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シアバターとは
アフリカのナイジェリアやガーナに自生する「シアの木」の種子から作られる植物性の固形油脂になります。
シアの木に実ができるまでには20年から50年ほどかかるのです。
そのため、大量生産が難しくとても貴重なものなのになります。
シアバターは、常温では固形なのですが、温めることで溶けて液状のオイルになります。
これが、シアバターがオイルではなく、バターと呼ばれる理由になります。
保湿力が高く、皮膚を保護する力があります。
そのため、昔からアフリカの人びとのスキンケアに利用されてきたのです。
薬としても使われおり、やけどや傷の治療や化膿止め、それだけではなく筋肉痛、そして白髪や抜け毛の予防などに効果があるとされてきたのです。
シアバターがヨーロッパに伝わると、美容効果が注目を浴びて、クリーム等の化粧品に加工されることで広まり始めました。
シアバターは肌への浸透力があるため、保湿力が高いのです。
また、耐熱性にすぐれているので、抗炎症作用、酸化防止作用があることも知られていますね。
シアバターと髪の関係
シアバターはスキンケア用品としては有名になり、浸透してきたのですが、髪にも良いのです。
保湿力が高く、耐熱性にすぐれることから、シャンプーの後、タオルドライをした髪にシアバターを塗布してからドライヤーで乾かすことで、髪の水分を放出せずに保持することができるため、ツヤを与えてくれるトリートメント効果があります。
そして、ドライヤーの熱から髪を保護してくれる効果があるのです。
シアバターに含まれるオレイン酸は、皮脂に近い性質のため、頭皮や髪となじみやすく、まとまりの良い髪にしてくれるのです。
シアバターの使い方
シアバターの使い方は、濡れた髪に少量つけるのが効果的ですね。
乾いた髪に多量に使用すると、ベタついた印象になってしまうので、気をつけてください。
また、頭皮のマッサージに溶かしたシアバターを使うことで、頭皮の毛穴に詰まった古い皮脂や汚れを浮かせて取り除いてくれます。
シアバターには抗炎症作用があるため、頭皮に炎症性の湿疹ができているときに、治りがを早くなります。
ただし、シアバターそのものにアレルギーがある方もいるため、その方は逆効果になってしまいます。
パッチテストを行ってから使用するようにするとトラブルにならないでしょう。
肌だけでなく髪にも良いシアバターです。
全身に使えるので、乾燥しやしすい季節には嬉しいアイテムですね。
シアバターの特徴と髪への効果
シアバターの主な成分は、オレイン酸・ステアリン酸になります。
オレイン酸
人の皮脂の41%を占めると言われている不飽和脂肪酸です。
酸化しにくく保湿力が高いため、ヘアケアにはうってつけの成分になります。
ステアリン酸
水と油を乳化する作用があるため、髪に馴染みやすく細胞の老化防止にも効果的です。
この二つの主成分により、シアバターを使うことで、保湿効果が生まれ組織を修復再生といった肌やヘアケアにも大切な効果が得られます。
ヘアカラーやブリーチをして髪がダメージを受けてしまった時は、ヘアマスクとして保湿することでキューティクルを整えてくれます。
また、ヘアワックスやスタイリング剤としても活用できますので、万能ヘアケアアイテムになります。
髪に使えるシアバターの種類は?
市販で売られているシアバターの種類は、大きく未精製と精製の2つに分けられます。
未精製は精製されていないピュアなシアバターをいいます。
精製シアバターは化学溶剤などで精製されたものです。
ドラッグストアなどで購入できるものはほとんどが精製シアバターでしょう。
どちらもメリット・デメリットがあります。
未精製シアバター
髪の保湿に効果的な栄養をそのままのため、保湿効果などのシアバターの効能が直接得られます。
ヘアケアには最適なものになります。
精製していないため、ビタミン類などの微量成分もそのまま崩れていなく、すべて含まれているのです。
色はクリーム色や黄色っぽい色です。そして、少し甘い香りが感じられるのもが未精製シアバターの特徴になります。
オレイン酸が豊富に含まれているため、髪を補修や保湿をしてくれます。
メリットが多いイメージをもたれる未精製シアバターですが、デメリットもあります。
それは、未精製であるがゆえに不純物が混入している可能性がでてきます。
特にアレルギー反応の出やすい方は注意する必要がありますね。
また、防腐剤や保存料などが含まれていないのでメリットでもありますが、酸化しやすいデメリットがあるため長期保存は難しいのです。
しかし、身体に塗るものに関しては、防腐剤や保存料はない方がいいですね。
身体は必要でないものは排出する機能がありますが、防腐剤などは体内に蓄積してしまうのです。
そのため、ピュアなものを愛用することをオススメします。
精製シアバター
髪からボディまで安心して使えるものです。
市販の精製シアバターは、多くのものが化学溶剤ヘキサンなどを使っており、シアバターの不純物などを取り除く作業をしたものになります。
そのため、未精製と違い色が白く無臭に近い匂いです。
精製することで、アレルゲン成分などが取り除かれますので、アレルギーをお持ちの人や敏感肌の人でも安心して使用できるという利点があります。
そして、保存しやすい品質になります。
一方、未精製のものより融点が2〜3度高いため、肌に馴染みやすさにも変化がでるため、馴染みにくい感じを受ける人もいるでしょう。
また不純物を除去する時、微量な有効成分が一緒に取り除かれてしまう可能性があります。
精製シアバターはトラブルが起きることがないため、ドラッグストアなどでテスターがあり気軽に試せますので、実際に使い心地を試してみるといいでしょう。
アフリカ産がベスト
シアバターの成分は産地によって異なるのです。
市販されているシアバターは、大体が西アフリカ産になりますが、同じアフリカ大陸だからといって、オレイン酸とステアリン酸の割合が違うことがあります。
いずれにしても、シアバターは自然の有効成分がたくさん含まれているアフリカ産がベストになります。
特に、マンギフォリア種と呼ばれている西アフリカ産シアバターがありますが、オレイン酸とステアリン酸の割合がほぼ半分ずつなのです。
ステアリン酸はビタミンEを含んでいいます。
抗酸化作用が期待でき、化粧品にも多く含まれています。
肌に塗ると膜を張ったように弾力をもち、しっとりとした感覚になるのです。
また、ニロティカ種と呼ばれているシアバターがあります。
それは、東アフリカの南スーダンなどで採れるのですが、さらさらとしたつけ心地が良いのが特徴的になります。
ステアリン酸の水を弾く作用が少ないためでしょう。
つけ心地も産地でも好みがあるでしょう。
髪やボディへの使い方や用途に合わせながら、シアバターを選んでみることをオススメします。
保管方法と消費期限
髪にもボディにも潤いを与えてくれるシアバターです。
精製されたシアバターは、保管方法には注意が必要になります。
しかし、元々アフリカの暑い気候の中で採れるものでもあるため、基本的には、直射日光を避け、密閉した場所に置くことです。
夏場の30度越える日が続くときは、冷蔵庫に入れて置くことがいいでしょう。
アフリカの燦燦と太陽の光が強いイメージから涼しい場所に保管する方が良いとは、少し不思議な話ですね。
自然で採れるシアバターの消費期限は1年ほどになります。
ただ、これは精製されたシアバターのことです。
開封後は1ヶ月から3ヶ月を目安に使うようにすることをオススメします。
また、未精製のものや無添加のものに関しては、使用してる間に色や香りに違和感が出た時は、使用をストップしましょう。
未精製シアバターは、涼しい場所に保管ください。
自然のもののため、冷えすぎても固まってしまうため、涼しい場所がオススメです。