長時間のパソコンやスマートフォンの使用やストレスなどが原因で起こる眼精疲労ですが、一般的に知られている頭痛や肩こりといった症状に加え、抜け毛が発生する恐れもあることはご存知でしたか?
パソコンなどの使用は現代人の生活からは切っても切り離せず、誰にでも起こりうる可能性は十分あります。
そんな恐ろしい眼精疲労ですが、なぜ抜け毛の原因となるのか、なってしまった場合の対処法についてまとめています。
ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも眼精疲労とは
眼精疲労とは目を長時間使うことにより、目だけではなく全身に頭痛や肩こりといった症状が発生し、休息を取っても症状が改善されない状態のことを指します。
眼精疲労になる原因として大きく分けて3つの要因があります。
目に問題がある
度が合っていないメガネやコンタクトレンズを使用していたり、ドライアイになっているなど目に異常がある場合
目を使う環境に問題がある
長時間に及ぶパソコンやスマートフォンの使用や、エアコンの風で目が乾燥しているなど、目を使う環境に問題がある場合
全身の健康に問題がある
精神的ストレスが大きい、疲労が溜まっている、など全身の健康に問題がある場合
これら3つの要素が絡み合って眼精疲労が起こるとされています。
なぜ眼精疲労で髪が抜けるのか
眼精疲労と抜け毛、結びつきが薄いように感じられますが一体なぜ髪の毛が抜けてしまうのでしょうか?
血行不良が起こるため
眼精疲労は目の周りや首、肩への血の巡りが悪くなる原因となります。
そのため、頭皮が血行不良になりやすくなり健康な毛髪が育ちにくい環境となり、抜け毛や薄毛が発生します。
栄養分が髪まで行き渡らなくなるため
眼精疲労が起こると、体の中ではそれを解消するために「L-シスチン」「ビタミンB」といった疲労を回復させる成分をいつもより多く消費します。
これらの栄養素は髪の毛をつくるタンパク質などを合成するために重要な成分でもあります。
しかし眼精疲労によって、本来髪の毛を作るはずだった栄養素が髪にまで行き渡らず、栄養素が足りなくなった結果抜け毛や薄毛が発生してしまいます。
眼精疲労によるストレス
眼精疲労による慢性的な肩こりや頭痛、目のかすみなどで蓄積されたストレスが神経に影響し、ホルモンのバランスが乱れることで抜け毛が発生してしまうこともあります。
眼精疲労を予防するためには
眼精疲労が起こると、抜け毛だけでなくさまざまな不調が現れてしまいます。
未然に防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか?
作業環境を工夫する
仕事上長時間パソコンを扱う場合、なかなか「目を使わない日をつくる」ことは難しいですよね。
そんな場合は作業環境を改善することで眼精疲労を予防しましょう。
適度に休憩を取る
1時間作業をしたら15分の休憩時間を設け、目を休めるようにしましょう。
作業中にも疲れを感じたら窓の外など遠くを見るように心がけるなど意識して目を休める習慣作りが肝要です。
適切な距離で作業を行う
パソコン作業を行う時は、目とパソコンとの間に40センチ以上の間隔を開けるよう画面の位置などを調節しましょう。
もし40センチ以上開けて見えづらいようなら、メガネをかけるなどして視力の矯正をしてくださいね。
光の調節をする
極端に明るいまたは暗い部屋での作業は避け、適切な明るさになるよう照明を調節しましょう。
目安としてはディスプレイ画面上は500ルクス以下、書類や手元のキーボード上は300ルクス以上が適切だとされています。
また、太陽の光がパソコン画面に入りこまないよう、カーテンやブラインドなどを活用しましょう。
乾燥対策
目の渇きは眼精疲労の大きな原因となります。対策としては
意識的にまばたきを行う
部屋に加湿器を設置して空気の乾燥を防ぐ
「目が疲れたな」と感じたら温かい蒸しタオルを目の上にのせて休息を取る
などが挙げられます。
生活習慣を見直す
生活習慣を改善することで、眼精疲労を予防することができます。
ストレッチを行う
一日の終わりにストレッチや軽い体操などで固まった筋肉をほぐしてあげましょう。ストレス対策にもオススメです。
目を休める習慣作り
テレビやスマートフォン、パソコンの長時間の使用は避け、時々遠くの風景を見るなどして目を休めることを心がけてください。
ストレス発散
疲れを感じたら無理せずにたっぷり睡眠をとる、時には仕事のことは忘れて自分の時間をゆっくり楽しむなど、心身の負担を軽減してあげましょう。
目に良いとされるものを食べる
ウナギやレバー、豚肉などは目に良いとされるビタミンAやビタミンB1などが豊富に含まれており、目の筋肉や神経の働きをサポートしてくれます。
また、ブルーベリーには目の疲れを回復させるアントシアニンが含まれているので、こちらも積極的に取り入れていきたいですね。
眼精疲労の治療とは
「肩こりや頭痛、抜け毛など眼精疲労の症状には気づいていたものの、忙しくて放置していたら悪化してしまった!」という場合、どう対処すれば良いのでしょうか?
眼科に行き適切な指導をしてもらう
眼精疲労は目薬や薬で治すというよりは、原因を明らかにして改善することで眼精疲労を予防していくようになります。
自分では気づかないようなことが原因で眼精疲労となっていることも考えられるので、まずは眼科を受診してみましょう。
メガネやコンタクトの度が合っているか確認する
度の合っていないメガネやコンタクトを使用し続けていると、眼精疲労が悪化してしまいます。
コンタクトを使用している方の中には、コンタクトをネットで購入していて定期的に眼科の診察を受けておらず視力の悪化に気が付いていないこともあります。
なるべく定期的に視力の確認もしてもらいましょう。
目の周りをマッサージする
目の周りを軽くマッサージすることで、筋肉の老廃物が流れ症状が改善します。
ただし、目の状態によってはあまり温めたり触りすぎない方が良いこともあるため、医師の指示に従いましょう。
ビタミンB12配合の目薬をする
状態に合わせて、点眼薬が処方されます。
低周波治療
こめかみ部分に低周波の振動を与えることで、目の奥をあたため血行を促進します。
精神的なストレスの発散を促す
精神的なストレスが原因で眼精疲労が起こることもあるため、ストレス発散を促し根本的な解決を目指します。
眼精疲労から起こる抜け毛はどう対処する?
眼精疲労から起こる抜け毛への対処として、通常の抜け毛や薄毛と同じように頭皮マッサージや育毛剤の塗布などをしても問題ありません。
ただし眼精疲労というおおもとの問題が解決されない限り、抜け毛の進行を遅れさせることはできても抜け毛自体をなくすことはできません。
生活習慣の改善や眼科の受診などで眼精疲労そのものをなくす努力をしましょう。
まとめ
頭痛や肩こりだけでなく、抜け毛まで引き起こしてしまう恐ろしい眼精予防。
パソコンなどを使う機会の多い現代人にとって、とても注意すべき目の病気ですね。
眼精疲労にはこれといった特効薬がないため、予防や対策は必要不可欠と言えます。
心身共にあまり無理をし過ぎないよう、適度に休憩をしながらパソコンなどの作業をするようにしてくださいね。
ストレスは眼精疲労だけなく、抜け毛の直接の原因にもなります。忙しい現代社会ですが、時には休息も必要ですよ!