女性の薄毛

[薄毛治療]女性の発毛を促進するトータルケア

「最近抜け毛が多い」「髪の毛が細くなった」「毛が伸びてこない」

このように、薄毛や抜け毛の悩みを抱えている方も少なくないはずです。

女性の薄毛は、様々な原因によって起こります。

そこでこの記事では、女性の薄毛の原因を探りながら、おもにミノキシジルという薬を使って発毛を積極的に促進する取り組みと、頭皮の健康状態の改善、各種ビタミンやミネラルの補給など、それをフォローアップする方策をご紹介していきます。

薄毛、抜け毛の原因は様々

薄毛、脱毛にどう対処していくのかは、人それぞれの状態によりさまざまです。

まず、頭皮、頭髪の状態から、仕事や日常生活の状況も含めて、実状をよく観察して、髪の毛に悪い影響を与えている問題点がないかどうかを探っていくことになります。

女性の場合でも、軽度の脂漏性皮膚炎(毛穴など皮膚の分泌の多い部位に赤っぽい湿疹ができる症状)が見られる場合があります。

こうしたトラブルに対しては、ケトコナゾール(塗り薬)やケトコナゾール入りシャンプーなどを使用することによって、頭皮の状況は改善します。

脂漏性皮膚炎を引き起こす原因として、マラセチア菌と呼ばれる皮膚の常在菌が関与していることが分かっています。

ケトコナゾールはマラセチア菌に対して有効な作用を持つ抗菌剤です。

ミノキシジルによる発毛の促進

育毛の促進には、ミノキシジルという薬を主に使用されることが多いです。

ミノキシジルは、ちょっと不思議な歴史を持っている薬です。

もともとは1970年代に、高血圧症の患者さんの血圧を下げる薬として開発されました。

ではどのようにして薄毛の治療薬として使われるようになったのか、ミノキシジルの歴史や効果、副作用について解説していきます。

・元々は血圧を下げる薬「ミノキシジル」

ミノキシジルはかつて血圧を下げる薬として使われていましたが、血圧を下げる効果はあまり見られず、全身の多毛が増えるという副作用があったために、実際の治療ではあまり使われなくなってしまいました。

製薬メーカーは、この「多毛」という作用に着目して、発毛薬として開発、販売をし直して、現在に至っています。

当初は血圧を下げるために作られた薬で、末梢血管を広げる作用がありますので、使用すれば血流の改善が期待できます。

加えて近頃では、この薬に、「毛乳頭細胞の増殖を促進する」「毛母細胞の退行を抑制する」などの作用があることが分かっています。

・1980年代に育毛剤の主成分として使われた

血管を拡張させ降下させるのが目的であったミノキシジル。

しかしこれを飲んだ人の髪の毛が目立って濃くなったり太くなる効果が認められました。

そこで「育毛剤」としての臨床試験を開始。

やがて1988年にミノキシジルの2%の溶液を「ロゲイン」の名で売り出すまでの間で、なんと84%の対象者に対して有効性が認められる、という驚くべき試験結果が出ました。

・ミノキシジルの効果

ミノキシジルを使用すると、髪の毛が太くなり、長く伸びてくるのに加えて、休止期の毛根が成長期に移行して、新しい毛が生えてくることもあります。

一般的にはどちらかといえば頭頂部の薄毛に効果的であるとされていますが、数年というレベルの長期間にわたって使用を継続すると、前頭部にも発毛効果がみられるケースがあります。

ミノキシジルは女性の様々なタイプの薄毛、脱毛に対して、積極的に進めていくことができます。

原因やきっかけがどうであれ、あらためて「髪の毛をはやす」ことを目指すわけです。

・ミノキシジルの使用後を考える

この薬の治療で難しいところの一つは、「発毛・育毛剤」の宿命とも言えますが、使用をやめると再び薄毛や脱毛を起こしてしまう場合があります。

薄毛、脱毛は様々な原因、理由、きっかけで起こります。

フケや皮脂が多いなどの頭皮の状態、睡眠、食事、喫煙、ストレスなどが原因となります。

薄毛、脱毛になる人は、体質、健康状態、生活状況など、薄毛、脱毛が起こりやすい「何か」を持っていることが多いのです。

いずれにせよ、ミノキシジルによる治療をやめる場合は、辞めた後どうするか。

髪の毛の健康のために何をしていくのか、何ができるのか、その点をよく考えておく必要があります。

・育毛剤の正しい使い方

せっかく効果が高い育毛剤を購入していても、使い方次第ではただの水と同じです。

正しい使い方としてはまずは洗髪をしっかりと行い、フケや不要な皮脂をしっかりと洗い流しましょう。

それから頭皮の数か所、特に気になる部分を中心に育毛剤をかけながら、もう一方の手でもみほぐしながら頭皮になじませます。

次に両手でマッサージ。

十本の指の腹がそれぞれ円を描くように入念にやるのがコツです。

マッサージは、ただ単に育毛剤を浸透させるだけでなく、毛母細胞を刺激して、血行促進にもなるので、なるべくじっくりやる方がいいです。

最低でも5分~10分かけてやるようにしましょう。

いつでも、気が付いたときに頭をマッサージするのは、育毛効果だけでなく、疲労回復やストレス解消にもなります。

・発毛促進のためのアプローチ

仕事、プライベートを含めて、生活状況と髪の毛の状態は、さまざまにかかわりあっています。

ここからは、睡眠、食事、喫煙、ストレスなどと関連について、それぞれ簡単に解説していきます。

・睡眠、食事、喫煙、ストレスによる薄毛の原因

睡眠と脱毛に関する詳しい医学的データはありませんが、髪の毛に悩む多くの女性は毎日の睡眠時間が5時間を割り込んでくると、脱毛など髪の毛に対する悪影響が際立ってくるようです。

偏った食事や栄養不良の状態を長く続けたり、過度のダイエットなども、髪の毛の太さ、成長スピード、色などに変化を及ぼします。

また、食事内容よりも、不規則な食事時間が問題といわれることもあります。

喫煙は、末梢の神経を収縮させ、毛根の周囲の血流を悪くする恐れがあります。

また、DNAを傷つける可能性も指摘されています。

なのでできれば髪の毛のためを思うのなら禁煙するべきといえるでしょう。

過度のストレスは、脱毛につながることがあります。

精神的なストレス、不規則な生活などからくる身体的なストレスにより、自律神経のバランスが崩れて血管が収縮。

血行や栄養の供給が悪くなり、頭皮の状態の悪化や脱毛を引き起こすのではないかと考えられています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では女性の薄毛に効果的な治療方法、治療薬として使われる「ミノキシジル」の効果や副作用について解説してきました。

睡眠、食事など薄毛と深いかかわりのある生活状況の改善は、すぐにはうまくいかないことも少なくはありません。

実際の治療の中では、まずはサプリメントの使用などによって、各種のビタミンやミネラルを補給し、体調を整えていくことも、頭皮を改善し、髪の毛の材料を十分に供給するための実際的で有効なアプローチと考えられます。

毎日の食事では、あまり細かいことにとらわれすぎずに、大事なことをきちんと確かめることが大切です。

まず、同じような食事内容を何回も繰り返さずに、なるべくたくさんの種類の食品を食べることです。

肉類だけでなく、魚介、豆類、卵などをなるべく取り入れ、野菜、果物、海藻類をよく食べるようにしていけば、食事のバランスが自然にある程度整い、髪の毛に必要な栄養素が行き渡ります。