女性の薄毛

FAGA女性男性型脱毛症の仕組みと薄毛改善策をご紹介

薄毛の悩みというと男性特有のものと考えている方も多いと思いますが、実は女性の体内にもにも男性ホルモンは存在しており、それが引き金となり抜け毛や薄毛の原因となる場合があります。

女性に起こる薄毛の症状をFAGA女性男性型脱毛症と呼びますが、そこで今回は、この症状が起こる仕組み日常生活の中での予防方法などについて、詳しく見ていきたいと思います。

FAGA(女性男性型脱毛症)とは?

FAGAとは、Female(女性の)AGA、つまり女性男性型脱毛症のことを表して言います。

AGA、男性型脱毛症は男性に起こる脱毛症のことを示し、FAGAは女性に起こる脱毛や薄毛の症状のことを指して言います。

初期症状としては、抜け毛が増え分け目が薄くなったように感じ、症状が進行するにつれ、髪が全体的に薄くなったように感じることが多いと言われています。

特に女性の場合は、頭頂部または頭部の髪が抜けていくことが多いとされており、原因のひとつとしてヘアサイクルの乱れが挙げられます。

髪は成長期、退行期、休止期というの3つの期間を繰り返し生え変わりますが、これをヘアサイクルと言います。

成人の場合、約10万本あると言われている髪の本数ですが、毎日100本ほどが抜けていると言われています。

何らかの原因により成長期が短くなり休止期が長くなると、髪が細くなり抜け毛が増えるため、薄毛の症状が見られるようになります。 

FAGA(女性男性型脱毛症)メカニズムとは?

人間の毛根にある毛母細胞には、毛乳頭からの指令を受け血液から栄養素の受け取る役割があります。

この毛乳頭にあるレセプターというたんぱく質が、DHT、ジヒドロテストステロンと結合することでFAGAの症状が起こります。

ジヒドロテストステロンとは、男性ホルモンであるテストステロンが変性したものであり、女性の場合は頭皮に存在する5αリダクターゼ酵素とよばれる酵素が、テストステロンの変性の原因になると言われています。

ジヒドロテストステロンは毛母細胞に成長を抑制する指令を出してしまうため、FAGAが進行し薄毛や抜け毛が引き起こされます。

FAGAの原因とは

以下では、FAGAの主な原因について詳しく見ていきたいと思います。

・加齢による女性ホルモンの減少
女性ホルモンであるエストロゲンには、髪の成長を促したり体内でコラーゲンの生成を促し、髪にハリやコシを出す働きもあるとされています。

加齢により女性ホルモンの分泌量が減少すると、逆に男性ホルモンの働きが活発になるため、髪のハリやコシが失われ、抜け毛が増え薄毛の症状が見られるようになります。

・自律神経の乱れ
人間の体は、自律神経が緊張状態にある交感神経と、リラックス状態にある副交感神経が交互に切り替わることで、心身を健康を保つことができます。

しかしストレスなどにより自律神経のバランスが崩れると、頭皮の血行不良が起きて髪の成長に悪影響を与え、薄毛を引き起こすケースもあるため注意が必要です。

・不規則な食生活や生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れや睡眠不足、栄養バランスの偏った食生活は薄毛の原因になります。

また無理な食事制限を行うダイエットは体が栄養不足になり、健康な髪の成長に必要な栄養素も不足するため、ハリやコシのない細い髪になってしまうため注意が必要です。

・喫煙習慣や過度なアルコールの摂取
喫煙すると頭皮の血管が収縮するため、血流を滞らせる原因となります。

また過度にアルコールを摂取すると、髪の主成分であるたんぱく質を作る重要な器官である肝臓に負担がかかるため、機能が低下してたんぱく質が作られなくなってしまう可能性があります。

普段の生活の中でFAGAの予防や改善をするためには?

以下では、日常生活の中で行うことができるFAGAの予防や改善方法について詳しく見ていきます。

・食生活を改善する
髪の成長を促し健康的に保つためには、毎日の食生活を見直しバランスよく栄養素を取ることが大切です。

また朝忙しいからといって食事を抜いたりせずに、一日三食きちんと食べるようにしましょう。

髪に必要な栄養素として、肉類や魚類、大豆製品、乳製品に多く含まれているたんぱく質、牡蠣やレバーなどに含まれている髪の合成に必要な亜鉛、緑黄色野菜などに多く含まれ、頭皮環境を整える役割のあるビタミン類などが挙げられます。

これらの栄養素を意識しながら、多くの食材を組み合わせた食事をとることが薄毛の改善につながります。

インスタント食品やファストフードなど、塩分や脂肪分の多い食品ばかりを摂取すると、頭皮環境が悪化したり、必要な栄養素が不足して薄毛や抜け毛の原因となります。

特にFAGAを防ぐためには、女性ホルモンであるエストロゲンを増やす性質のある大豆製品を食事に取り入れるのがおすすめです。

・質の良い睡眠を心がける
髪の成長に欠かせない成長ホルモンは、眠ってから3時間以内に最も多く分泌されるといわれているため、その間に質のよい睡眠を取れるよう
に心がけましょう。

眠る1時間ほど前にはパソコンやスマホの画面を見るのをやめ、好きなアロマを炊いたりホットミルクを飲んだする、さらに室内環境を整えたり寝心地の良い寝具に変えたりすることで、質の良い睡眠がとりやすくなります。

・飲酒を控え禁煙する
喫煙により血行不良になると、髪の成長に必要な栄養素や酸素が頭皮まで運ばれにくくなり、薄毛の原因となります。

過度な飲酒と喫煙はともに薄毛を進行させる引き金となるため、アルコールの過剰摂取は控え、できれば禁煙した方が良いでしょう。

・適度に運動する
運動不足により筋肉が固まると血行不良を引き起こし、頭皮の毛根へ必要な酸素や栄養素が運ばれにくくなってしまいます。

また筋力が低下すると、やはり血液の流れが滞りやすくなるため注意が必要です。

適度な運動は、筋肉の緊張をほぐし筋力の低下を予防することにより、血行を促進して薄毛の予防や改善に良い影響を与えます。

ですからウォーキングやスイミングなどの有酸素運動を中心に、継続的に体を動かすことをおすすめします。

・ヘアケア方法を見直す
頭皮や髪を清潔に保ちたいからといって一日に何度もシャンプーを行うと、頭皮の乾燥を招き頭皮環境の悪化につながるため注意が必要です。

また、シャンプーはできれば朝ではなく夜の入浴時に行うことをおすすめします。

夜に髪を洗わないと汚れを残したまま寝てしまうことになり、頭皮環境の悪化につながります。

どうしても朝に髪を洗いたいという場合には、シャンプーを使わずにお湯だけで予洗いするといいですよ。

また夜の入浴時や寝る前などに頭皮をマッサージすると、血行促進や毛穴詰まりの解消、ストレス解消などにつながり、薄毛予防にも効果が期待できます。

病院で行われるFAGAの治療

生活習慣の見直しだけでFAGAに改善が見られない場所には、専門のクリニックで医師による治療を受けることをおすすめします。

病院での治療は、内服薬や外用薬により行われます。

内服薬は一人ひとりの症状に合わせて、高濃度のサプリメントやホルモン量を調整する薬が処方されます。

外用薬については、ミノキシジルなどの薬を直接頭皮に塗ることで頭皮の血流を改善させるなどの治療が行われます。

まとめ

FAGA女性男性型脱毛症は、加齢によるホルモンバランスの変化や自律神経の乱れの他にも、不規則な食生活や生活習慣の乱れなどが原因により引き起こされます。

ですからFAGAの症状が見られる場合には、食生活を見直したり質の良い睡眠を取る、適度に体を動かすなどして血流を促し、予防や改善をすることが大切です。

それでもFAGAの症状に改善が見られない場合には、頭髪専門のクリニックなどを受診して、医師の指示に従うことをおすすめします。