紫外線対策と聞いて、顔や首・腕などを思い出す人は多いと思いますが、頭皮や髪にまで気をつけている人はどのくらいいるのでしょうか?
実は紫外線による頭皮や髪のダメージは、顔などよりも大きいと言われています。
紫外線によって髪や頭皮がどんなダメージを受けているかと言うと、頭皮の炎症・髪が日焼けすることによる変色・毛細血管やリンパの機能低下・キューティクルを傷つけるなどです。
これほどまでにダメージを受けているのに何も対策をしていないと、抜け毛や薄毛が増える状態になっていきます。
そこで今回は、抜け毛が多いのは紫外線が関係していることと、紫外線から髪と頭皮を守るための予防と対策をお伝えします。
Contents
抜け毛が多いのは紫外線のせい?
紫外線は女性なら誰でもだいたいの人が気にして対策をしていると思いますが、髪や頭皮の予防や対策している人は少ないかもしれないですね。
そもそも抜け毛と紫外線が関係あるということを知らないと、予防せずにいて当然です。
ではここでは、紫外線が頭皮にどれだけのダメージを与える力があるのかを、説明します。
紫外線とは?
そもそも簡単に紫外線という言葉を使っていますが、紫外線とは目で見ることができない太陽光の1つです。
種類としてはUVA・UVB・UVC・がありますが、実際に良く耳にする紫外線とは、UVAとUVBのことです。
UVAは波長が長く、UVBの20倍以上の量が地表に届きます。そのため、表皮だけでなく肌の層の奥まで届き、コラーゲンやエラスチンを傷つけ、肌にシワやたるみを作る原因になってしまいます。
UVBは表皮に強く作用するため、炎症や色素沈着を起こすことで、シミやそばかすの原因になります。また、髪に日焼けを起こし、変色させる働きもあります。
この2つの紫外線のうちの「UVA」は、頭皮ダメージに関係しており、頭皮全体だけでなく頭皮の内側にある毛根にまでダメージを与えるという、とても強力な紫外線です。
UVAは肌の奥の真皮層にまで届くため、頭皮細胞に影響するだけでなく、毛細血管やリンパの働きを低下させてしまいます。
血管の流れを低下させて血行不良が起きると、髪や毛根に十分な栄養が行き渡らなくなりますので、健康な髪を育てることができなくなります。また、頭皮が炎症を起こすなどのトラブルにもなると、頭皮環境が崩れますので、抜け毛の原因になります。
紫外線による光老化
紫外線を浴びると、老化が進むと聞いたことがある人もいると思いますが、どういった仕組みなのかをここでお伝えしていきましょう。
紫外線を浴びると肌は日焼けしますが、頭皮も同じ皮膚のため、状況は同じです。しかも日焼けは長時間当たっていると火傷に近い状態になりますから、細胞を破壊してしまいます。
この頭皮細胞が破壊されてしまうことによって、光老化と言われる老化が進行していきます。
光老化が進んで頭皮が硬くなり、血行不良となると、血液によって栄養が頭皮全体に行き届かなくなります。
健康な髪を作るときに大切なのは、血液によって運ばれる栄養素が頭皮全体に行き渡ることです。
栄養のない枯れた土地で作物が育たないのと同じように、頭皮も硬くて栄養が十分にないと、痩せて細く弱い髪しか育つことができません。
紫外線を浴びて光老化が進むことで、ダメージは蓄積されていきますので、頭皮や髪を紫外線から守るよう心掛けるようにしていきましょう。
紫外線と抜け毛の関係
紫外線から受けるダメージが蓄積されることで、抜け毛の原因になることを先にお伝えしました。
では、詳しく抜け毛との関係性を見ていきます。
頭皮も皮膚と同じように日焼けをすると赤く炎症を起こした状態になり、毛細血管がダメージを受けます。対処しないと頭皮環境の悪化を招いてしまいます。
または皮脂分泌が多いと、紫外線によって酸化し、頭皮が錆びるのと同じ状況になり、老化を促進して抜け毛の原因を作ります。
紫外線から受けるダメージは大きいため、頭皮を守るためにも対策をしていきましょう。
髪を守る効果的な予防と対策
特に日差しが強い日が続くと、ダメージも蓄積されていきますので、抜け毛予防のためにも対策を怠らないように気を付けていきましょう。
手軽にできるケアはUVカットのスプレーを使用したり、帽子を被ったりすることです。
ここでは髪を守るための予防と対策をお話しします。
日傘
近年日焼け対策に日傘を使用する人は増えてきました。ただ、UVカットの日傘には寿命があることをご存じでしたでしょうか?
UVカットに加工されている日傘には雨傘と兼用の物もありますが、だいだいの寿命は2年~3年で、雨傘としても使用している場合は、寿命はもう少し短くなると考えてください。
日傘の種類もたくさんありますが、色は紺色や黒などの濃い目の色を選ぶと、紫外線をカットする効果が上がります。
また、折りたたみ式の日傘は、何度もたたむことで摩擦が多くなり、UVカットが落ちやすい状態になりますので、通常の日傘よりもUVカット効果の寿命が短くなることも覚えておきましょう。
UVカットヘアスプレー
UVカットのヘアスプレーは、スプレーをするだけで簡単に紫外線から頭皮や髪を守ることができます。
特に髪の分け目は太陽光を受けて日焼けしやすい状態にありますから、地肌が見える状態であれば、特に意識してスプレーをしてください。
いつも分け目が同じ人は、同じ場所に紫外線を強く受けやすくなるため、頭皮を守るためにも分け目を変えることも意識しながらスプレーを使っていきましょう。
帽子
日焼けを予防する際、最も手軽なものが帽子ですが、被り慣れていないと蒸れて気になる人もいます。
蒸れることによってなおさら抜け毛が進行したらどうしようと、心配になる人もいますよね。
では、実際に帽子を被ることは薄毛に繋がってしまうのでしょうか。
蒸れるという条件で考えると、汗をかいて汚れた帽子を手入れせずに使うことで、頭皮に影響が出る可能性はあります。
当然ですが汗をかいた衣類をそのまま何日も着続ける人は、ほぼいないと思います。
何故なら雑菌による臭いや汗による汚れやシミなどを気にして、着替えと洗濯をして清潔な状態を保つからですよね。
帽子も着用するうえで条件は同じになります。
頭でも体でも汗をかくことで雑菌の繁殖や臭い・汚れやシミは当然ですが帽子でも衣類でも同じように出ます。
帽子だからと洗濯や手入れを全くせずに何度も使用を続けていると、劣悪な状態の帽子を被ることになりますので、当然、蒸れたら雑菌は繁殖し、頭皮環境が不衛生になるため、抜け毛の原因を作ってしまいます。
そのため、汗をかいたあとに、頭皮をしっかりシャンプーして、帽子も手入れをすることで、清潔な状態を保ちながら使用する分には、そんなに抜け毛を気にすることはありません。
紫外線で頭皮が焼けたときは?
紫外線から頭皮を守って、抜け毛予防をしていたとしても、うっかり長時間紫外線を浴びる環境下にいて、頭皮を焼いてしまうこともあるかもしれませんよね。
もしそういったことがあった場合も、すぐに対処することで可能な限り頭皮ダメージを緩和することを考えていきましょう。
頭皮の日焼けは冷やすこと
頭皮が日焼けしてしまった場合は、他の日焼けの対応と同じく、冷やすことが大切です。
髪を洗うときもシャンプーは極力使用を避け、ぬるま湯で頭を優しく丁寧に洗いましょう。そしてしっかりと頭皮を保湿するためにローションやオイルなどを使って保護するようにしてください。
【痒みがある場合】
もし日焼けの後に痒みがある場合は、頭皮が乾燥している証拠です。髪を洗って清潔な状態にした後、保湿のためにローションやオイルを使用してください。
もしシャンプーを使う場合はしっかりとシャンプーが残らないよう洗い流してください。流し残しがあるときは炎症の原因になってしまいますから、気をつけましょう。
【頭皮の炎症が酷い状態の場合】
日焼けした頭皮が冷やしても炎症が全くおさまらないときは、皮膚科に相談してきちんと適切な処置を受けてください。
自己判断して長時間放置しておくと、状況が悪化して抜け毛を増やすことにも繋がってしまします。
紫外線を受けたときは、可能な限り早く処置するようにして、抜け毛予防をしましょう。
まとめ
今回は抜け毛が多いのは紫外線のせいなのか?という疑問を解いて、髪を守る効果的な予防と対策をお伝えしました。
紫外線は顔や肌だけでなく、頭皮にもダメージを与えます。
頭皮に受けたダメージは抜け毛に繋がってしまいますので、予防と対策を怠らないよう気を付けてください。
そしてもし紫外線を浴びて頭皮を日焼けした場合には、できるだけ早く対応するようにして、抜け毛予防をしていきましょう。