。

このアセトアルデヒドも肝臓で分解され、酢酸に変わってしまえば決して強い物質ではありません。

害のないような物質に変わるため大きな問題にはなりませんが、分解しきれないアセトアルデヒドはそのまま血液に乗って全身を巡ってしまいます。

発がん性物質が全身を巡っていくのですから、いかに危険なものなのかが分かるでしょう。

男性の場合にはこのアセトアルデヒドが、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンの量を増加させると考えられています。

男性型脱毛症に強い影響を与えるジヒドロテストステロンが増加すれば、当然薄毛の可能性が高まっていくのです。

女性の場合には男性型脱毛症を発症する可能性が低いため、この影響はそこまで強くは行きません。

しかし、有害性物質であるジヒドロテストステロンが全身を巡るというだけでも危険性があるのは理解しておかなければいけないでしょう。

お酒は分解できるだけの量を飲み、それ以上は飲酒しないようにするのが健康のためにも必要なのです。

使われてしまうアミノ酸

アルコールを肝臓で分解される過程も問題を抱えています。

薄毛に繋がるような問題が発生するのです。

アルコールを分解するときに必要となる栄養素が、アミノ酸です。

アミノ酸は、摂取したアミノ酸がそのまま使われることもありますが、タンパク質が体内で分解されアミノ酸に代わっているものもあります。

このアミノ酸を使ってしまうのが薄毛につながる大問題です。

髪は体の一部であり、タンパク質で構成されています。

このタンパク質を合成するために必要なのが、アミノ酸です。

このアミノ酸の中でもシスチンがメチオニンと呼ばれている栄養素が、肝臓でアルコールを分解する際に使われてしまいます

アセトアルデヒドを無害な状態にしなければいけない時に、アミノ酸が使われてしまえば、薄毛につながる要因を作り出してるのと変わりません。

髪を作るための栄養素がなくなれば、必然的に髪は薄くなっていくからです。

ヘアサイクルにも乱れが生じるようになり、髪はどんどん少なくなっていくでしょう。

作り出す栄養素が足りなくなるのですから、子供でも理解できる結論です。

ポイントとなるのは、何もアルコールが全て悪いというわけではありません。

日常晩酌する程度の軽い飲酒であれば、アミノ酸が不足してしまうほどの事態には陥らないのです。

過剰な飲酒を繰り返したり、肝臓を休ませる暇もなく飲んでいるような人は、薄毛につながる可能性も高まると考えなければいけません。

これは男性でも女性でも変わらない事実です。

女性の場合には男性ホルモンの影響を受けにくいのも確かではありますが、大事な栄養素であるアミノ酸が不足してしまうのですから、アルコールの摂取は薄毛と関係があると言えます。

消費されるビタミン類

アルコールを分解するために使われてしまう栄養素は他にもあります。

特に過剰な飲酒によって引き起こされる栄養素の消費は、髪に大きな影響を与えて行くのを忘れてはいけません。

栄養素として使われてしまうのがビタミン類です。

ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEと使われてしまいます。

ビタミンA頭皮の乾燥を防ぐために必要で、ビタミンB群アミノ酸を取り込むことになくてはならない栄養素です。

毛母細胞の分裂をコントロールするために欠かせない栄養素であり、不足すれば薄毛につながる大きな要因になってしまいます。

意図的に摂取量を増やしたとしても、飲酒で使用されてしまえば間に合わなくなる可能性が高いのです。

ビタミンCはビタミンEの吸収をサポートしてくれる役割を持っていますがそれだけではありません。

抗酸化作用を発揮するビタミンであり、動脈硬化などの対策にも欠かせないことで知られています。

その上や亜鉛なども使われてしまうことになれば、タンパク質を再合成するために必要な栄養素がどんどんと不足していくのです。

不足した栄養素を簡単に補えるほど甘くはありません。

過剰摂取の問題もありますし、バランスもどんどん崩れてきます。

結果として何一ついいことは起きないため、過剰な飲酒は薄毛だけではなく肝機能を保つためにも避けなければいけないのです。

糖分による問題も考えなければいけない

アルコール摂取によって引き起こされるのは肝機能による分解の問題だけではありません。

アルコールという存在が糖分であるという事実を忘れてはいけないのです。

これは種類によっても違いますので全てが同じような働きをするとは言えませんが、摂取量が増えるのには変わりがありません。

糖分の摂取量を増やしてしまうと、血液がドロドロになりやすくなり、流れにくくなってしまうのです。

お酒とともにつまみで塩分を摂取していれば、この状態はさらに加速されてしまいます。

摂取カロリーも増えていき、肥満になる可能性も高まるのです。

肝臓の機能も低下していきますが、そもそも血液が流れにくくなれば、頭皮に栄養素が回ってきません

肝臓で必要な栄養素を消費された上に、わずかでも消費されずに残った栄養素が届かなくなれば薄毛の状態はさらに悪化するしかないのです。

届かない栄養素はどのようにしても使われることがありませんし、髪も作り出せなくなってしまいます。

どんどん悪化していく状況は、手に取るように分かるでしょう。

適量であれば味方になる

お酒は百薬の長という言葉の通り、全て悪いわけではありません。

適量を摂取しているぶんには、血行促進を促し、栄養が届きやすくなる状態も確かです。

適量であれば、育毛のサポートをしてくれる存在といってもいいでしょう。

適量というのは人によっても違いがありますが、純アルコールで20gが1日の量とされています。

少し分かりにくい表現ですが、ビールなら中瓶一本程度、日本酒なら1合というのが該当する量です。

少し晩酌すると言った量にあたるでしょう。

この程度の飲酒であれば、薄毛になるリスクは高めずに、肝臓にも負担をかけずに済みます。

これでは酔っ払わないといる人もいるかもしれませんが、そのトレードオフとして薄毛になる覚悟があるかどうか考えてみる必要があるはずです。

まとめ

アルコールは適量であれば体の味方になってくれる存在です。

摂取しすぎればどんどんと薄毛を増長していくことになりますので、過剰な飲酒の状態を続けていくかどうか自分で判断する必要があるでしょう。