女性の薄毛

頭皮の雑菌が女性の薄毛の原因に?!

私達の頭皮には様々な菌が存在しています。

その菌には良い菌である善玉菌と悪い菌である悪玉菌があるんです。

悪玉菌や雑菌が頭皮で繁殖してしまうと、薄毛や抜け毛の原因に・・・。

今回はなぜ、悪玉菌や雑菌が薄毛の原因になってしまうのか、その理由と対策をお伝えしようと思います。

汗や皮脂を放置すると雑菌の温床に・・・

夏だけではなく、私たちの頭皮は1年を通して汗をかいたり、皮脂を分泌したりしています。

その皮脂や汗を放置してしまうと、その皮脂などをエサにして雑菌が繁殖してしまいます。

その結果、頭皮の炎症が起こったりかゆみや臭いの原因になることも。

汗をかく季節は1日1回、冬などの乾燥する季節は2日に1回は洗髪して頭皮と髪の毛を清潔に保つことで雑菌の繁殖を防ぐことができます。

頭皮に存在する菌の数は約100万個!

私達の頭皮に存在する菌の数はなんと100万個200種類も存在しているといわれています。

菌というとよくないイメージを持ってしまいがちですが、これらの菌は善玉菌と悪玉菌にわけられ、善玉菌はむしろなくてはならない菌なのです。

腸内と同じイメージを浮かべていただくとわかりやすいかもしれませんね。

悪玉菌、雑菌を減らし、善玉菌を増やすことが頭皮の環境をよくする秘訣となります。

常在菌の役割

そんななくてはならない常在菌ですが、どんな役割があるのでしょうか?

なぜ、なくてはならないのか、その働きをご紹介します。

皮脂膜を作る

私たちの頭皮の表面には皮脂膜という膜で覆われています。

この皮脂膜が外気の刺激や紫外線、雑菌や汚れから頭皮を守ってくれています。

まさにバリアを張ってくれているのです。

皮脂膜は頭皮から分泌される皮脂や汗、そして常在菌によって作られています。

常在菌は皮脂や汗をエサにして、皮脂膜を整えてくれるので頭皮や髪の毛にとって、すごく大切な存在なのです。

代表的な常在菌

では、常在菌にはどのようなものがあって、どんな働きをしているのか、いくつか紹介したいと思います。

アクネ桿菌

アクネ桿菌はご存知の方も多いのではないでしょうか。

ニキビの原因になる菌として有名ですよね。

実はこのアクネ桿菌は薄毛にとても密接な関係があります。

薄毛部分と、そうでない部分の頭皮の菌の数を調査したところ、薄毛の部分にはアクネ桿菌が多いという研究結果もあるのです。

このアクネ桿菌、ニキビのせいか悪いイメージがありますよね。

でも、繁殖せず一定の割合で存在する時はむしろ頭皮にとって良い働きをしてくれるんです。

頭皮から分泌される皮脂をエサにして脂肪酸などを生成します。

その結果、頭皮が弱酸性に保たれることになります。

弱酸性の状態を保つことで、皮膚の悪玉菌が増えるのを防ぐ役割を担っているのです。

ニキビの原因菌となる憎たらしいアクネ桿菌ですが、頭皮にはなくてはならない菌のひとつです。

皮脂をエサにしているので、顔では小鼻の脇やおでこなど皮脂の分泌量が多い場所に多く存在しています。

表皮ブドウ球菌

表皮ブドウ球菌は全身の皮膚に常在しています。

顕微鏡で観察するとブドウの房のような形をしているため、この名前が付けられました。

この表皮ブドウ球菌も普段はおとなしく、悪さをしない菌です。

表皮ブドウ球菌は皮脂や汗を食べて、不要なものを排出します。

この排出されたもののおけげで頭皮の潤いが保たれているのです。

頭皮が乾燥すると薄毛の原因になりますから、表皮ブドウ球菌が頭皮に常在していることは薄毛予防にはとても良い環境であると言えます。

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌も聞いたことがあるという方が多い菌だと思います。

こちらも常在菌ですが、時として食中毒、肺炎、水虫などの皮膚感染症などの原因になってしまう菌です。

普段は鼻の中やのどの奥、皮膚などに常在しています。

指などを怪我し、その部分が膿んでいたりした場合、その人が作った料理などで食中毒を起こしたりします。

そのため、食品衛生管理上でも注意が必要な菌となります。

頭皮が不衛生になるとこの黄色ブドウ球菌が増殖します。

すると、頭皮に炎症が起こったり、自然治癒力が低下し、薄毛や抜け毛の原因となってしまうのです。

不衛生な状態が続くと急性脱毛症になる可能性もあるので、頭皮を清潔に保つことが大切です。

コリネバクテリウム

コリネバクテリウムも頭皮に常在しています。

この菌は髪の毛を生成する毛母細胞の活動を弱めてしまう働きがあります。

ですので、このコリネバクテリウムが増殖してしまうと、生えてくる髪の毛は細く、弱いものとなります。

抜け毛や薄毛を誘発してしまうのです。

コリネバクテリウムが頭皮に多い人は頭皮が赤くなります。

特に炎症を起こしているわけではなく頭皮全体が赤いようなら、もしかしたらコリネバクテリウムが増えている状態かもしれません。

マラセチア菌

わんちゃんを飼っている方はご存知の方も多いマラセチア菌。

真菌でいわゆるカビの一種です。

わんちゃんだけではなく、人間の皮膚にも常在しています。

カビといっても、食べ物に生えるカビやお風呂場などで繁殖するカビとは違い、この菌は単体では悪さをすることはありません。

しかし、なんらかの原因によりマラセチア菌が増殖してしまうと、地肌のターンオーバーの期間が早まってしまいます。

早まってしまうこいうことは、未熟なままの細胞が剥がれてしまうということになり、外気や汚れ、刺激などから弱い状態にさらされます。

また、マラセチア菌の増殖により脂肪酸がたくさん排出され、頭皮のベタつきやかゆみなどのトラブルを引きおこします。

このトラブルが炎症の原因となり、結果的に抜け毛や薄毛を引き起こしてしまうことになるのです。

常在菌のバランスが崩れると・・・

ここまでお話したように、常在菌は頭皮でその数やバランスを保っていれば、悪さをすることもなく、むしろ頭皮や髪の毛に良い働きをしてくれます。

しかし、そのバランスが崩れると抜け毛や薄毛の原因になってしまうのです。

なぜ、バランスが崩れてしまうのか、その原因を5つ説明したいと思います。

常在菌のバランスが崩れてしまう原因

常在菌のバランスが崩れてしまう原因は大まかに5つ。

・頭皮の乾燥

・頭皮の汚れや皮脂詰まり

・洗髪後のドライヤー不足

・シャンプーやリンスの流し残し

・シャンプーが合っていない

これらの理由により、菌が増殖してしまうことが考えられます。

常在菌のバランスを保つために

では、頭皮の常在菌のバランスを保つためにはどうしょたらいいのでしょうか。

常在菌のバランスを保つ、6つのコツをお教えします。

・清潔に保つ

・洗いすぎない

・頭皮を傷つけない

・シャンプー、リンスをよくすすぐ

・シャンプーを変えてみる

・生乾きのまま寝たりしない

頭皮は清潔に保ちましょう。

洗髪の頻度は1日〜2日置きが理想です。

毎日洗髪して頭皮が乾燥するようなら1日置きにするなど、頭皮の状態をよく観察して頻度を変えましょう。

洗う時は優しく指の腹で洗うようにします。

爪を立ててゴシゴシしてしまうと頭皮が傷つき炎症の原因にもなります。

洗い終わったらすすぎは念入りにしましょう。

自分で思っているよりも少し長い時間すすぐことをおすすめします。

時間を計ってみるとわかるのですが、自分が感じているほど長い時間すすいでいないことが多いです。

ドライヤーはしっかりと、髪の毛の根元と地肌を乾かしましょう。

生乾きのまま寝たり、束ねたりすると菌が増殖しやすい環境をつくってしまいます。

それでもだめなときは殺菌効果のあるシャンプーに変えてみるのもいいかもしれません。

真菌に効果があるシャンプーにすると、菌の増殖を抑えることができます。

まとめ

いかがでしたか?

抜け毛や薄毛の原因に菌の増殖があるんですね。

菌は目に見えないので気づきにくいですが頭皮が赤かったり、かゆかったりしたら早めの対処が必要です。

頭皮の常在菌対策をして、健やかな頭皮を手に入れ薄毛、抜け毛対策をしましょう。