「髪が良く抜けるようになった」
「ヘアケアしているのに髪にハリもツヤもない」
髪トラブルで悩む女性はたくさんいます。
髪が健やかに成長しない理由はいくつも考えられますが、もしかしたら体温が低いことが原因かもしません。
平熱が低いと、髪にも悪い影響を及ぼすことがあるのです。
ここでは、体温が低いと髪に良くない理由や対策を紹介します。
Contents
平熱が35度台は“低体温”
近年、低体温の女性が増えているといわれています。
しかし、何度であれば低体温に入るのでしょうか。
ここでは、低体温に入る具体的な体温の数値や算出方法を紹介します。
平均的な体温と低体温の差は約1度
一般に、人間の平熱の平均的な値は36~37度とされます。
テルモ体温研究所によると、男女3000人の体温を計測して算出した平均値は、36.89±0.34度(つまり36.6~37.2度)でした。
37度を超えると「熱がある」と考える人は多いでしょう。
しかし、個人差はあるものの平熱の平均値は意外と高めで、37度を少し超える程度であればむしろ平熱の範囲にあるのです。
一方、平熱が36度以下の人もいます。
このような体温が常に35度台のケースを低体温といいます。
これは通常よりも1度ほど低い体温です。
わずか1度ならあまり問題はないように思えますが、実は髪や身体にさまざまな不調を招く原因となるため、注意が必要です。
なお、「自分は冷え性だから低体温だ」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、冷え性と低体温はイコールではなく、冷え性であっても低体温ではない人もいます。
低体温であるかどうかは、平熱で決まります。
平熱を出すなら4回測って平均を出そう
自分が低体温かどうかを知るためには、体温計を使ってきちんと計測することが大切です。
ただし、人間の体温は測る時間やそれまでの活動などによって異なります。
そこで、なるべく正確な平熱を知りたいときは起床時・午前中・午後・夜と4回熱を測り、その平均を算出すると良いでしょう。
帰宅してすぐや食事のあと、入浴したあとは体温が上がっていますので、その時間は避けます。
朝は低め
平熱が37度ある人でも、起きたときに測ると体温が低いこともあります。
これは、人は朝がもっとも体温が低くなるようになっているからです。
朝の熱が低くても、日中に活発に動いているときに36~37度に上がっているのであれば低体温ではなく、特に心配いりません。
低体温になる3つの原因
平熱が低くなる主な原因には、以下のようなものがあります。
筋肉量の低下
ホルモンバランスの乱れ
自律神経の乱れ
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
筋肉量の低下
筋肉には体温を生み出す働きがあります。
運動をあまりしなくなり、全体的に筋肉量が減ってしまうと、それだけ熱が作られなくなって体温が低下するのです。
体が冷えると、それを補おうとして脂肪がつきやすくなってしまい、肥満の問題も生まれます。
ホルモンバランスの乱れ
身体にはさまざまなホルモンが分泌されていて、身体の機能が正常に動くよう調整しています。
ところが、過度のストレスなどが原因で甲状腺ホルモンが減少することがあります。
すると、産生される熱量が低下し、体温の低下を招くのです。
自律神経の乱れ
自律神経とは、身体がスムーズに活動できるよう24時間休みなく機能している神経です。
交感神経と副交感神経があり、活動中と休息中で切り替えが起こります。
ところが、過度のストレスや睡眠不足などにより、この自律神経が乱れることがあるのです。
うまく切り替わらずに常に交感神経が活発な状態が続いてしまうと、筋肉の緊張状態が続いて血行が収縮します。
すると、血行不良となり、体温が下がりやすくなるのです。
低体温が髪や頭皮にい良くない理由とは
体温が低くなると起こる症状に、以下のようなものがあります。
新陳代謝の低下
基礎代謝の低下
血行不良
それぞれ、どのような状態で、髪にどのような影響を及ぼすのかを見ていきましょう。
新陳代謝の低下
平熱が36.5度前後あるときは、細胞の新陳代謝が活性化されます。
新陳代謝とは、身体の古いものが新しく入れかわること。
肌がきれいな状態を保てるのも、新陳代謝が行われているからです。
しかし、体温が低ければ新陳代謝がスムーズに行われません。
これは頭皮も同じです。
新陳代謝が停滞すると頭皮の状態も悪くなり、健康な髪の成長を阻害します。
結果として、髪がツヤやハリを失ったりしっかり成長せず抜けやすくなったりするのです。
血行不良
体温が低くなると、筋肉や血管が収縮して血の巡りが悪くなります。
すると、細胞から老廃物を運び出す機能が低下してしまい、免疫力の低下に結びつきます。
また、細胞に栄養を届けにくくなります。
これは毛根に対しても同様です。すると、充分な栄養が受け取れなくなった髪は健康に育ちにくくなり、抜けやすくなります。また、新しく生えづらくもなり、薄毛につながります。
基礎代謝が低下
基礎代謝とは、生命を維持するためのエネルギーをつくる働きのことです。
体温が1度下がるごとに、この基礎代謝が12%下がるとされます。
基礎代謝が下がると、取ったカロリーが消費しきれずに太りやすくなります。
低体温を改善するための効果的な方法を紹介!
薄毛予防にも、体を健康にするためにも、低体温の人は改善するよう努めることが大事です。
ここでは、体温を上げる方法を紹介します。
ゆっくり入浴
1日に1度はゆっくりと湯船につかり、芯まで温めましょう。
夏場などシャワーで済ませる人もいますが、お湯につかることが大切です。
お湯の温度は41度程度が望ましいでしょう。
面倒くさがって2日に1回などのペースにするのも意味がありません。毎日入浴することが大事です。
運動して筋肉をつける
筋肉をつけることも大切です。
とはいえ、腹筋やスクワットなどの筋トレをやるのは少々辛いという人もいるでしょう。
その場合は、ウォーキングなどの有酸素運動でも構いません。
運動も継続することが大切なので、いきなりハードなものを選ぶのはやめ、長く続けられそうなものにすることが重要です。
身体が温まる食事をとる
食べ物なかには、体を温める作用を持つとされるものがあります。
たとえば、根菜類やにんにく、しょうがなどです。
肉や卵も体が温まるとされます。
これらを積極的に摂取するのも体温を上げる良い方法です。
肉や卵などは髪の主成分であるたんぱく質を摂ることもでき、ちょうど良いでしょう。
身体を冷やす飲み物や食べ物はなるべく控える
ビールやコーヒーは身体を冷やす飲み物です。
完全にやめる必要はありませんが、摂取のしすぎには注意しましょう。
キンキンに冷やしたドリンクやアイスクリームなど冷たいものも、体を冷やします。
夏場の暑いときに摂るのは問題ありませんが、ほどほどにしましょう。
まとめ
体温を上げて薄毛を予防し健康になろう
低体温とは、いつも平熱が35度台にある状態を指します。
体温が低いと、血管が収縮して血行不良になったり新陳代謝や免疫力が低下したりするなど、良いことはひとつもありません。
身体の不調を招くだけでなく薄毛を招く可能性もあります。
そこで、体温を測ってみていつも低い人は、少しでも上がるように対策をとりましょう。
具体的には、入浴して身体を温める、運動して筋肉をつける、温かくなる食材を意識してとるなどの方法があります。
体温を上げて、薄毛の心配のない健康な身体になりましょう。