ヘアケア

食物繊維イヌリンが髪の成長を促進!薄毛と便秘が悩みの女性にお勧め

最近薄毛に悩む女性がとても増えています。

ある統計では、20代女性でも約6割が悩んでいるとか。

でも、若いうちから育毛剤を購入するのはちょっと恥ずかしい、と感じる方が多いのでは?

そんな女性に摂取していただきたいのが「イヌリン」です。

イヌリンとは?

イヌリンは、ゴボウや玉ねぎなどに多く含まれる多糖類で、水溶性食物繊維の一種です。

糖類と聞いて「太りそう」と思うかもしれませんが、実は人間はイヌリンを分解する酵素を持っていません。

そのため、甘みがあるので甘味料として使用でき、かつほとんど吸収されず排出されるのです。

しかも人工甘味料ではなく自然から採れるものなので、安全性も高くなっています。

水溶性食物繊維とは

食物繊維には、水溶性と不溶性があります。

水溶性食物繊維の特徴について、簡単に説明しましょう。

水溶性食物繊維の特徴
水溶性食物繊維には、以下の特徴があります。

・食品に含まれる水分を取り込んでゲル化し、その粘着性で余分な糖を吸着させます。
また、糖質の吸収速度をゆるやかにするので、食後血糖値が急激に上がるのを防いでくれます。

・体内で脂質が吸収されるのも防ぎ、コレステロール値や中性脂肪値が上がらないようにする働きがあります。

・腸内をゆっくり移動するためあまり空腹感がなく、食べ過ぎ防止になりダイエット効果が期待できます。
トクホとして使用される成分でもあり、内臓脂肪が減ったという結果も出ています。

・大腸内で発酵するとビフィズス菌などのエサとなるため、腸内環境が良くなります。

・水分を含んだゲルなので便は柔らかくなりますが下痢にはならず、スムーズなお通じにつながります。

日本人は全年代で食物繊維が足りない
日本人は食物繊維が不足気味です。

1日に必要とされる食物繊維は女性が18g以上、男性は21g以上です。

しかし厚労省の調査によると、20歳~69歳の女性の平均は約13.6gと、大幅に不足しています。

特に20代は11.8g、30代は12.3gで、若い女性ほど食物繊維不足なのが目立ちます。

また、不溶性と水溶性の割合は2:1が良いとされていますが、水溶性食物繊維のほうがより不足しているという調査もあります。

水溶性食物繊維を多く含む食品

水溶性食物繊維を多く含む食品には、以下のようなものがあります。

食品名/含有量(100g当たり)
エシャロット/9.1g
納豆/2.3g
押し麦/6.0g
豆味噌/2.2g
切り干し大根/3.6g
ライ麦パン/2.0g
百合根/3.2g
アボカド/1.7g
オートミール/3.2g
インゲン豆/1.5g
干しシイタケ/3.0g
なめこ/1.1g
ごぼう/2.7g
さつまいも/1.1g

水溶性に限りませんが、食物繊維が多いのは豆類、野菜、果物などで、動物性食品はゼロです。

そのため動物性食品に偏った食生活を送っていると、食物繊維が不足してしまいます。

加工食品にもよく添加される
水溶性食物繊維は、添加物としてもよく使われています。

難消化性デキストリン、グアーガム、アルギン酸、グルコマンナンなどが代表的です。

イヌリンの効能・効果

食品はもちろん、加工食品にも多く配合されている水溶性食物繊維ですが、イヌリンそのものにはどのような作用があるのでしょうか。

難消化性デキストリンとの違い
難消化性デキストリンは、加工食品に最も多く使用されている水溶性食物繊維です。

しかし比較すると、このような違いがあります。

・イヌリンはニラ、玉ねぎ、ゴボウ、菊芋、チコリ、にんにくなどに多く含まれる
・難消化性デキストリンは主にとうもろこし由来のデンプンを化学合成させたもの

・イヌリンは腸内で善玉菌のエサになる比率がほぼ100%
・難消化性デキストリンは、比率が約50%

このように、イヌリンは天然成分で、しかも腸内環境を良くする作用が非常に強いことから、健康にもダイエットにも最適といえます。

整腸作用が非常に高い
難消化性デキストリンを始め水溶性食物繊維には腸内環境を良くする働きがあります。

その中で最も働きが強いといわれているのが、イヌリンです。

イヌリンは、消化器ではほぼ分解・吸収されないことが確認されており、腸内に直接届きます。

そしてほぼ全成分が腸内の善玉菌の栄養源となるため、腸内バランスをとても良くしてくれます。

悪玉菌が増えると腸の活動が低下し、ぜん動運動が緩慢になります。

すると老廃物や有害物質を含んだ便を押し出す力が不足するため、体内に便が蓄積されていってしまいます。

しかも、これらの不要物は腸壁から血液に吸収され、全身を巡ってしまいます。

すると肌荒れやニキビ、フケ、かゆみなどの原因となります。

さらに最近の研究では、生活習慣病やガン、アレルギーなどを引き起こす可能性もあることがわかっているのです。

イヌリンは水分を含むと粘りのある物質に変化し、老廃物や有害物質を取り込み、体外へ排出してくれます。

すると血液の汚れも少なくなり、健康に良い効果が出るのです。

血液ドロドロを防ぐ
私たちが食べたものは、すべて消費あるいは排出されるとは限りません。

特に炭水化物(糖質)を摂り過ぎると体内に蓄積されやすく、徐々に中性脂肪へと変化します。

また、脂質の摂り過ぎもコレステロールを増やしてしまいます。

するとそれらが血中に入り込み、血液をドロドロにしてしまうのです。

ドロドロになった血液は流れにくくなるだけでなく、血管壁に張り付き血管を狭くしたり、硬くしたりしてしまいます。

その結果血液が流れにくくなって栄養が全身に届きにくくなってしまうのです。

さらに、届いた血液も中性脂肪やコレステロールが多く含まれているため、生活習慣病や脳疾患、心疾患などの原因となります。

イヌリンは血中の中性脂肪やコレステロールを取り込み、排出させる作用があります。

さらに食欲をほど良く抑える作用もあるため、炭水化物や脂質の摂取量も自然と減ってきます。

その結果、血液がサラサラになり、質の良い血液を全身にスムーズに送ることができるのです。

イヌリンが持つもう一つの特徴が育毛に効く

私たちの身体にとって、髪の毛は重要なものではありません。

そのため不健康な状態が続くと、その弊害が最も早く髪の毛に出るといわれています。

しかしイヌリンの腸内環境を良くし、血液をサラサラにするという作用は、末端組織である髪の毛にも栄養たっぷりの血液が届くということを意味します。

そのため、イヌリンは育毛にも効果が期待できます。

さらに、近年イヌリンに育毛物質IGF-1を増やす作用があることがわかってきたのです。

育毛物質「IGF-1」とは

IGF-1は「インスリン様成長因子-1」といい、インスリンによく似た構造を持っています。

成長ホルモンによって作られ、成長ホルモンの働きの多くはIGF-1が存在して初めて成り立っています。
様々な組織を成長させる作用があり、例えば皮膚を作る表皮幹細胞や骨を作る骨芽細胞を活性化・増殖させたり、筋肉を発達させたり、コラーゲンの生成を促進したりする作用があることがわかっています。

IGF-1が育毛に良い理由①:成長期を伸ばす
髪の毛は寿命のほとんどが成長期で、その後2~3週間の退行期、数か月の休止期を経て抜けていきます。

休止期に入った時点で毛穴奥では新しい髪の毛が生まれており、その成長によって古い髪が自然に抜けるのです。

しかし、加齢や栄養不足、ストレスなどの原因で成長期が短くなると、成長途中でまだ細い短い髪が抜けてしまいます。

それが継続することで、薄毛になっていくのです。

イヌリンのIGF-1には、髪の毛の成長期を長くする働きがあります。

髪の毛が不自然な状況で抜けてしまうのを予防するため、薄毛や細毛を減らせる効果が期待できるのです。

IGF-1が育毛に良い理由②:髪を太くしっかりさせる
イヌリンのIGF-1には、タンパク質を増やす作用があります。

髪の毛の成分の8~9割はタンパク質で、不足すると細く弱い髪となり、成長途中で抜けやすくなります。

イヌリンを摂ることで髪のタンパク質が増えると、太さが出て毛根部にしっかり根付くため、健康な髪が育ちやすくなります。

IGF-1が育毛に良い理由③:抗炎症作用がある
頭皮は一年中日光を浴びているため、炎症(日焼け)を起こしやすくなっています。

炎症を起こした皮膚は新陳代謝がうまく行かなくなり、古い角質が留まってどんどん硬くなってしまいます。

すると毛細血管が圧迫され、頭皮の血流が悪くなってしまいます。

イヌリンのIGF-1には抗炎症作用があるので、頭皮の劣化を防いでくれます。

それと同時に血管の細胞の新陳代謝を助けてくれるため、血行が良くなって育毛に良い環境を作る助けとなるのです。

イヌリンを積極的に摂りましょう

イヌリンは玉ねぎ、ゴボウ、菊芋、チコリ、にんにく、ニラなどに多く含まれていますから、手に入りやすい食品から摂取することができます。

また、イヌリンそのものを粉状にしたものも販売されていますから、それをジュースなどに溶かして摂取することもできます。

かすかな甘みで違和感なくいただけますから、便秘解消と育毛のために一度試してみてはいかがでしょうか。

しかし、摂り過ぎてしまうとせっかく摂った栄養素まで排出されてしまうことがあるので、体調に合わせて適量摂るようにしてくださいね。