こんにちは。私はセラピストの山田と申します。
数年前、ある美容講座に参加した時に、「ヘナの効果」について初めて知りました。
もともと私は美容院でのカラーがヒリヒリして苦手だったのですが、ひどい時は頭痛がすることもあったので、早速ヘナを試してみることにしました。
なぜカラーリングすると頭皮がヒリヒリしたり、頭痛がするのかというと、頭皮は腕に比べ約3.5倍も経費吸収率があり、カラーリングの化学物質が頭皮から吸収された後、女性の場合40分ほどで子宮に届いてしまうということです。
最近は「経皮毒」という言葉もよく聞くようになりましたが、婦人科系に影響を与えているとは知りませんでした。
「ヘナ」と言っても「ナチュラルヘナ」と「ケミカルヘナ」があり、葉を乾燥させて粉末にしたものを「ナチュラルヘナ」と言い、化学成分が配合されているものを「ケミカルヘナ」と言います。
今回は「ナチュラルヘナとその効果」について紹介します。
ヘナとは?
ヘナの歴史は古く、紀元前数千年以上前から使用されており、今は美容目的などで使用されていますが、昔は染毛剤としてだけではなく、体を装飾するための染料や、馬のたてがみを染める染料としても使われていました。
エジプトではミイラを包む布の染色やミイラ化する前の体の装飾にも使われていたようです。
かの有名なクレオパトラが今でいうマニュキュアの代わりにヘナを使っていたという逸話があり、アントニウスを振り向かせるために、船の帆にヘナの花の香りを染み込ませていたと言われています。
ヘナの花はジャスミンに似た甘い香りで、香水の原料にも使われています。
インドでは、ボディペインティングや、インドの女性の額につけるビンディ(赤い印)にも、ヘナを使用しているそうです。
アーユルヴェーダでは「ヘナ」は薬草として使用されていて、毒素を排出したり、炎症を抑えたり、新陳代謝を高める働きなどがあります。
ですので、生理中や妊娠中(安定期前)は、ヘナカラーの使用は避けた方がいいそうです。
ヘナはインドや北アフリカなどの熱帯地方に自生するミソハギ科の植物です。
お花は白かピンクで、ヘナの葉を乾燥させて粉状にしたものを染料として使います。
ヘナでなぜ髪を染めることができるのかというと、「ヘナ」には「ローソン」と呼ばれるオレンジ色の色素が含まれていて、この「ローソン」がタンパク質とくっつく性質があるため、髪のケラチンというタンパク質に付着して染色できるというわけです。
爪や体も皮膚のタンパク質に付着することにより、染めることが可能です。
通常のカラー剤では、アルカリ剤を使用してキューティクルを開き、酸化剤で毛髪のメラニン色素を脱色し、髪の内部で発色させます。これだけ聞いても髪にかなりの負担があることがわかりますね。
「ヘナ」の場合は、脱色剤ではなく、タンパク質にくっついて発色するので、髪に優しいと言えます。
このように、自然の染料として注目される「ヘナ」ですが、メリット・デメリットがありますので、これから説明していきますね。
ヘナのメリット
ヘナを使うメリットは、髪が傷まないことと、体に悪影響がないということです。
通常のカラーは、キューティクルを開いて髪の内部で化学反応を起こすもので、髪のキューティクルは、髪の内部から水分やタンパク質が失われないように保護する働きがありますので、通常のカラー剤の場合は、これを無理やり開くことになるわけですから、髪が傷むわけです。
一方、ヘナは髪のタンパク質に付着してコーティングするので、髪を傷めることはありません。
むしろ続けることにより、天然のトリートメント効果で髪にツヤやコシ、ハリが出てきます。
先程も触れましたが、頭皮は経皮吸収率が高いため、通常のカラー剤の化学成分が頭皮から体内に吸収されてしまいます。
ヘナの場合は、天然の成分ですので、体に悪影響はありません。
また、髪にハリ・コシが戻ることで、髪にボリュームが出てきます。
逆に、髪の毛が多くてまとまりがない場合は、髪の状態が良くなることでまとまりが出たり、くせ毛が軽減してい
きます。
ここまではいいことばかりに思えますが、デメリットもありますので紹介します。
ヘナのデメリット
「ヘナ」のデメリットは、通常のカラー剤に比べて早く発色しにくいことです。
通常のカラー剤であれば、1回で綺麗に発色しますが、「ヘナ」の場合は、1回で同じように発色することができません。
数回の使用が必要になります。
また、カラーをしている時間も、カラー剤は数十分に対し、「ヘナ」は1時間~3時間もかかります。
また、カラー剤の場合は豊富な色の中から好みの色を選べますが、「ヘナ」の場合は、基本的にオレンジ色で、インディゴを混ぜることにより、その配合によってできる色(オレンジ~茶)の中でしか選べません。
黒く染めることができず、白髪は発色しやすいですが、黒髪の方は色を明るくすることは難しいです。
美容師の方が言っていたのですが、色々な色を試したいという方にはオススメできないとのことです。
というのも、ヘナは髪のタンパク質に付着して染色するため、髪の表面に層ができた状態になっているので、普通のカラー剤に戻した時、発色が悪くなる可能性があるそうです。
髪の表面がコーティングされている状態なので、パーマもかかりにくくなります。
「ヘナ」の匂いは、葉っぱの匂いで、例えると抹茶のような匂いがします。
これが数日髪に残る場合があるので、匂いに抵抗がないかどうかも続ける上で重要になります。
どうしても苦手な場合は、お好みのエッセンシャルオイルを少し垂らすという手もありますので、ご検討ください。
ヘナを実際に使ってみましょう
では、ヘナを実際に使ってみましょう。
1.髪と地肌の汚れを落として、しっかり濡らした状態にして、タオルドライします。
2.生え際、襟足など顔の周りにクリームを塗ります。
3.ヘナペーストを作ります。
容器にヘナパウダーとお湯を入れ、泡だて器などで溶きます。
4.ヘナペーストを髪に乗せて、優しくなじませてきます。
この時、後ろ髪にもしっかりもみこんでください。
5.ヘナペーストを塗り終わったら、頭の上で髪をまとめて、ラップで頭を包みます。
6.タオルやターバンを頭に巻き、その上にシャワーキャップをかぶります。
7.1時間~3時間放置します。
8.シャンプーでしっかり洗い流します。
9.しっかり乾かしてください。
(しっかり乾かしていないと衣類に色が付く場合がありますので注意してください)
インディゴとの配合をどうするかは、髪質によっても変わってくるかと思いますので、何度か試してお好みの配合をみつけてください。
1~3時間放置している間は、湯舟にゆっくり浸かったり、お掃除や読書などをして過ごしてもいいですね。
ヘナの細かい粒子が汚れを吸着するので、頭皮のクレンジングにも使えます。
頭皮パックの方法は、髪の根元にヘナペーストを塗って、15分程置いてからお湯で流します。
週一度位のペースでOKです。
インドでは、ヘナカラーやパックの前に頭皮のオイルマッサージをやっているそうです。
髪のダメージや頭皮の乾燥がひどい場合は、頭皮のオイルマッサージをしてから行うといいです。
ヘナを実際使った感想
最初は抹茶のような葉のニオイが少し苦手だったのと、長い時間そのまま放置しなければならないのが大変でした。
また、発色が普通のカラーと違って思い通りの色にならないなど戸惑うことがありましたが、慣れてくると髪にハリ、コシが出てきて、色も落ち着いてきました。
私の場合は、普通のカラーリングで頭皮がヒリヒリしていましたので、それがないのがよかったのと、経皮毒を考えると、これからも自然の素材にこだわって続けていきたいと思います。
まとめ
今回は「ヘナ」について紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
「ヘナ」の歴史は古く、自然の素材なので、普通のカラー剤より安心してお使いいただけることがわかっていただけたかと思います。
長い目で見て、何がご自身の髪によいのかを今一度考えていただき、いつまでも若々しく美しい黒髪でいてくださいね。