ある程度年がとってから髪の毛が、抜けて薄くなるのは仕方なくそれなりに諦めもつきますし、また、それほど人目をひくわけでもない。
しかし、まだ三十代、いや、二十代から髪の毛が抜けだしたら…。
実は、人は髪の毛の抜け毛はすでに十代から始まっていると言われます。
しかし、若い頃は髪の毛の総量が多いこともあって、気がつかないだけなのかもしれませんね。
でもある日鏡の中の自分をみて、素肌の透けた髪の毛を見つけて愕然とした…
その原因はいったいどこにあるの?どうしたならば、それを防げるの?毎晩、鏡の前で「人はどうして、髪の毛が抜けるの?」と切実な悩みに。
今回はその原因を皆さんと探ってみましょう。
時に改善されない疾患による抜け毛とは?
抜け毛はさまざまな原因があるのですが、女性ホルモンの分泌減少やら、卵巣機能の低下によるものが若い女性には多いです。
特に、20代から30代に多い疾患が、卵巣機能低下症、若年性更年期障害が考えられます。
女性ホルモンの減少からの抜け毛や、卵巣機能の低下から生理不順や不正出血、発汗やほてりに冷えやイライラなどの中年期に見られる更年期障害に似た症状があります。
そんな場合は直ぐに専門医の治療が大切になります。
次に、ごく稀ですが、長い間の髪の毛の抜け毛を心配して、専門医を受診して別の疾患が見つかる場合です。
これは、甲状腺異常による疾患からの抜け毛で、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症で、甲状腺に炎症が起こったり腫れが見られる疾患です。
そして、女性に多い鉄欠乏性貧血でも抜け毛が見られるます。
また、トリコチロマニア(抜け毛症)と言って、ご自分の髪の毛をご自身で抜いてしまう機械的な抜け毛症です。
ほとんどは知らないままに無意識に抜いてしまうもので、以前は幼い頃に多いと言われていたものが最近では、20~30代の若い女性に増加傾向にあります。
なかには、自分の髪の毛を繰り返し抜いてしまうなど、なかなかやめられないようです。
例えば、読書をしながら、テレビを観ながら、何かと髪の毛を利き手で触れたり、指で巻いたりします。
この場合には、生え際やえり足の髪の毛が直線を描くように抜いてしまう時もあるようです。
その背景には、仕事上でのストレスが関係し、その行為は防衛機制になっていて時には神経内科での治療が必要になります。
心理上で多い抜け毛とは
前述の無意識のうちにストレスを解消しようと自分を擁護する防衛機制がとれない、心の内に溜め込めてしまうもののもちろん両者ともにどちらも悪いのですが、結果的に円形脱毛症として現れる症状です。
特に女性に多い抜け毛トラブルで、患者数は女性の方が1.5倍の割合で発症しています。
この円形脱毛症は、女性にとっては抜け毛の中でかなり多い悩みと言われます。
これは、病名のような円形に抜け毛が発する病です。
その抜け毛の範囲は小さいものならば、1cmほどのものから大きくなると数cmにもなるものまでさまざまあります。
1か所で済むものから、なかには数多くの場合もあって、髪の毛以外に眉毛に腋毛に全身に至るときもあり、子供より成人まで幅広く見られる傾向にあります。
最も多いと言われるのが若い女性です。
型に分類すると、普通型で単発型と多発型、前頭型でほとんど全て髪の毛が抜け落ちてしまう、生え際を中心に帯状に抜け落ちてしまう不整局面型などです。
円形脱毛症と言うと、普段の日常の中でストレスを溜めに溜めた結果に起こるストレスの病と考えていると思います。
最初の頃は、私もその一人でした。
しかし、いろいろと探っているうちに、医学的なデータにはストレスとの因果関係は残念ながらありませんでした。
それでは、いったい何が原因で、あの憂鬱な円形脱毛症が出るのでしょうか?さらに深く探ってみることにしました。
その中で、ある若い女性のBさんの例を見つけることができました。
円形脱毛症の本当の原因を探って
この円形脱毛症と言う抜け毛の原因は、一過性の原因ばかりでないことも判明いたしました。
原因は、長きに渡る奥深い、いろいろな要因が重なり合って発するものであるようです。
そんな場合は単発的でなく、繰り返しの症状が出ることも分かりました。
20代のAさんより
実は幼少の頃から思春期へ、さらに成人になるまで複雑かつ長期にわたる心の葛藤の中に存在する状況が関係してストレスの多い状況が続くと円形脱毛症の事例がありました。
しかも、その円形脱毛症は繰り返し見られるようです。
このBさんは性格的に大変誠実で几帳面な方であることが分かっています。
これは、他の抜け毛に比較すると、かなり深刻さが理解できます。
それから、円形脱毛症について探っている中でもう一つ皆さんに知っていただきたい原因が見つかりました。
それは、ご存じな方もいると思いますが自己免疫疾患が関係しているようなんですね。
人の身体には、細菌やウィルスからの外敵の侵入を阻止する免疫機能がありますよね。
その免疫に関与しているリンパ球が機能を担っていますが、円形脱毛症で悩む抜け毛部分の頭皮を電顕で見ると毛根にリンパ球が集まることで毛根の萎縮がありました。
つまり、何らかの原因でリンパ球が毛根を異物と認識して攻撃を加えているわけです。
すると、髪の毛の成長もストップしてしまいます。
自己免疫疾患の一種と考えられます。
出産後に急に抜け毛が増えたBさん
まだ20代のBさんは、出産後に急に抜け毛が増えて子育てに身がはいらないと悩むBさん。
意外にも出産後に抜け毛が増えてしまったり、全体的に薄毛が目立ちはじめたという若いお母さん方は多いと言われます。
そんな抜け毛の多さに驚いてしまう方も少なくありません。
子供を授かった幸せは大きいけれど、このままだんだん薄毛になってしまうのでしょうか?本当に真剣に悩んでいるBさんでした。
しかし、結論から申し上げるならば、出産後の抜け毛は一時的なものなんですね。それほど心配する必要はなさそうですよ。
皆さんが妊娠している間は、お腹のお子さんにお母さんの栄養は取られてしまいますが、妊婦さんの髪の毛というのは、出産しようと準備のために、分泌されているエストロゲン(卵胞ホルモン)の女性ホルモンによって、ヘアサイクルの成長期が維持されていることから抜け毛は少なくてすみます。
しかし、出産後は女性ホルモンのバランス性がもとに戻ります。すると、ヘアサイクルの成長期で維持が保たれていた髪の毛が休止期に入ってしまいます。
そこで、出産後に一時的に抜け毛が増えてしまうので、髪の毛が薄くなってしまいます。
普通は抜け毛後、数か月くらいから、少しずつ回復しますので心配する必要はないと言えます。
ただ稀に他の理由で抜け毛に移行してしまうこともあります。仮にいつまでたっても全く改善がないような場合は専門医の診察をおすすめいたします。
まとめ
いかがでしょうか?
髪の毛は、フサフサとしているときには何にも気にとめないものですが、ないと本当に困るものです。
そして私たちは髪の毛の状態が良くなれば不安や悩みも解消されて気持ちも楽になるものです。
抜け毛のその原因や症状も人によりさまざまで、そのトラブルや悩みもさまざまです。
特に、若い方で女性の方にはとても深刻で髪の毛の悩みが身体全体の健康をも悪い影響を及ぼすほどです。
この髪の毛の悩みは個人だけの問題ではありません。社会問題として取り上げてほしいものです。