近年、子供の抜け毛で病院を訪れる母親が増えてきています。
大人社会のストレスは子供社会にも反映されてきており、子供の頭皮環境にも大いに影響を与えているのかもしれないですね。
子供たちの明るい将来のために、抜け毛対策は欠かせません。
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なぜ子どもも抜け毛になる?
「抜け毛」は大人だけではありません。
小さなお子さんや赤ちゃんも「抜け毛」の症状が出ることがあります。
必ず現れる症状ではないため認知していない方も多いでしょう。
ここ数年増えつつある子どもにも親にも深刻な問題として取り上げられていいます。
子どもの抜け毛の理由は大人の抜け毛の理由と少しだけ異なるものがあります。
それは、「ストレス」とまとめてしまえば同じ事になりますが細かく説明すると違います。
子どもの抜け毛の理由は不安や心配からくるストレスが関係しています。
子どもにとって「母親」という存在が大きく影響してきます。
まだ甘えたいざかりの授乳期や幼児期に母親とのコミュニケーションが上手く取れていない状態が続くことで心が満たされず、「まだ甘えたい」という不安や心配が大きくなってきます。
この不安や心配が子どもの抜け毛へと繋がってしまうのです。
もう少し大きくなると次は兄弟・姉妹の劣等感・コンプレックスや親からのプレッシャーなどが関係してくるのです。
また、母親が自分の子どもに依存し過ぎるのも良いわけではありません。
勉強や習い事において順位や結果を異常に気にして接していませんか?
思っていたような順位や結果にならなかった時、どうしていますか?
子どもにキツくあたったりしていないでしょうか。
ここで子どもに抜け毛の症状が現れた時には、「勉強や習い事へのストレス」と勘違いしないようにお気をつけください。
母親や父親の言動は思っている以上に子どもの心に響くものなのです。
子どもの抜け毛と成長の関係性
子どもの毛根は大人の毛根よりも小さい傾向です。
毛には「成長のサイクル(毛周期)」というものがありますが、そのサイクルに合わせて生えたり抜け落ちたりします。
子どもはまだ心も体も成長段階にあるので毛周期が大人のように安定していません。
毛周期が安定してくるのは、小学校高学年から中学生にかけての第二次性徴期頃なのです。
赤ちゃん時期によく見られますが、生まれた時から毛がフサフサな子がいたり、3歳くらいになっても髪にボリュームが無い子もいますね。
これは毛根に異常がある訳ではありません。
これらしっかりと成長している証拠です。心配はありません。
抜け毛が発覚したら?
市販の薬で対処する方もいるでしょうが、これは良くありません。
病院で適切な治療を受けることが第一に考えると良いでしょう。
あとは、これ以上の不安や心配を抱えるようなストレスを与えないようにすることです。
母親との関わり方や家族とのコミュニケーションが十分に取れていないと感じるときは、一度家族で旅行してみるのも良い対処法になるでしょう。
大人の抜け毛や髪トラブルと同様に食生活、生活習慣、頭皮ケアも大切になります。
子どもたちにもインスタント食品やお菓子が増えてしまっていませんか?
タンパク質・亜鉛・銅・ビタミン類といった健康な頭皮のために必要だとされる栄養素は、もちろん大人だけではなく子供にも必要なのです。
肉、魚、ゴマ、海藻、イカ、納豆などの食事をバランスよく食べることがオススメです。
塾通いで睡眠が少ないという話を聞くことがあります。
子どもにとっての睡眠はとても重要です。
そのため良質な睡眠がとれるように調整してあげましょう。
ゲームに夢中し過ぎて運動不足というようなことも避けましょう。
シャンプーで頭皮を清潔に保ち、頭皮マッサージやブラッシングなどで刺激を与え、スカルプローションで頭皮に栄養を与えると毛根に血液が流れて栄養を行き渡るようになるため、毎日のヘアケアやストレスのケアも、同時に無理なく根気強く続けていくことが大切になります。
休止期の毛髪
頭髪には成長している毛髪→成長期のものと、休止している毛髪→休止期のものがあります。
休止期の毛髪は徐々に抜けていきます。
1日50~100本くらいは抜けるのが普通ですので、抜け毛の本数が気になるようでしたらこれを目安にするのもいいでしょう。
強いストレスや栄養不足、そして病気などがあると大量に抜けてしまい、頭皮が露出してしまうことがあります。
しかし、子供の毛根は死滅しませんので、ケアをすることで、回復することが可能です。
頭部白癬(はくせん)
怖いのは、頭部白癬(はくせん)です。
これはネコなどの動物に住み着いている真菌→カビ菌が、人の頭髪に感染してしまい、寄生することで毛髪が抜け落ちて起こる脱毛症のことです。
これは、学校や人が集まる場所などで人から感染することもあります。
頭部に親指の頭くらいの脱毛部ができてしまい、その表面は乾燥してフケが付着して白っぽく見え、若干のかゆみがでるのがの特徴です。
見た目は円形脱毛症と似るのですが、うっかり塗り薬を使ってしまうと悪化してしまい、重症化してしまうと永久に脱毛したままになってしまいます。
これは注意が必要になります。
この症状が出たときは、病院へ行き、頭部白癬の治療薬を処方してもらうことが早く完治する方法です。
再発を防ぐために、原因となったペットも獣医さんに診てもらい今後ならないようにしましょう。
円形脱毛症
今増えていると言われる円形脱毛症は、休止期の毛髪が増えてそれが1ヶ所に集中するため、円形に毛髪が抜けていくのです。
原因はよくわかっていませんが、ストレス説が有力になっていますね。
これは実話ですが、有名科学者の弟子の小学生の孫が、祖母から「立派なおじいさんの孫にふさわしく東大へ行きなさい」と言われ、本人はプレッシャーをかけられ過ぎて、全面一気にハゲになったという話も聞きます。
近年、毛根の周りにあるリンパ球が原因で脱毛を引き起こす自己免疫疾患という説もあります。
円形脱毛症の治療法としては血行を良くする塗り薬を塗ると、3~6ヶ月で徐々に毛が生えてきます。
抜く癖で起こる脱毛症
抜毛癖は頭髪、眉毛、まつ毛などを抜く癖で起こる脱毛症のことをいいます。
どちらかというと、利き手側に多く見られると言われています。
頭皮の露出は円形脱毛症ほど見てわかるものではありません。
欲求不満のはけ口として無意識に抜くのが原因のようです。
塗り薬などの治療は行われていません。
まとめ
円形脱毛症も抜毛癖もストレスが深く関係していますので、一度子供の精神状態と向き合って話を聞いてあげるのが先決です。
現代の子供社会のストレスも並大抵ではないでしょう。
受験を控えていたり、友達やクラスメートとの人間関係・いじめ・家庭での人間関係などが原因があるはずです。
子供の目線でコミュニケーションをとってあげると子供の心の傷は癒されます。
ストレスを克服することで、子供らしいフサフサの髪を取り戻せることができれば、また自信がついてきます。
もしかしたら成績が上がる可能性もありますし、また何かの困難に直面した時や将来、何かあった時などに、今回の対処に成功したことがきっかけで、たくましく生きていくきっかけにも繋がります。
大人の抜け毛とは違うため、原因が複雑にならずに改善しやすいものでしょう。
ただ、見て見ぬふりをしてしまうことで、悪化させてしまい抜け毛だけの問題で終わらなくなるケースもあります。
怖いのは家族とのコミュニケーションがなくなり、子どもが何にストレスなのかをわかってあげられなくなることです。
実際は、髪に現れるのはストレスピークから数ヶ月経って落ち着いた頃になることもあります。
人それぞれストレスを抱えられる範囲が違いますが、毎日の食事を考えて栄養バランス良く摂取することがストレスを溜めない秘訣です。