女性にとって、いつまでも美しい髪を保つのは永遠のテーマですよね。
そんな方には、保湿しながらきれいな髪を保つのに最適な椿油がおすすめです。
その名前の通り椿の花を原料とした椿油は、植物性のオイルですし価格も比較的リーズナブルなので、誰もが安心して使える美容アイテムとなっています。
そこで今回は、そんな椿油の優れた成分や効果、また椿油を使ったさまざまなヘアケア方法などについて詳しく見ていきたいと思います。
Contents
そもそも椿油とは?
椿油とは、ヤブツバキという種類の椿の種子から採った天然の椿油を使用した植物性のオイルです。
オリーブオイルやホホバオイルとともに、世界三大オイルとして有名である椿油には、人間の皮脂にも含まれているオレイン酸トリグリセリドという成分が豊富に含まれているため、髪だけではなく全身に使うことができる大変優れた商品です。
シャンプーやリンスと言ったものがまだ一般的ではなかった時代、多くの女性達は、椿油を髪につけて梳きぐしと呼ばれていた非常に目の細かいブラシで何度も髪の毛をとかし、髪や頭皮の手入れをしていたと言われています。
千年以上も昔の平安時代から髪油(かみあぶら)として愛用されてきた椿油は、嫌な匂いやベトつく感じもあまりなく、肌にも髪にもよくなじむのがその大きな特徴となっています。
「烏(カラス)の濡羽色(ぬればいろ)」「烏羽玉色(ぬばたま)」など日本には黒髪の美しさをたたえる言葉が数多くありますが、これは髪の美しさを保つことができる椿油が古くから存在していたためであると言えるでしょう。
またその他にも椿油は食用や薬として、さらに灯りの燃料や木製品のひび割れ止めなどにも使用されてきました。
ちなみに鎌倉時代には精進料理の揚げ油として、江戸時代には高級天ぷら油として使われており、食通として知られているあの徳川家康も椿油で揚げた天ぷらを食べていたといわれています。
椿油の主な成分は?
椿油の成分の約85%はオレイン酸という脂肪酸です。オレイン酸は不乾性であるため、空気に触れても酸化しにくい特徴を持っています。
椿油を食用として摂取すると、血液中の善玉コレステロール値はそのままで悪玉コレステロールのみを減らすことができ、コレステロール値を正常に保つことができます。
また人間の皮脂の約40%もオレイン酸であるため、椿油は髪や肌に非常になじみやすく、浸透度も高いと言われています。
椿油は肌からの水分の蒸発を防ぎ、潤いを保つなど肌の保護機能を高めてくれます。
さらに椿油には髪や頭皮の水分や油分のバランスを整えるテオフィリンという成分が含まれており、髪を守るだけでなくフケを取り除く効果もあると言われています。
ちなみに椿油のしぼりかすには、サポニンが豊富に含まれています。
サポニンは水に溶けると泡を発生させるため、天然のシャンプーや洗剤としても利用することも可能となっています。
椿油の髪への効果は?
このようにオレイン酸が豊富に含まれている椿油は、昔からヘアケア製品として利用されてきました。
椿油には髪に潤いとツヤを与え、枝毛や切れ毛を防いでハリとコシのある髪を作る効果があります。
また髪の保湿効果もあるため、髪をしっとりさせまとめやすくしてくれます。
さらにシャンプー後のトリートメントの代わりとして、ドライヤーを使う際には熱風のダメージから髪を守る役割も果たしてくれます。
ちなみに椿油をトリートメント代わりに使う場合には、 シャンプーが終わったら洗面器のお湯に椿油を3~4滴ほど入れ、よく混ぜた後少しずつ髪全体になじませるようにしてください。
頭皮の毛穴の汚れにも効果が
実は頭皮の毛穴の奥の汚れは、シャンプーをしただけでは全て取り除くことができません。
しかし椿油を使えば、オイルの働きにより汚れを浮き上がらせることができ、毛穴の奥まできれいにすることができます。
また椿油を継続して使い続けることにより、毛穴に汚れが溜まりにくくなるという効果も期待できます。
さらに頭皮に潤いを与えて乾燥を防ぐ効果もあると言われており、これも椿油を使うメリットのひとつであると言えるでしょう。
椿油の正しい保存方法や使用期限は?
椿油は比較的酸化しにくい油ですが、植物由来の天然素材ですので開封後は少しずつ品質が変化していきます。
ですから直射日光を避け、なるべく冷暗所で保管するようにしましょう。
また椿油には防腐剤が入っていないため、開封後長期間放置しておくと酸化して刺激臭を発する場合があります。
酸化した椿油を使うと、髪や頭皮を痛めた、肌荒れを起こす原因となるため注意が必要です。
椿油は未開封であれば3年ぐらい持ちますが、開封後はできれば半年~1年ぐらいで使いきるようにしましょう。
椿油を髪に使う際の注意点とは?
ここでは、椿油を髪に使う際に注意しなければならない点について見ていきます。
初めて使う際にはパッチテストを行おう
多くの方が愛用している椿油ですが、敏感肌の方やオイルが肌に合わない方もいますので、初めて使用する際には二の腕などに少量つけてパッチテストを行うとよいでしょう。
また使い方としては、はじめは少量ずつ使い、足りない分を足していくという形にするとよいでしょう。
椿油はオイルなので使い過ぎるとベタつくため、状況を見ながら使うことをおすすめします。
適量を使用しよう
椿油を髪に使う際には、適量を守って使うようにしましょう。
大量に使用すると、髪がベタついたり、ゴミが付きやすくなるため注意が必要です。
使用量の目安としては、ショートヘアの場合は1~2滴、セミロングの場合は2~3滴、ロングヘアの場合は4~5滴となっています。
また椿油を付けたまま昼間に外出すると、髪傷みパサパサになるため、外出前には使わないようにしましょう。
椿油を使ったさまざまなヘアケア方法とは?
椿油を使いヘアケアをすると、髪にツヤやコシが出て美しい髪を保つことができます。
そこでここでは、椿油を使ったさまざまなヘアケアの方法についてご紹介していきたいと思います。
椿油を使ったヘアパック
①乾いた状態の髪に、毛先やパサつきが気になる部分を中心に髪全体に椿油をなじませていきます。
椿油を手に付けたら、指の間までしっかりと広げてましょう。
髪の両手で挟み込みしっかりとなじませ、さらにブラシでとかすと髪全体に行き渡りやすくなります。
②ホットタオルで髪を包みそのまま10分から15分ほど放置した後、お湯で髪をすすいでいつも通りにシャンプーしてください。
椿油を使った頭皮マッサージ
①手のひら全体に椿油を伸ばし、乾いた状態の頭皮全体によくなじませます。
②指の腹を使い、円を描くように優しく頭皮をマッサージしましょう。
③お湯でしっかりと椿油を洗い流した後、シャンプーしましょう。
椿油を洗い流さないトリートメントとして使う
①シャンプー後に軽くタオルドライしたら、椿油を毛先を中心にもみ込むようになじませます。
②その後ドライヤーでしっかり髪を乾かしましょう。
まとめ
今回は椿油の効果や、椿油を使ったさまざまなヘアケア方法などについて詳しく見てきました。
椿油は髪に使用することで、髪の乾燥やフケやかゆみを防ぎ、ハリとコシのある美しい髪を作ることも可能となっています。
椿油は薬局やドラッグストアなどでも気軽に手に入れることができるため、髪の痛みなどに悩んでいるという方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。