女性の薄毛

女性でも髪は薄くなる?男性の薄毛との違いを解説

薄毛に関する問題は、男性でも女性でも深刻な悩みにつながります。

しかし、薄毛と一口に言っても同じような問題を抱えているわけではありません。

原因は男女で異なるため、対策も考えていかなければいけないのです。

薄毛という状態は

薄毛になるのには様々な原因が考えられます。

はっきりとわかっているようなものもあれば、今ひとつはっきりしていないこともある状況です。

それでも理解しなければいけないのは、男性女性では、薄毛の原因に違いがある点と言っていいでしょう。

原因だけではなく、薄毛に至る過程も違いがあるからです。

薄毛の状態も男女で違いがあり、どのような条件の中で進んでいくのか考えておくと、予防も対策もしやすくなります。

そもそも薄手とは何かと言えば、単純に髪の量が少ないというだけではありません。

抜け落ちてしまって髪が少なくなれば当然薄く見えますが、ボリューム自体が少なくなり地肌が見えやすくなるというのも薄毛の一つです。

例えば髪がうまく育たなくなり、細く力がない状態で産毛のように生えてくれば地肌が見えてしまうでしょう。

針金のようにしなやかさを失った髪も、薄毛に見えてしまう原因の一つです。

これを踏まえた上で、男女の違いを見ていかなければいけません。

男性の薄毛のパターン

男性の薄毛の原因になるのは、よく知られているところでAGAがあります。

男性型脱毛症と呼ばれるもので、男性ホルモンに起因して薄毛になる症状です。

男性ホルモンの中でもジヒドロテストステロンと呼ばれるものが、毛母細胞に対して影響を及ぼしヘアサイクルを壊して行きます。

ヘアサイクルに異常が出てくるため、安定した成長が見られません。

薄毛と言っても産毛のように髪が生えてくる状態で、成長する前に抜けてしまうのです。

食事や生活習慣も大事な要素と言っていいでしょう。

栄養素をうまく摂取できておらず、髪が作り出せないような状態になれば当然のように薄着になっていきます。

髪を構成している栄養素としてタンパク質が重要ですが、人間は接種した後に一旦分解しています。

分解されたタンパク質を必要なところに送り込み、そこで再構成していくのです。

この時に必要なのがミネラル分やビタミンになるため同時に摂取していかなければいけません。

睡眠のリズムというのも大切です。

生活習慣が乱れるとどうしても睡眠が取りにくくなるでしょう。

睡眠が取れなくなると、自律神経にも乱れが生じます。

成長ホルモンの分泌も悪くなり、髪が育ちにくい状態が出来上がるのです。

睡眠を取れないのは百害あって一利なしであり、男性でも女性でも薄毛になる原因として大きなウエイトを占めます。

食生活も大切ですが、普段からの生活リズムを見直してみなければいけません。

男性の薄毛の症状としてよく見られるのが、M型O型と呼ばれる状態です。

M型はその文字の形のように前頭部から薄くなって行きます。

左右の生え際が後退するのが特徴で、頭頂部だけ髪が残っていくのです。

O型は、前頭部ではなく、頭頂部から薄くなっていく状態です。

頭頂部から同心円状に薄毛が広がっていく状態で、自分で見て判断できないのが問題点と言ってもいいでしょう。

てっぺんハゲなどと呼ばれますが、気がついたら進行していたりします。

このM型とO型の両方の特徴を持っているMO型も存在します。

同時に進行していくタイプで、最終的には両脇にしか髪が残りません。

見た目にもかなりの影響が出てくる薄毛の症状です。

女性の薄毛のパターン

女性の薄毛の原因は、男性と同じように生活習慣による問題も出てきます。

パーマやヘアカラーといったおしゃれに関するような原因もあるでしょう。

これも男性と変わりませんが、ストレスによって薄毛になることはよく見られます。

男性よりも発症する可能性が高いと言われている円形脱毛症も、ストレスに起因するものがよく見られるのです。

大きな違いとして、男性型脱毛症のような症状は起きにくいことが挙げられます。

ホルモンバランスの違いからも考えられますが、ほとんど見られないと言ってもいいでしょう。

ただし、絶対に起きないわけではなく、FAGAと呼ばれる女性男性型脱毛症も存在しているからです。

男性に比べてかなり低い確率で発症する薄毛の状態で、あまり心配する必要がありません。

女性の場合には女性ホルモンの減少の方が影響が大きく、髪にハリやコシがなくなるといった状態が見られます。

女性の薄毛の症状の場合、男性のように局所的に薄くなるといった状態ではなく、全体的に毛量不足になるのが特徴です。

髪全体が細く力を失い、頭皮が見えて薄くなるのが基本的な形と言えます。

局所的に薄くなる状態としては円形脱毛症がありますが、単純に一箇所だけに現れるのではなく、複数個所や、蛇行して広がっていくタイプもあるのです。

他にも生え際などが薄くなる牽引性脱毛症も女性ならではの症状と言っていいでしょう。

ポニーテールが代表的ではありますが、強く髪を引っ張ってしまって髪が抜けてしまう状態です。

強いストレスがかかり続けたため薄毛になってしまった状態で、なかなか元には戻りません。

女性特有の薄毛として、出産後に見られる産後脱毛症もあります。

出産後に女性ホルモンのバランスが崩れ発症してしまうタイプです。

時間とともに元に戻っていくため、薄毛も自然と解消するのが特徴となっており、半年から1年経つと元のように戻ります。

遺伝よりも生活リズムが関わる可能性

男性と女性の薄毛は、根本的な部分で違いが見られる場合があります。

生活の乱れのような部分では共通していますが、男性ホルモンを起因とするのか、女性ホルモンの減少が問題なのかは大きな違いです。

対処方法としても、男性ホルモンを抑えてしまえば、女性の場合にはさらに大きなダメージを負う可能性があります。

そのため同じような薬が使えないため注意しなければいけません。

男性用のAGA対策の育毛剤などは、女性が触るだけでも危険です。

逆に女性のために開発された商品は、男性が使ってもあまり問題はありません。

女性ホルモンを補うために作られていたものが多く、影響がほとんど無いからです。

男性でも女性でもよく関係しているのではないかと考えられるのが遺伝的な要素と言えます。

実はこれがよくわかっていません。

隔世遺伝だと言われることもありますが、必ず薄毛が現れてくるとは限らないのです。

もちろん、薄毛になりやすい遺伝子を受け継いでいる可能性はありますが、それがどのような条件で顕在化するのかわかりません。

遺伝と似ているような状態として、同じような生活リズムを受け継いでいる場合があります。

家族ですから当然同じような生活リズムになるわけですが、薄毛になってしまうような要因を受け継いでしまうようなものなのです。

これは以前とは全く別のものであり、生活リズムを改善すれば薄毛では無くなっていきます。

短期間で薄毛になったものではない以上、時間をかけて改善する必要はありますが、遺伝のように抜け出せないものではありません。

これは勘違いしてはいけない状態と言っていいでしょう。

まとめ

薄毛にはいろいろな原因が存在しますが男性ホルモンと女性ホルモンの問題は大きく違いがあります。

混同してしまうと非常に危険な部分もあるため、区別して考えなければいけません。

特に育毛剤などの薬剤を使う場合には、男女ともに大きな違いがあるので、自己判断で使ってみるのではなく、専門医などに相談し使用することが大切です。