鏡を見るたびに、生え際や分け目から薄毛が進行している気がして、タメ息混じりのあなた。
床に落ちていたり、お風呂の排水溝に溜まっている髪を見ると悲しくなりますよね。
この抜けてしまった髪は、もう二度と生えてこないの?
と、考えてしまうのも無理はありません。
でも実は、それって誤解なんですよ!
人の毛根に潜んでいる髪の元となる細胞「毛母細胞」は、そんなに簡単に死滅しません。
そこで今回は、まず髪が抜ける仕組みを復習し、本当に髪は二度と生えてこないのか、その復活の方法をご紹介したいと思います。
どうぞ諦めずに、髪を復活をさせるため行動を起こしてみませんか?
Contents
髪の生える「ヘアサイクル」とは?
一般的に人の頭には、おおよそ10万本の髪が生えている言われています。
それらの髪の毛は、ある一定のサイクルの中で、生えては抜けてを「繰り返し」ているのです。
これがいわゆる「ヘアサイクル」です。
具体的には、
成長期→退行期→休止期→脱毛
の流れになります。
成長期は、その名の通り髪が成長していく、伸びていく期間で、人により違いがありますが、おおよそ2~6年続きます。
ちなみに、髪全体の90%がこの期間に当たりますよ。
次に退行期とは、休止期に移行する過程の期間で、おおよそ1~2週間続きます。
先にお話しした髪の元となる「毛母細胞」の細胞分裂が衰え、毛球が退縮し、完全に髪が退化していきます。
そして、最終段階である休止期は、3ヶ月ほど続きます。
その間に、髪の毛の製造がストップし、新しく毛母細胞で作られた髪に押し出される形で、古くなった髪の毛が抜け落ちるのです。
ここではじめて、脱毛となります。
ちなみに、季節だったり人より、その数は前後しますが、おおよそ1日に100本程度の髪が抜けると言われています。
ですから、床や排水溝にある抜け毛を見ても、絶望する必要はないのです。
言い換えるなら、このヘアサイクル通りに、正常に毛母細胞が機能しているなら、本来、髪が抜けてしまった状態のまま放置されることはありません。
そう、再び新しい髪が生えてくるはずなのです!
では、なぜ薄毛が進行してしまうのか、一度髪が抜けた毛根から、新たな髪が生えてこないことがあるのか、気になりますよね。
次に、毛根の復活ついて、じっくりお話ししたいと思います。
毛根は復活しないの?
結論としては、毛母細胞が生きている限りは、一旦髪は抜けても、その下から新しい髪が生えてきます。
しかも、毛母細胞は、生命力が非常に強いため、自然消滅することはまずあり得ません。
もし、なくなるとすれば、大ケガや火傷といった頭部の重傷により、縫合手術を行ったり、まず可能性が考えられませんが、外部からの刺激(永久脱毛レーザーなど)を受けた場合しか考えられないのです。
では、なぜ髪が抜けたまま、新たな髪が生えけこず、薄毛が進行してしまうの?
と、疑問がわいてきますよね。
それは、様々な要因が絡まり合って、毛母細胞の働きが衰え、「休眠」状態に入ってしまったからなのです。
でも、光はありますよ!
ただ、その働きを休止しているだけであって、消滅したわけではないのです。
眠った子を起こしてあげれば良いのです。
そこで次に、なぜ、毛母細胞が休眠してしまうのか考え、その要因を解消する方法をご紹介します。
ちなみに、長く休眠状態になってしまった毛母細胞ほど、目覚めるのに時間がかかる傾向にあります。
さあ、今すぐ行動を起こしましょう!
休眠中の毛母細胞を起こすには?
寝てしまった子を起こすために取るべき方法を、ずらりと載せてみました。
どれも、当たり前かもしれませんが、地道な方法ばかりで、即効性はありません。
ただこれらの方法は、髪や頭皮だけではなく、体全体にも良い効果をもたらしてくれるはずですよ。
さあ、始めましょう!
食事改善
現代の日本人は、食の欧米化が進んでおり、更にその忙しさから、ファストフードを始め、外食に偏りがちですよね。
その結果、全体的に高脂肪高カロリーの食事に偏ってしまっているのです。
このような食事を続けていると、頭皮に過剰な皮脂が分泌されるようになり、髪の成育が妨害されます。
また、髪を健やかにするためのミネラル分も不足している状態です。
まずは、食生活を全面的に見直し、偏りなくバランスよく栄養素を摂るように心掛けましょう。
その後に余裕があれば、亜鉛などのミネラル分を強化してみます。
睡眠確保
子供大人関係なく、成長ホルモンが出されるゴールデンタイム(22~2時)に、質の良い睡眠を取ることで、健康的な髪が作られると言われています。
更に、質の良い睡眠をこの時間帯に持ってくるためには、おおよそ3時間前から入眠する必要があります。
これを機に生活を見直し、早寝を心掛けるようにしたいですね。
ストレス解消
現代人は、仕事でもプライベートでもストレスが溜まることが多いですよね。
すると、体が強ばり、神経が収縮することで、血管もまた細くなり、自律神経が乱れてしまいます。
その結果、頭皮まで栄養や酸素が行き渡らなくなるため、髪の成育を阻み、薄毛を進行させてしまうのです。
趣味の時間を作ったり、ヨガやその他運動を行うなどして、上手にストレスを解消したいですね。
運動
運動を行うことで、全身の血流が促進されます。
すると、髪の土台となる頭皮に栄養素や酸素が、隅々まで行き渡るようになるため、毛母細胞が甦る可能性もぐっと高くなりますよ。
また、先にお話しした通り、ストレス解消にもなります。
シャンプーを替える
もしあなたが、安価なシャンプーをお使いなら、髪や頭皮のためにも植物性のものに替えてみて下さい。
安価なシャンプーは、大量生産するために、人工的でかつ強い洗浄剤を使用しています。
すると、頭皮を必要以上に乾燥させてしまい、髪の成育を妨げてしまうのです。
アミノ酸系のシャンプーが、頭皮にも髪にも優しくて、お勧めですよ。
また合わせて、洗髪の仕方や、その後のドライヤーでの乾かし方にも気を使いたいですね。
禁酒・禁煙
体内にアルコールが入ると、それを分解するために、血中の栄養素や酸素が使われてしまいます。
髪の成育に回ってこなくなるです。
喫煙もまた、百害あって一利なしで、血管が収縮し、頭皮に栄養や酸素が送られなくなります。
あなたの髪と頭皮のために、お酒は控え、禁煙を進めましょう。
その他
育毛剤を使用したり、セルフマッサージを取り入れても良いですね。
もちろんダブルで行えば、より効果的ですよ。
以上、あなた自身で改善できる方法をお伝えしてきました。
今は、医療も薄毛にも関する研究もかなり進んでいます。
もし、セルフで行うには自信がないなと思われるなら、専門家であるAGAクリニックに相談し、より毛母細胞に効果的に働きかける、薬の服用などを求めるのも一つの手ですね。
再生医療を用いた「毛髪再生治療」をご紹介!
先にお話しした通り、近年、薄毛の研究は日々進化しています。
あの再生医療を応用した「毛髪再生治療」の研究も続々と進められているのです。
実用化まであともう少しのところまで、たどり着いているものさえありますよ。
そこで、二つご紹介します。
資生堂が研究
髪の成長に欠かせない細胞の一つである「毛球部毛根鞘細胞」を取り出し、培養してから、薄くなった頭皮に戻す方法です。
なんと、2020年中に実用化される予定です。
慶応義塾大学医学部・大山学准教授(現:杏林大学医学部教授)研究
皮膚科学の教授として、脱毛症と再生医療を研究をされている先生です。
具体的には、毛包幹細胞・ヒトiPS 細胞などを用いた毛包再生技術の研究で、実用化を目指しています。
どちらも、実用化されれば、より薄毛で悩んでいる方への光となりますね。
一度抜けてしまった髪の毛根が、死滅してしまったのでなく、休眠状態にあるだけなことがお分かりいただけたかと思います。
眠ってしまった毛根を起こす方法は、実はたくさんあるのです。
セルフでも行うこともできますし、専門家の医師のアドバイスを仰くともできます。
更に時代は進み、再生医療に基づいた毛髪再生治療の研究も盛になってきました。
何より、放置はよくありません!
どうぞ諦めずに、今日からでも眠れる子を起こすために、行動を起こしてみて下さいね。